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私が一年勉強して分かったISO国際規格

今の会社に入って、一年が経ちました。

入社して数日後に、「ISOって知っていますか?」と言われて何も答えられなかったときのことをふと、思い出します。ISOという言葉とは無縁で、どういう意味なのだろう?何の略なのだろう?そもそも聞き覚えがないため、どんなものなのかも想像もつきませんでした。

今回、この1年間、ISOのことを勉強してきて、ゼロスタートのわたしがISOに対してどのような理解をしていったのか語ってみたいと思います。


ISOの何がわからなかったのか

ISOに対する情報発信の業務に携わるようになったときから、“ISOとは”何かという勉強を行ってきました。ISOとはカンタンに説明をすると世界基準のモノサシであり、なんとなくの先入観で難しいと思っていたISOの概要はスッと理解することが出来ましたが、問題はここからだったのです。

ISO認証取得を行うにはマネジメントシステムを構築しなければいけません。例えば、品質のISO9001の認証取得を行うのであれば、品質に対するマネジメントシステムを構築しなければいけません。マネジメントシステムは組織のルールや仕組みなどを構築するものであり、現場経験のない私からすると理解に時間がかかる部分であり、何度勉強してもピンと来ませんでした。
また、企業に合わせたマネジメントシステムの構築も必要ということもISOの理解に苦しんだ部分であり、例えば、同じジャンルの商品を作る工場が2社あった場合、A社とB社では仕事のやり方が違うわけです。ISO認証取得する場合はA社のやり方に合わせたマネジメントシステムが必要であり、B社も同様にB社のやり方に合わせたマネジメントシステムが必要なわけです。
構築したマネジメントシステムはISO要求事項に則っているのかを審査が行われ、認証が行われます。

会社のやり方に合わせたマネジメントシステムの構築は本当に理解に時間がかかりました。
また、少しの解釈の違いで、理解度がガラッと変わってしまうので、急がずきちんと理解することが大切だと思います。


全く知らなかったISOが身近に

ISOを学んでいくと、私たちの身の回りには、世界共通で認識できるようなものがたくさんあることが分かりました。

クレジットカードやネジ、紙のサイズ、長さ(cm)、非常口マーク、日付、時間、洗濯表示…など挙げればきりがないほどです。もし、クレジットカードが国によってバラバラだったら、海外旅行に行ったときにクレジットカード決済ができないですよね。
様々なものが統一化されることで、私たちの生活が不自由のないものになっていることに気が付いたんです。

また、ISOマネジメントシステム規格を勉強したことで、買い物やネット通販をしたときや工場の前を通りかかったときにISO9001やISO14001を取得しています。と書かれていることにも気が付きました。

ISO9001なら品質やサービスの改善を目指し、マネジメントシステムを運用している会社なんだなと知ることができましたし、ISO規格に則って品質保証がされているんだという安心感もあり、製品を選ぶときの基準にもなりました。


こんなものもISOで国際標準化されているの?という驚き

品質や環境など、規模の大きな規格だけではなく、先ほど例に挙げたようにカードのサイズや紙のサイズなどピンポイントで標準化されている規格がたくさんあります。

写真や航空宇宙、ココア豆、リンゴなど、え?そんなものまでISOで定められているの?と驚きます。
ふと耳に入ってきた単語を、ISO規格で定められているか試しに検索してみると、ヒットするなんてことも多々あります。

私が、ISOを調べていて一番驚いたのは、映画分野に携わっているISOの数です。その数は、なんと114件(2019年12月現在)あります。一つの映画で、こんなにも多くのISOが関わっていることにびっくりしました。映画の撮影技術、映画館の高画質、高音質がどの映画、映画館でも保たれているのは、ISOのおかげだったんですね。ISOの奥の深さが分かります。

また、日本が国際標準化に積極的に参画している規格もあります。非常口マークは、日本のデザインが採用されています。さらに、今年2月には、ドローンの操縦訓練に関する国際規格が発行されました。この規格は、日本がISOに提案したもので、検討過程でも日本が「プロジェクトリード」の立場で各国との連絡、意見調整など進行を主導したそうです。

これからも、様々な国がたくさんのものの国際標準化に向けて動くんだと思うと、新しい規格が発行されるのが楽しみにもなってきました。


まとめ

この一年間を振り返ってみて、ISOは理解すれば「なるほど」と思える存在なんだと思いました。きちんと理解しないと難しいと感じてしまいますし、理解があやふやだと間違った解釈をしてしまう可能性もあります。これからISOを勉強する方は、気をつけていただきたい部分かと思います。

ISOの勉強を始めた頃は、ISOは身近にも存在するものなんだと軽い感じでしたが、勉強していく中でとても広い分野に携わっていて、世界共通で認識されるものだとわかりました。
これからもISOの勉強を行っていき、理解度を深めていきたいと思います。

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