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ISOの基本のキ!ISO規格とマネジメントシステムについて

みなさんこんにちは!わらがい紗羅@ISOプロです。

noteを始めて5か月。20記事ほど書いていますが、今年最後のnoteは、基本にかえってマネジメントシステムとISO規格についてお話していきたいと思います。

突然ですが、みなさんの会社の始業時間は何時からでしょうか?
大体の企業が「〇時に始業」という組織のルールがあると思います。広い意味でこれはマネジメントシステムの一種と言えるでしょう。

マネジメントシステムとは、組織の方針や目標を定め、その目標を達成するために組織を管理する仕組みのことです。一言で言ってしまうと、「組織を効率的に動かす仕組み」のことを指します。

ISOでは、このマネジメントシステムを効率的に動かすために重要になってくるのが、「PDCAサイクル」です。具体的にISOマネジメントシステムにおけるPDCAとはどのようなものなのでしょうか。


マネジメントシステムで重要なPDCAサイクルとは

PDCAサイクルとは、Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)の4段階を繰り返すことで業務を改善する手法のことです。有名なビジネス手法なのでご存じの方も多いのではないでしょうか?
このPDCAサイクルですが、マネジメントシステムを構築する上で最も重要な部分になるのです。国際規格であるISOの世界では、「現時点でどの程度のレベルなのか」と言うよりも「継続的な改善が見込めるか」を重要視します。

例えば、製造業の場合は製造する商品の“品質を向上させる”という目標を達成するために、PDCAサイクルを回していきます。目的を達成するために業務の改善など仕組みを改善していくことで、品質のマネジメントシステムを運用していきます。

上記のようにPDCAサイクルをうまく回しながらマネジメントシステムを運用をしていくのですが、ISOの規格を認証するには要求事項に則ってマネジメントシステムを動かす必要があります。


ISO規格とマネジメントシステムについて

ISOとはスイスにある国際標準化機構のことで、一般的に国際標準化機構が定めた標準のことを“ISO規格”もしくは“ISO”と呼ばれています。
マネジメントシステムにも国際標準化機構が定めた要求事項が存在しており、これが「ISOマネジメントシステム」になるわけです。ISOマネジメントシステムの要求事項を満たすことで、企業は『ISO認証取得』ができ、取引先や一般のお客様に対して社会的信頼を得ることが出来ます。

ISOの規格認証というのは、要求事項に則っていれば、製品の品質なり労務環境が改善されていくように規格が構築されているため、「規格が求める要求事項に従っている=ISOから認められる=継続的に品質や労働環境の改善がなされていく」ということになります。

ISOでは、「現時点でどの程度のレベルかどうか」よりも「継続的な改善が行っていける体制ができているか」ということが重要視されることから、マネジメントシステムを効率的に動かすためには、PDCAサイクルの存在がいかに大切かが分かりますよね。


各ISOマネジメントシステムの種類

マネジメントシステム規格としては、ISO9001やISO14001が最も有名です。広く普及している2つの規格以外にも多数の規格が発行されています。
ここからは、主なマネジメントシステムについて簡単に説明していきたいと思います。

【ISO9001】
ISO9001は、品質マネジメントシステムに関する国際規格です。製品やサービスの品質を継続的に改善していくことで顧客の要求に応え、顧客満足度を向上させることが最終目標となります。
製造業や建築業で取得されていることが多いが、最近はIT、サービス業でも取得されています。


【ISO14001】
ISO14001は環境マネジメントシステムに関する国際規格です。この規格は、企業が活動することで、“環境”に対して与える影響を認識し、改善するためのシステムです。環境マネジメントシステムにおける環境とは、自然環境だけでなく組織を取り巻く様々な環境を指します。
主に、建築業や製造業を中心に取得されています。


【ISO27001】
ISO27001は、情報セキュリティマネジメントシステムに関する規格です。この規格では、情報セキュリティ三大要素と言われる「機密性」、「完全性」、「可用性」の3つの要件を継続的に改善することで、情報リスクの低減を目指します。

主に、IT企業、運送業、廃棄物処理業のような重要な情報を取り扱う可能性が高い業種で取得されています。

【ISO45001】
ISO45001とは、労働安全衛生マネジメントシステムに関する国際規格です。この規格は、組織の労働環境を認識し改善することが目的です。ISO45001の導入によって、94%の事業所で労働災害やヒヤリハット体験が減少したことが分かりました。

従業員の労働安全確保はもちろん、労働問題に対する関心が高まってきていることから、労働災害削減への取り組みを対外的にアピールするために取得する企業が増えています。

【ISO22000】
ISO22000は食品安全マネジメントシステムに関する国際規格です。この規格は、品質マネジメントシステムであるISO9001と食品衛生管理手法のHACCPを合わせた規格とも表現されます。

食品を取り扱う企業や組織は幅広く、企業や組織の数だけ食の安全を守る手段が異なります。関連する規格としてFSSC22000がありますが、こちらは具体的な基準がきちんと定まっていることから柔軟な対応が難しいです。その一方でISO22000は業種や企業、組織が比較的、柔軟に対応できるようになっていることから取得されています。


最後に

今回は、ISOとマネジメントシステムにについてお話していきましたが、いかがだったでしょうか。

ISOマネジメントシステム規格を取得する目的は企業によって違うのかもしれませんが、ISOの要求事項に則ってマネジメントシステムを運用し、常によりよい方向へ継続的改善を図るという目的は一緒だということが分かりました。
また、PDCAの考え方は仕事やプライベートなど様々な場面で活用できそうなので、今後私も成長していく上で、ぜひ使っていきたいなと思いました。

今年の3月に今の会社に入社して、すぐにコロナの影響でリモートになったりと2020年は環境に大きな変化のある年でした。そして、チームのみなさんに支えていただきながら、仕事の中でISOについて学ぶ時間を多くくださったり、Twitter運用やnoteのライティングをしたりと色々なことにチャレンジさせていただき、ほんとうに充実した一年になりました。

2021年もよりステップアップしていけるよう頑張っていきたいと思います。来年もISOプロ、わらがい紗羅@ISOプロをよろしくお願いいたします!

最後まで読んでいただきありがとうございました!


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