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初めての方にもわかりやすくISOとは何か?を解説します

国際標準化機構であるISO。認証の取得を取引先から要求されて「ISOの取得を目指そう」と決定したはいいけど、「そもそもISOが何なのかもわからない!」そんな方も多いのではないでしょうか。

こんにちはやまぐち@ISOプロです。ということで今回は、初めての人でもISOとはどのようなものなのかということについて解説していきたいと思います。

ISOって何?

ISOとは、実はグローバルスタンダードな組織の名称のことです。正式名称は国際標準化機構(International Organization for Standardization)といって、これらの頭文字を取ってISO(アイエスオー、またはアイソ)と読んでいます。この組織はいわば、「世界的の標準を決める非営利団体」であり、私達の身の回りのものから、マネジメントシステムのようなビジネス界でしか使わないもの、あるいは医療機器の製造などの専門的な様々なモノゴトの「標準」を決定する役割を持った組織です。

例えば私達の身近なもので言うと、非常階段のマークもISOの規格によって標準化されています。例えばですが、非常階段を示すマークが国によって、あるいは施設によってバラバラだと、いざという時に、「あそこに非常階段がある!」と認識することができなくなってしまいますよね? このため、誰もが「非常階段があそこにある」と認識できるマークを世界の基準としているのです。

このように、ISOは「世界共通であった方が合理的なもの」の様々な基準を定めており、2020年現在は数万のモノゴトの規格を管理しています。

ISOのマネジメントシステム規格とは?

さて、ISOは標準化に関する組織であり、世界の基準を決める組織であることがお分かりいただけたところで、本題であるマネジメントシステムのお話に移りましょう。ただし、これを理解するためにはそもそもマネジメントシステムとは何か?を理解する必要があります。

○マネジメントシステムって何?
マネジメントシステムとは、堅い言い回しをすると、組織が何らかの目標を達成するためにある、組織を指揮し、運営する仕組みのことです。

世の中には様々な組織が存在しており、その組織は必ず、「組織を運営する仕組み」というものがあると思います。それが、暗黙のものであったとしても、顕在化したものであったとしても、効率的であったとして、そうでなかったとしても、組織を運営する仕組みというものが必ず存在します。

例えば、販売計画を策定、その計画に沿って部長陣が連携を取り、部下たちのマネジメントを行うというありがちな仕組みだって、マネジメントシステムだと呼べます。トンチンカンな社長の鶴の一声で組織が動き出し、それに社員が振り回されていたとしても、それはマネジメントシステムと呼べます。

要するに、何らかの目的を持って集まった人々を、動かす仕組みがマネジメントシステムなのです。

○じゃあ、マネジメントシステムの規格って何?
先程の例のように、鶴の一声で一斉に社員が動き出すような組織は、往々にしてうまくいっていません。良く言えばリーダーシップが発揮されているとも取れますが、その鶴の一声が見当違いなものであるケースが多いからです。

しかし、この鶴の一声が確固たるデータに基づいており、そのデータを正しく分析、現在の組織の状況を非常によく鑑みたものであったとしたらどうでしょうか。なんとなくうまくいきそうな気がしますよね?

――そうです、上記のような状況を作り出すためのツールがマネジメントシステム規格です。マネジメントシステム規格とは、組織の目標を定め、その目標を達成するための計画を策定、計画を実行、その実行結果を分析、次回の計画に活かすというPDCAサイクルを作り出すためのガイドラインのようなものです。

多くの人は、組織運営のプロではありません。プロであれば、組織の状況を見て「どんな仕組みを導入すれば、組織の業績は良くなるのか…」ということが理解できるかもしれません。しかし、多くの人はそれができません。ですので、世界中から偉い人達が知恵を絞って策定したISOのマネジメントシステム規格に従うことで、効率的かつ有効なマネジメントシステムを構築するのです。

つまり、ISO規格は、組織の中に、理想的な人々を指揮するマネジメントシステムを構築するガイドライン、もう少し噛み砕いて言えば教科書や参考書のようなものなのです。

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まとめ

ISOのマネジメントシステム規格は、組織にマネジメントシステムを構築するためのガイドラインのような役割を持ったものです。規格が要求する事項に従ってマネジメントシステムを構築すれば、PDCAサイクルを回して継続的に品質なり、情報セキュリティなりを改善していくことができるという便利なツールなのです。

そして、ガイドラインに従ってマネジメントシステムが構築されていると第三者から判断された場合には、認証マークというものを使用して外部にそれをアピールすることができる、そんな便利なツールなのです。

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