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計画が立てられない人が劇的に立てられるようになった話 ⑥: (実践編)何をしたのか

昨日は、計画の崩壊っぷりを立て直すために、周りに頼むを決意したことと、その際に気をつけた思想編でした。本日は実践編です。

下記、私が実行に移したことを箇条書きする 

1 、自分より仕事のできそうな人を発見する
2 、とにかく真似する
3 、テクノロジー系は若い方が正しい
4 、大きな変化は二人以上揃ったら実行する
5 、誤字会発足


自分より仕事のできそうな人を発見する

とりあえず、自分の周りを見回して、明らかに私より仕事ができそうな人数名に照準を定め、その人たちが何をどういうふうにやっているのかを聞くだけでなく、観察するようにした。何でタスクを管理しているか、スケジュールをどうやって管理しているか、「考えているか」だけでなく、ショートカットの使い方とか、表の作り方とか、それを作成するときの順番など細部にわたり観察した。

というのも、人は、自分が何をしているかを意外と言語化できないからである。たとえ仕事ができる人でも。

まさかこんなところで人類学者のスキルが活かされるとは。人類学者でよかった!(しかし人類学者という職業が、自分の計画の甘さを助長させていた面があることは否めない。人類学者という諸刃の剣。)


とにかく真似する

観察をしたあとはとにかく真似をすることにした。
ここで大切なのはあえての思考停止である。

そもそも私がロックオンした「仕事のできる人たち」が本当に仕事ができるかはわからない。もしかしたら職場では崩壊しているかもしれない。でもそんなことを考えたら永遠に何も進まない。なのでその点については考えることをやめ、この人たちは「仕事のできる人たち」であると決め打ちした。
私に「仕事ができるように見える」ことが一番大切なのだ。(こういう手法が、怪しい自己啓発セミナーとかに悪用されているので、みんな注意してね)

アプリ、ブックマークの付け方、ショートカットの使い方などなど、「本当にそれが必要か」ということは考えず、「この仕事のできる人たちがやっていることは良いに違いない!」と思い込み、次々に取り入れていった。

中には「これは計画と関係あるのだろうか?」と思ったものもあった。その1つがOSのダークモードだ。これは目に優しいと言われるが、計画とはあまり関係なさそうである。が、「磯野的仕事のできる人たち」3名が実行していたので、それも真似することにした。
こういう時は「仕事のできる人」と同じことをすることで気分が良くなることが大切なのである。

大阪なおみの使っているラケットを使っても、大阪なおみにはなれないし、テニスも上手くならないが、気分だけは上がる。それが大事。


テクノロジー系は若い方が正しい

私は大学にいた10年間、年配の教員たちが「古いテクノロジーしか使えない」あるいは「テクノロジーそのものが使えない」ため、下の人たちが苦労するという状況をしばしば目撃してきた。もちろん、若ければ、新しければ、なんでもいいとは思っていない。そうでない場合も多々ある。

が、私が見てきた、若い学生たちの苦労の大半は、彼ら(年配教員)に「学ぶ気がない」というところから生じていたのだ。例えば、パワーポイントのスライドの順番を変えられないから、TA(院生や年配教員のアシスタント)に変えてもらうとか。

なので、とりあえず自分は使っていないが若い人が使っているそれらは、自分にはわからない良さがあるのでは?という態度で眺めて取り入れることにした。
とはいえ、これは不要な準備であった。というのも、大学から出たら私の周りは9割方自分より若かったからである。
大学という組織の年代構成がいかに特殊かを知る。


大きな変化は二人以上揃ったら実行する

とはいえ、取り入れるにも色々あり、ただ取り入れればいいものと、取り入れることに労力がかかるものがある。

かつて私は、エンジニアの友人に「Wordなんて使っているのか?!」と冷ややかな目で見られ、「そんな考え方があるのか」と思い、彼らが使っているTexという組版システムを使って博論を書いた。
Texは習熟には時間がかかるが、ワード以上に使いやすく、かつ印刷の仕上がりがWordとは比較にならないほど美しい。かつ参考文献の扱いにも優れていたので感銘を受けた。しかし如何せん周りの誰も使っていないため、これを使い続けることは叶わなかった。つまり、かけた労力の割に、私がいた環境では、有用性が低かったのである。

なので変更に大きな時間がかかるもの、自分的にハードルが高いことについては「仕事のできる人のうち2人が揃ったら変える」というルールを決めた。

それによって変えたのは2つ

1、どの作業にどれだけ時間がかかっているかを記録する (ためらった理由:数字で何かを管理することが思想的に元々好きではない)

2、カレンダーアプリの変更 (ためらった理由:移行に時間がかかる上、操作に慣れるにも時間がかかる)


誤字会発足

これはこのブログで何回か紹介しているが、私と似たような悩みを持っていそうなオレンジさんに声をかけ、誤字会を発足させた。
振り返ると私が計画を立てられるようになったプロセスにおいて、誤字会が一番大切かつ、力を発揮したかもしれない。誤字会はこの中でも特別な立ち位置にあるので、明日のポストで改めて話したい。


次回:誤字会の力

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