「さーくん元気になったんだ。よかったねー。」

今日さーくん来たよとママに言ったら、ママは本当に嬉しそうにそう言った。さーくん病気だったんだ。

 次の日も保育園にさーくんが来ていたので、「さーくん、元気になってよかったね。」と言った。さーくんは「うん。まどかにもリンガリンゴ教えてあげる。」と言って、リンガーリンゴーとかパーケッポーとか歌いながら丸く回りだした。僕は真似をしてリンガーリンゴーとかパーケッポーとか歌って、さーくんについていった。

 他の子たちも入ってきて、列のしっぽにさーくんが追いついて輪になった。手をつないでリンガーリンゴーと回っていると、たまき先生が見にきて「なにー、マザーグース?えー?さーくんが病院で教わったの?シュールだなあ。」と言った。先生は「はくしょん、はくしょんって最後倒れるんだよー。」と仲間に入った。さーくんが小さな声で「倒れちゃだめだよ。」と言った。どうしてと聞くと「僕もあっちでそう言われたんだ。」と言った。

 

 たまき先生がお休みの間、園長先生が担任だって。園長先生は「リンガリンゴ禁止。」と言った。どうしてと聞くと「めっちゃスピードあげてぶっ倒れるのは危険。」と言った。

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