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最後の晩餐は鮎の塩焼きと決めている

鮎の塩焼きが大好きです。

香魚と呼ばれる鮎は本当に香ばしい。できれば川の石についている苔を食べている天然物がいいです。天然物は川によって味が明らかに異なります。たぶん流域の地質によって流れ込む水の種類、とくにミネラル成分が異なるために、生えてくる苔の種類や味が変わるからではないかと勝手に思っています。個人的な好みは岐阜の揖斐川水系の鮎です。

養殖物も決して悪くはありません。昔に比べるとものすごくエサが改良されているんだそうで、以前のように無駄に脂だらけではなくなりました。これは養殖うなぎも同じです。むしろん安定した味になるので養殖物のほうが美味しいとすら思います。

多くのお店は、鮎を釣ってきたり梁で捕まえるのではなく、稚魚の段階で専門業者が川の近くで養殖し、お店はそれを購入して店内の生け簀で直前まで生きているものを使います。なので養殖物のほうが新鮮なのです。

家から一番近いのは、静岡県の伊豆半島、狩野川の近くにある鮎茶屋さんという店です。車でも電車でも2時間位です。JR東海道線で三島まで行って、伊豆箱根鉄道に乗りかえて大仁から歩いてすぐです。毎シーズン3回は行きます。

鮎茶屋の鮎の塩焼き
別の日

鮎にはいろいろな食べ方があります。フライ、田楽、南蛮漬け、雑炊、釜飯、うるかなどなど。ですが私はやはり鮎が一番香ばしくいただける塩焼きが好きです。最後の晩餐は鮎と決めています。もちろん骨まで全部食べます。蓼酢(たで酢)は味が酢に引っ張られるので使いません。

鮎茶屋さんはその名の通り鮎料理のお店なので、今回紹介しているお店の中ではダントツに焼きが丁寧で上手です。

洗い(刺し身)もダイレクトに鮎の味がわかります。前述のように生きたものを捌くので、プリプリでコリコリです。ほんの少しだけ醤油をつけていただきます。わさびはこのあたり本場ですけど、それでもやはり私は使いません。

鮎茶屋の洗い(刺し身)
これも別の日

鮎茶屋さんは値段もリーズナブルでカードも使えます。アクセスも良いので強くおすすめです。11時半から13時半くらいまでの営業で、夜はやっていません。事前に確認や予約することをおすすめします。駐車場は店に3台分あります。


続いてこちらはちょっとだけ遠い、鮎の茶屋さんです。こちらも狩野川の鮎です。車でないと行きにくいです。囲炉裏で自分で焼いて食べるのはすごく楽しいですが、所詮シロウトなのでなかなか上手く焼き上がりません。季節によって他にモズクガニとかイノシシとか食べられます。鮎だけを食べるという趣旨からは若干外れますが、とっても雰囲気のいいお店です。(カード使えないのが問題です)

自分で焼くのは難しい

こちらは利根川水系、群馬県渋川市の綾戸簗さんです。簗場ですから川の音が心地よいです。私は利根川水系の鮎は正直好みではありません。香りが足りないと思います。綾戸簗は涼しさと風通しの良さが一番です。こちらもカードは使えません。うちから4時間近くかかるのでちょっと遠いなあという印象ですね。値段も鮎茶屋に比べるとかなり高いです。

綾戸簗の塩焼き こちらの鮎は全体に黒いです
これは別の時の写真
利根川沿いです

そしてこちらは岐阜県大垣市の今宿さんです。揖斐川水系の鮎です。JR大垣駅または東大垣駅から比較的近いです。とてもリーズナブルで美味しいお店です。カードOKです。

とても香ばしいです

こちらは岐阜県揖斐川町の運上館さん。もちろん揖斐川水系です。ここは税込み4,840円のセット(塩焼2匹・魚田2匹・洗い2匹・フライ1匹・酢の物1匹・雑炊一人前)のみの提供ですが、8匹も出てくるのでお得かもです。支払いはここも現金のみです。

塩塩焼き2、田楽2
洗い
フライ
うるか

こちらは番外編として、南阿佐ヶ谷のバルバダニェッロさん。塩焼きではなく、琵琶湖の鮎のコンフィ。なんとオイルに2時間浸けて、4時間かけて焼いてるんですってよ。これはまるっきり別もん。へえええええって感じ。いやあうんまい。こちらのビストロは私常連です。カードOK。何を頼んでも最高に美味しいお店です。

私は鮎は本当に美味しいと思います。どうして私がそこまで思うのか自分でもよくわかりません。国内でもあちこちの鮎を食べてきましたが、一度韓国の鮎を食べに行きたいと思っています。


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