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Rickenbacker 4003とかいう個性の塊のベースを入手しました

こんにちは。ビートルズ好きの友達とリバプールに行ったことがあるいそかわです。

リバプールにある「ビートルズストーリー」という名のビートルズ博物館。ジョンとポールの出会いや、Let it be作成時の状況等について、あのポールマッカートニーが解説してくれる。ビートルズ好きの友達も知らなかったような情報が盛りだくさんでとても楽しかった。

リバプールではまさに絵に描いたような「ビートルズめぐり」をしておりました。リバプールのキャバーンでアコギ1本でライブしているお兄ちゃんと観客と一緒にペニーレインやイエスタデイを歌ったのはとても楽しかったですね。一生ものの思い出です。ちなみにペニーレインにも実際行ってきたのですが、なんてことない普通の道路でした。

ビートルズが世界に羽ばたく前にライブをしていたキャバーンクラブ。世界のビートルズも最初はこんな小さいライブハウスで活動していたんですね。感慨深いものがありますね。
ライブの様子。ビートルズの曲でみんなで大盛り上がり。みんなビートルズが好きなんだろうなあ。ただ、ブレブレですみません…
ペニーレイン。普通の住宅街の道路だった。そういえば吉祥寺にもペニーレインあるよね。

ビートルズって多くの曲をジョンレノンかポールマッカートニーのどちらかが作っていることで有名だと思いますが、私は特にポールマッカートニーの曲がとても好きです。イエスタデイは営業車内でかけすぎて同乗者に引かれていました。しゃーないイエスタデイが名曲すぎるのが良くない。また、ポールってベーシストなのにギター弾いたりピアノ弾いたりと本当に多才ですよね。私がマルチプレイヤーに憧れているのもポールの影響もあると思います。一番は斉藤和義だけど。

そして、そんなポールが使っていたメーカーのベースを、ついに手に入れてしまいました。

𝓶𝔂 𝓷𝓮𝔀 𝓰𝓮𝓪𝓻…

Rickenbacker 4003 Amber Fireglo ‘07 偶然秋葉原の楽器店に同色のリッケンバッカーが3台入っており、「1本買うので全部弾かせてください」と了承を得て全て試奏して購入。一番音が丸っこくて年齢を感じられて好きだった。

はい、リッケンバッカーです。あの個性の塊な見た目のあいつです。

ポールが持っているベースと言えば初期はバイオリンベースですが、以降はリッケンバッカーの印象が強いと思います。Wings時代とか完全にリッケンバッカーですよね。ちなみに以下の記事↓にも書いているのですが、ポールのリッケンバッカーはレフティなのに右利きのネックになっております。いわば私の大好きなリバースヘッドですね。


リッケンバッカーってそれはそれはカッコいいですよね。見た目からして個性の塊です。音も個性の塊で、バンドアンサンブルに混ぜても前に出てくるので「リッケンバッカーおるやん」と一瞬でバレるくらいです。なんなんですかね。ミドルが出てきているから目立つんですかね?私はベースラインめっちゃ聴きたい人間なので嬉しいんですけど「ベースはあくまでも下支えであり、目立ってはいけない」という価値観のバンドマンと絶対衝突するやつですよね。

しかし、このリッケンバッカー、見た目・音以外にも引くくらい個性的なスペックです。以下私が個性的と思った項目を挙げていきますね。

☆リッケンバッカーの特殊なところ

①リアピックアップのカバー

このクソデカ金属こそピックアップカバー。楽器店で品定めしている瞬間から取り外したくて仕方なかった。

みんな外しちゃうアレです。金属の謎のバーです。4003の1つ前のモデル・4001では「ピックアップの磁力を強めるため」必要なオブジェクトらしいのですが、4003では完全な見た目だけのものになっております。なんじゃそりゃ。そんなもんつけんな。

これ外そうと思うと1回リアピックアップを外さないといけないですからね。どんなマウントの仕方してんねん。マウントゴリラもびっくりです。

私はスラップしたかったので銀色に輝くカバーが邪魔で仕方なく、買ったその日に外しました。外し方もあんまり丁寧に紹介されているサイトが無かったので、ここで紹介しますね。

まず、一回弦を外します。ギター弦と違いまだベースの方が元に戻しやすいので気にせずやりましょう。
そして、ボディからリアピックアップを固定している金具自体を取り外します。

そもそも小さいネジでボディと繋いでいて本当に怖い。フェンダーだと絶対有り得ないネジだよね。

断線に気をつけながら、金具からリアピックアップを外し、そこでやっと謎オブジェクトを取り外すことができます。

取り外した諸々を元に戻して、完了。あぁめんどい。絶対買った当日に外した方が良い。

私は剥き出しでもかっこいいじゃん!ってタイプなのでこの見た目大好きなんですよね。ピックアップカバーを付けたままの方がかっこいいと思っているなら弾き方をリッケンバッカーに合わせるしかありません。

②弦のゲージ(太さ)

これ、買うまで知りませんでした。皆さんこの事実知ってましたか?実はリッケンバッカーのベースのゲージは、細い方から45-55-75-105という特殊なゲージになっています。よくある4弦ベースのゲージは45-65-85-100とかですからね。2弦3弦細い割に4弦で普通より太めの太さに戻る意味不明仕様。なんでこんなゲージなんでしょうね。当然こんなゲージはリッケンバッカーしか作っておりません。

おかげで実店舗では全然リッケンバッカー専用のベース弦なんて手に入りません。サウンドハウス行きです。あっ、でも去年の年末に川崎駅の山野楽器に行ったら置いていました。ベース弦なんて滅多なことでは切れませんが万一の時のために購入しました。他は東京の大きい楽器店でも売ってないですからね…予備で1セットはケースに忍ばせておきたいですね。

川崎の山野楽器の隣のタワレコで2022年覇権アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」の1stアルバム「結束バンド」も購入。1stアルバム名がバンド名と同じアルバムは名作(スピッツ・フジファブリック等)。ちなみに好きな曲は「星座になれたら」。バンアパみマシマシで本当に好き。

③トラスロッドが2本ある

これも意味不明ですよね。知らない人が他のメーカーのギター・ベースを修理する感覚でトラスロッドカバーを外したらショックで泡を吹きますよ。リッケンバッカーは素人に調整をさせたくないのでしょうか。ただ、ネックのねじれもトラスロッドが2本あるおかげでトラスロッドの調整だけで対応可能みたいです。まあでも正直腕の高いリペアマンに出さないと不安ではありますけどね。

④ジャックも2つある

慣れないと間違った方にシールドを挿してしまい「あれ?音が鳴らんやん!」と焦ってしまう。

はいまた出ました意味不明仕様。2つあるジャックのうち片方は普通のものなんですが、もう片方をRick-O-Sound(リックオーサウンド)システムと言うらしいです。ギター・ベースの上位モデルに付いているらしいです。簡単に言うとフロントピックアップとリアピックアップをステレオケーブルで別々に出すことができます。それでリア用のアンプとフロント用のアンプを分けるとか器用なこともできるみたいです。

ただ、このRick-O-Soundシステムを使うためには専用のキットが必要なのですが、なんとリッケンバッカーはそのキットを約20年前に終売にしております!!(探せば楽器店が独自に作ったやつとかは買えるみたいです)そんじゃあなんでRick-O-Soundシステムは20年近く付け続けたんだと。しかもこれ新品でもまだ続けているらしいですからね。もう笑うしかない。

⑤ローズウッド指板なのに塗装されている

エレキギター・エレキベースにありがちな指板といえば明るいカラーのメイプル指板と暗い色のローズウッド指板が一般的かと思います。ストラトとかジャズベは両方のモデルがありますよね。そして、通常はメイプル指板のみ塗装がされております。メイプル材って腐りやすいらしく、指板を塗装することで腐食を防いでいるようです。逆にローズウッド指板は腐食の心配がほとんどないため、塗装されておりません。

しかし、そんな常識なんてものは、リッケンバッカーには通用しません。なんと、リッケンバッカーは、ローズウッド指板に塗装がされております。どういう理由なんでしょうね…

塗装されているので表面がツルツル。地味に三角のポジションインレイの飴色みたいなカラーリングが最高に渋くてかっこいい。

でも、現行品ではこのスペックは廃止され、フェンダーやギブソンみたいに塗装なしのローズウッド指板になっています。逆になんで今になってやめたんだ…

⑥オクターブ調整が各弦ごとにはできない

リッケンバッカー4003の同色が3本も集まる機会なんて滅多に無いだろうね…

画像のリッケンバッカーのブリッジを見てもらったら分かるのですが、ギターでいうところのストラトみたいに独立しておりません。レスポールみたいに大台になっているものがあります。リッケンバッカーでもレスポールみたいに各弦ごとの駒の調節は可能なのですが、オクターブ調整をするには、一度テールピースからブリッジをはずした後、サドルからビスを抜き取り、サドルだけをブリッジに再び乗せてオクターブ調整し、そのサドルの位置を指などで固定したうえで、ビスでブリッジと共締めしないといけないみたいです。現実的に無理ですよね。

でも、現行品ではストラトみたいに独立型になっています。ここに関しては圧倒的に現行品が羨ましい。

⑦スケールが中途半端な33 1/4インチ

なんとリッケンバッカーのベースは、33 1/4インチとかいう超絶マイナースケールです。ロングスケール(34インチ)でもミディアムスケール(32インチ)でもなく、その中間でもありません。意味が分かりません。

もうさっきから私の心の中のピスタチオが何回も「なんでっ(白目)」「なんでっ(白目)」「なんでっ(白目)」って言っています。白目を剥き過ぎているので、しばらく休ませないと1ヶ月誰かに質問ができなくなってしまいます。


まとめ

特殊だけど好き。リッケンバッカーには全てを凌駕する魅力が詰まっている。中3のとき初めてギターを買ったあのワクワクが久しぶりに蘇った。

いやもう、特殊すぎて普通なとこどこやねんと。上には挙げていないですがスルーネックだったりピックアップの公式の呼び方が「フロント」「リア」ではなくて「ベース」「トレブル」だったりとベース界の覇権メーカーであるフェンダー社に喧嘩売りまくってますからね。普通なところってフレットがあるところと4弦なとこくらいですかね?でもフレットレスのリッケンバッカーや5弦のリッケンバッカーってありますからね。もうそんなこと言われたら知らん。また、それぞれのパーツもいちいちリッケンバッカー専用のものばかりです。パーツ壊れたらどないすんねんと。パーツを交換したら古いパーツはリッケンバッカー本社に返さないといけないらしいですからね。そこまでするか…

でも、リッケンバッカーって特殊すぎてどうすることもできない、弾きにくいイメージもあるかもしれませんが、意外と弾きやすいです。これは本当に驚きました。

まず、軽いです。ボディの面積がデカくてメイプルボディなので地獄の重量なのかと思いきや、ボディが薄いんですよ。だから4kg前後から探すことができます。実際私のリッケンバッカーは4.03kgでした。

また、前述の通り普通のロングスケール(34インチ)より少し短く、ゲージも普通より細いことから、普通のジャズべ・プレベよりも弦が柔らかいような感があります。でもしっかりテンション感はあって良いです。半音下げにしたらもうそれはそれはペチペチになってしまいますけど…

私からしたらリッケンバッカーって弾きやすく音も見た目も好きなベースなんですよ。弱点はスペックが特殊で素人の調整が難しく、リプレイスパーツが見つかりにくいくらいです。もう本当に最高のベースを手に入れました。ベースはこのベース1本でいきたいですね。リッケンバッカーとチューナーとシールドだけでセッションしたいです。ベースとベース用ペダルはもう他にいりません。

ただ、そんなこと言ってると方々からこんな指摘を受けそうですね。


「で、ギターはたくさん持ってるけど全部必要なの?」


ベースは一途だけどギターになると浮気性が出るのは一生続くでしょうね…

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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