エッセイ | 束の間に桜
タクシーを待つ間だけお花見でもしようと思い、コンビニエンスストアでビールを買う。近くの川沿いには桜並木があり、そこにはベンチや机などが整備されている。今年はお花見もできていなかったからちょうどいいなと自分を納得させる。
今日も今日とて深夜までの残業が続き、私が会社で優雅にコーヒーを飲んでいる間に終電の時間が去っていった。
タクシーを探してフラフラと歩いていたが、なかなか見つからない。大抵の場合は最寄駅に着くまでの間でタクシーと出会えるのだが、今日みたいに全く見つからないこ