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実録!ギターソロを作る - Part 2 - 【フレーズ解説前編】
皆さん、こんにちは!
ギタリストのイツキです。
前回からスタートした「ギターソロ作成企画」、その第二弾を今回はお届けします。
前の記事で準備段階の話などをしているので、ここからはフレーズ解説です。
参考になるものがあればどんどん使ってみてください!
※前回の記事と併せて読んでいただけると幸いです。
その記事はコチラ↓
【フレーズ紹介をする動画】
Neko Hacker - Chocolate Adventure feat. ななひら -
#ネコハッカーソロコンテスト へ参加した際の動画です。
※半音下げチューニングされたギターで演奏していますのでご注意ください(レギュラーチューニングで演奏可能です)。
【ソロセクション直前のフレーズ】
まずは「入り」のフレーズです。
やはり最初の一音(一フレーズ)目は重要です。
この曲のソロパートは「A♭ Major Penta.(メジャーペンタ)」一発でも弾けるのですが、今回は”あえて違う音使い”から入ろうと思っていました。
そこで、私は「G♭ Mixo.(ミクソリディアン)」の下降フレーズからソロを開始させようと思いこのフレーズを弾くことにしました。
ポイントは、
・拍のウラからフレーズを開始する
・G♭7(サブドミナントマイナー)を想定する
・後ろで鳴っているフレーズと逆の動きをする
の3点です。
1:ウラ始まり
オモテからスタートするとフレーズが単調に聞こえる可能性があるためです。
ご自身のソロなどが単調に感じる場合は、まず「ウラ」を意識してフレーズを組み立ててみると変化が付いて良いと思います!
2:別のコードを想定
この部分のコードはE♭(ドミナント)っぽいのですが、コード感は希薄なので「N.C.」と捉えています。
なので、次のA♭(トニック)へ繋がるサブドミナントマイナーのG♭(G♭7)を想定したフレーズにしました。
Mixo.を弾く感覚ではなく、G♭7が本来属している「A♭ minor(マイナースケール)」をただ順番に下降してくるだけ......と言う感覚で弾いています。
ちなみに、使った音を本来のドミナント(E♭7)の度数に置き換えても、
(順に)♯9、♭9、R、7、♭13、5、11(※11thは後続コードのRが先行して登場している。本来は”アボイドノート”)
となり、コードトーン+オルタードテンションで構成されるため問題ありません。
3:他のパートと違う動きをする
この部分で言うと、シンセの上昇フレーズが既にある→ソロのフレーズは下降パターンにしよう......といった感じです。
一つの役割にいくつものパートが参加する必要はありません(同じ上昇フレーズでも、ハモりやユニゾンなどは例外)。
今回はただの順次下降フレーズになっていますが、後ろのフレーズと音同士がぶつからないフレージングができていると最高だと思います!
(アドリブでそれをやる技術が私にはありませんでした。笑)
【1〜3小節目のフレーズ】
ここのフレーズは......あまり語ることはありませんね(笑)
何かモチーフになるフレーズを、と思って似たようなパターンを繰り返すフレーズにはしました。
1小節目ではアボイドノートも出現していますが、コードトーンとコードトーン(3と5)を結ぶ経過音として使っていますし音価も短いので問題ありません。
アタマの小節の1拍目はわざと空けました。
あそこを空けると、前の下降ラインも次のユニゾンチョーキングもより活きてきます。
何より、「1拍目から弾かない」というのがクール!笑
(最初は全てのフレーズが小節のアタマからになってしまいがち)
【4〜5小節目のフレーズ】
4小節目は、D♭のコードトーンで上昇(4音目は9thですが)して、そこからスケールを順番に下降してくるパターンです。
このコードトーン→スケールのパターンは私の中では定番フレーズですね。
そして、そのフレーズを解決先のコード(A♭)のコードトーンに着地させるというのが5小節目になっています。
1小節目のA♭では3度の音からスタートしたので、ここではR(ルート)に着地しています。
私は、フレーズというのは「フレーズを弾いていったその先に着地点がある」のではなく、「着地点に向かってどのようにフレージングをするか」を考えるものだと思います。
フレーズのバリエーションを増やしたい方は、着地点のバリエーションを増やしてみましょう!
(まずはフレーズの終わりのコードのコードトーンに着地することを意識!特に3と5に着地するバリエーションが増えると良いです!!)
【6小節目のフレーズ】
この部分は完全にオルタードスケールを意識していますね(笑)
鳴っているコード(E♭)に合わせて、「E♭ Alt. Scale」を使っています。
使用音をE♭から見た度数で確認すると、
(順に)♭9、♯9、♭9、R、7、♭13、3、♯9、♭9
のようになっています。
そして、後続コードの7thに着地するといった具合です。
このパターンは私のオルタードフレーズのバリエーションのひとつなので、手癖に近いと思います(どなたかのフレーズを丸パクリした記憶が......笑)。
フレーズ自体はジャジーですが、ギターの音色がロックテイストなのであまりそのようには聴こえないと思います!
【7〜8小節目のフレーズ】
ペンタトニックの上昇フレーズです。
完全に手癖ですね(笑)
同じパターンの連続で上昇していくフレーズで、レガートに弾くのが個人的ポイントです。
ロックの速弾きなどでよく聴くパターンだと思います。
ここは、譜割りよりもスピード感重視で弾いています。
滑らかさとスピード感が両立できるとバシッと決まりますよ!!
速弾きフレーズ(私のものは現代ではあまり速くない部類ですが)は使いどころが肝心です。
各フレーズの速度が一定(全部速弾きなど)だと単調に聴こえてしまいがちなのです。
今回、私は「後半に向けて盛り上がりを演出する」ために速い上昇フレーズを使いました。
このように、目的を持って使うことが重要と言えるでしょう。
Part 3 にて解説しますが、後続フレーズの使い方なども大切なので「思考停止で速弾きし続ける」のは避けたほうが賢明だと思います(たまにはアリかもです!笑)。
【後半はまた次回!!(Part 3 で完結予定)】
いかがでしたでしょうか?
今回解説した前半部分は全てアドリブの箇所だったので、私が演奏中に何を考えているのかを覗き見するような記事になりました。笑
(準備段階でどんな感じに弾こうか少し考えてはいましたが)
いよいよ次回で最終章、Part 3 ではソロ後半部分の解説をします。
この記事のように音使いやフレーズの意図についての解説がメインとなりますので、また次もご一読の程よろしくお願いします!
それでは、ここまでお読みくださりありがとうございました!!
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