【作曲初心者】少ないコードでシンプルなコード進行を作る【やるべきこと】
皆さん、こんにちは。
マルチギタリストの唯月です。
今回は【作曲初心者がやるべきこと】と題しまして、「コード進行」に関する練習法をお伝えします。
・ダイアトニックコードは覚えたけどそれをどう活かせばいいのか分からない
・数が多すぎて覚えたコード群をどのように連結させればいいのか分からない
この辺りでお困りの方には有益な情報だと思いますので、参考にしていただければ幸いです。
※ダイアトニックコードを知っていることが前提の記事となります。
別の記事にて触れる予定ではありますが、もし分からない場合は軽く調べてみるといいでしょう。
深い知識は今回は必要ないので、キーCのダイアトニックコードさえ分かれば問題ありません。
【まず使用するコードを制限しよう】
ダイアトニックコードだけでも7コード(頻出するのは6コード)、さらに同主調のコードやセカンダリードミナント、転調etc.まで含めれば使用できるコードは無数にあると言っていいでしょう。
これらをいきなりフル活用するのは、当然ですが無理があります。
なので、ここは「覚えていることを早く使って試したい」という欲を抑えてコードの使用数を4つまでまず絞りましょう。
絞り込みの条件も付けます。
今回は、
①キーCのダイアトニックコードであること
②その中からトニックコードを2つ、サブドミナントコードを1つ、ドミナントコードを1つずつ選定する
という条件にて練習していきます。
※Bm7(b5)はドミナントコードですが「ダイアトニックコードとしての使用」をあまりしないため、ドミナントコードはGを選択するといいと思います。
今回は例として、
・トニックコード:CとAm
・サブドミナントコード:F
・ドミナントコード:G
の4つを使用していきます。
【コードを度数に置き換える作業を忘れずに】
ここからは各コードが進行可能な移動先のコードを網羅していくのですが、練習の際に必ずやってほしいことがあります。
それは、「各コードを度数(ディグリーネーム)に置き換える」ということです。
例えば、キーCではAmからFへの進行が可能なのですが、キーFでその進行を使用することはほぼありません。
一見すると同じコード同士の進行でも「度数」に置き換えると、
・キーCにおけるAm→F:VIm→IV(トニック→サブドミナント)
・キーFにおけるAm→F:IIIm→I(トニック→トニック)
このように各コードやそのコード進行が持つ役割も変化していることが分かります。
逆に、度数でチェックをしておけばVIm→IVという進行はキーがFへ変わっても役割は変わらずに使用することが可能なので、
【キーFにおけるVIm→IV:Dm→Bb(トニック→サブドミナント)】
という進行がキーFでは使用可能なことが分かるのです。
「コード進行を度数で見る」のはギター演奏にも役立つ重要なテクニックなので、特にギタリストの方はこの作業を必ずおこなってください。
【コード毎の進行可能パターン一覧】
ここから紹介する例は、
・4小節
・各小節に1つのコード(2小節連続して同一コードを使用しない)
・なるべく4種のコードを満遍なく使う(最低3つは使用)
以上の法則に則っているものとなります。
ちなみに、今回は「なぜその進行が可能なのか」という理由の部分については触れませんのでご注意ください(別の記事で公開するかも)。
まずは、各コード毎の進行可能パターンです。
ーC(I)ー
・全てのコード(Am、F、G)へ進行可能
ーAm(VIm)ー
・F、Gへ進行可能
※Cへの進行は既存曲にはよく見られる進行なのですが、私は基本的に使用しません。Am→C→F......と進行する場合やセクションの切れ目のコードがAmの場合は極稀に使用します(私はAmとCの間に「G/B」etc.を挿入することが多いです)。
ーF(IV)ー
・C、Gへ進行可能
ーG(V)ー
・全てのコードへ進行可能
※G(ドミナント)→F(サブドミナント)の流れは「終始保留」というテクニックで、クラシック理論(特に古典)では禁則とされていたそうです。ポップス理論では当たり前のように使われる進行です(EDMのVIm→V→IV→V辺りが代表的)。
以上となります。
次項にて、4小節のパターンを網羅的に紹介していきます。
【コード進行パターン例の一覧】
ーCから開始ー
・C→F→G→C
・C→F→G→Am
・C→F→G→F
・C→F→C→Am
・C→F→C→G
・C→Am→F→C
・C→Am→F→G
・C→Am→G→C
・C→Am→G→Am
・C→Am→G→F
・C→G→Am→F
・C→G→Am→G
・C→G→F→C
・C→G→F→G
・C→G→C→Am
・C→G→C→F (計16パターン)
ーAmから開始ー
・Am→F→G→C
・Am→F→G→Am
・Am→F→G→F
・Am→F→C→Am
・Am→F→C→F
・Am→F→C→G
・Am→G→C→Am
・Am→G→C→F
・Am→G→C→G
・Am→G→F→C
・Am→G→F→G
・Am→G→Am→F (計12パターン)
ーFから開始ー
・F→G→C→Am
・F→G→C→F
・F→G→C→G
・F→G→Am→F
・F→G→Am→G
・F→G→F→C
・F→C→G→C
・F→C→G→Am
・F→C→G→F
・F→C→Am→F
・F→C→Am→G
・F→C→F→G (計12パターン)
※Gから開始するパターンについては、使用頻度が低いため今回は割愛します。
前述しているので記載しませんでしたが、「度数に置き換える」作業を忘れずに!
・C:I(トニック)
・Am:VIm(トニック)
・F:IV(サブドミナント)
・G:V(ドミナント)
【重要な3つのポイントをおさらい】
いかがだったでしょうか?
4コードだけ(しかも条件付き)でもパターン総数は40......とんでもない数です。
中には使用頻度が低いパターンや似通っているパターンもありますが、まずは演奏するなり打ち込むなりして自分の好きなサウンドを探してみるのがオススメです。
そもそも、パターンを全て暗記せずとも各コード毎の進行先さえ覚えておけば問題ありません。
この練習において大事なことをまとめると、
・使用コードを制限する
・コード毎の進行先を覚える
・度数に置き換える
この3点のみですので気楽にチャレンジしてみてください。
作曲というのは料理に近い感覚があります(というより音楽そのものが料理の感覚に近い)。
コードは「食材」に例えるといいでしょう。
食材がたとえ4つでも調理工程を変えれば40種類の料理を作ることができる(恐らく笑)のと同じだと思います。
もし、ひとつの料理に飽きてしまったらスパイスでも加えて味変してみましょう!
コード進行に置き換えれば「トライアドに7thを加えてみよう」みたいな感じで、これだけでも十分に変化はあります。
こうして学習しながら徐々に手を加えていけば、最終的には「料理(コード)の鉄人」にでもなっているでしょう(笑)
目指せ!コードマスター!!ですよ♪
【リンク】
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