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TOKYO ISLANDHOOD 2024 Meetup vol.3 実施レポート

皆さんこんにちは!TOKYO ISLANDHOOD with STARTUPS事務局です。
5/13より東京の島しょエリアの魅力向上や地域課題の解決を目的として、スタートアップや個人事業主等による島しょエリアでのビジネス展開を支援するプログラム「TOKYO ISLANDHOOD with STARTUPS」がスタートしました。

事業の応募にあたり、島で暮らし、営む方々の生の声を聞ける機会として、「TOKYO ISLANDHOOD Meetup」を5/27(月)、6/4(火)、6/6(木)、6/11(火)の18:30〜20:20、全4回オフライン&オンラインのハイブリッド開催いたします。

先日6/6(木)にvol.3のミートアップが開催されましたので、当日の様子をレポートしていきます!

vol.1の実施レポートはこちら
vol.2の実施レポートはこちら

vol.3「未来に誇れる島を、次世代につなぐ」

vol.3ではゲストに、八丈島から株式会社大竜ファーム・大沢竜児さんと株式会社樂・魚谷孝之さんをお招きいたしました!

「地域存続の危機的状況下において当事者意識を持つ人が少ない」

魚谷孝之さんに八丈島の現状や課題についてお話しいただきました。

株式会社樂・魚谷孝之さん

私の考える八丈島の課題は、地域存続の危機的状況下において当事者意識を持つ人が少ないことだと思います。 その要因としては、観光ばかりに力を入れてしまったからだと思っていて、観光をきっかけに外から人を呼ぼうとする流れの作り方をしてきていますが、 今の時代に合っていないと思います。移住・定住にも力を入れ始めていますが、観光も同じように盛り上げなくてはと考えているため、 どちらに力を割いて良いのか分からない状態でもあります。 島だからできる教育をブランディングすることで移住者を増やして、教育を軸にした循環を図ることで観光も盛り上がるのではと考えています。 また、ミツバチが花蜜と花粉を集める際、無意識に受粉を助けているように、若者・よそ者・バカ者がミツバチ的な動き つまり無意識に利他的な動きをすることが重要で、その動きをすることで何かを生むことができればその地域は良くなると思いますし、 ミツバチのような人をどう増やしていくかというのは島に限らず過疎地における大きな課題だと思っています。 島の未来としては、島だからこそできる何かの先進地になる必要があると考えます。 


「八丈島は食べ物を作る農業が少ない」

大沢竜児さんに八丈島の現状や課題についてお話しいただきました。

株式会社大竜ファーム・大沢竜児さん

趣味であるクワガタ育成の副産物である、きのこに目をつけてシイタケ栽培に至りました。八丈島に新しい名産品を作りたいという思いからシイタケ栽培に力を注ぎ、SNSなどによって少しずつ注目を集めました。その後、認定農業として認めていただいたり、農園に併設したレストランを開業しました。八丈島は人材不足で、どの分野でも人が足りない状況で、優秀な人間の取り合いになってしまいます。人を増やすために島から職は提供できても、移住者の住む場所がないのが現状です。


質疑応答へ

質問に答えるゲストのお2人

Q「どういうアプローチで先進地になっていけると考えますか?」

魚谷:島としてのグランドデザインが必要です。行政の固い文章だけでなく、ビジュアルやわかりやすい言葉で、 小学生でも理解して参加できるようなアプローチで、島民に幅広く浸透できる形がよいと思います。


Q「どういう事業者が八丈島と相性が良さそうですか?」

魚谷:IoT搭載のトイレで健康状態が分かるようなものがあると思うので、そういったメーカーがいると良いと思います。トイレでなくても日常で必ず使うもので健康状態が把握できるようなシステム、身に着けるデバイスなど、高齢化が進む島で社会実験として行うことで、福祉と結びつけることができれば諸課題の解決につながるのではと思います。

大沢:飲食店に人がいないので人材派遣分野は良いと思います。
住宅メーカーとかもいいかもしれないです。移住者の受け入れ体制を整えたいです。空き家はあるけど売ってくれない現状です。


Q「採算が取れそうなサービスはありますか?」

大沢:冷凍事業は可能性がありますかね。八丈島は魚が年中獲れる訳ではないので、冷凍事業が整うと提供体制も整うと思います。

魚谷:島は防災拠点になり得るので、備蓄の面からも冷凍事業は良いかもしれませんね。


Q「当事者意識が少ない理由をどう考えていますか?」

魚谷:八丈島が東京都だからだと思っています。不便がないので、危機感がなくてもやっていけてしまいます。あと、危機感がある世代が子育て世代などで忙しくて声を届けきれていない現状もあります。島はコミュニティが狭いので意見しにくいこともあり、匿名性確保のために団体として意見するのが良いと思います。


Q「島の中で熱量のあるプレイヤーを発掘するシステムはありますか?」

大沢:商工会の青年部は若い世代が集まっていて、常日頃、自分が思ったことをぶつけ合い切磋琢磨しています。 熱量を持った若者がいるということが未来の八丈島につながると思っていますし、安心しています。

魚谷:発掘とは異なるかもしれないですが、八丈高校では「八丈学」という探求学習をしており、 先生だけでなく地域の方が入って島の子たちに八丈のことを伝えるということをしています。 中学校や小学校でも地元の方を講師として招いたり、小さい頃から産業の人たちと日常的にタッチポイント を持てる機会があるのは島に来て驚いたポイントでもあります。


Q「本事業に関心がある方々にメッセージをお願いします」

大沢:第一歩を踏み出さないと始まらないです。まずは島に来て、肌で感じて可能性を見出してほしいと思います。

魚谷:島に来てみてわかることの方が圧倒的に多いし、五感に訴えるような情報が多いです。島に来ることで閃くことがあると思うのでぜひ一度足を運んでください。


今回のミートアップのアーカイブ映像も公開しております。
こちらもぜひご覧ください!

本事業概要についてはこちら



TOKYO ISLANDHOOD 2024 Meetup vol.1 実施レポート

TOKYO ISLANDHOOD 2024 Meetup vol.2 実施レポート



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