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Log_2024.03 Part.1

・まえがき

 3月。

 その文字を見るだけで「寂しい」って気持ちが芽生えてくる、という視点からみると間違いなく唯一無二の月だと思う。基本的には平和なこの国で育っていれば、この月になれば誰しも”別れ”というものを通って育つ。

 昔、ちょうど卒業式の日が誕生日だった友人が居た。彼に寄せ書きを頼まれた。縦に並ぶ「元気でね」「頑張ってね」という、自分のアルバムにも並んでいたありきたりな別れの言葉の横に「お誕生日おめでとう」という誰かの筆跡を見つけて、思わず「良い一年にしてね」という言葉を添えたことを覚えている。

「その日が誰かにとっての記念日だとしても、別れという悲しい記憶が塗り替えていってしまう」ことって、お別れそのもの寂しいことなんじゃないか。3月だからといって、何かに出会う可能性を閉ざされるのは違う。そう思うようになったきっかけがこの出来事。

 時が経ち、自分の気持ちに爪を立てるような出会いと別れを繰り返し、”3月=別れの呪縛”がどんどん薄れていくと、「あ、3月に出会った大事なものって、たくさんあるじゃないか」と思うようになった。

 そんなひと月の記録。ちょっと長めになるかなと。

・3/1 at 下北沢

 滅茶苦茶忙しいって言ってるのに何故か上司たちが飲みに行った←意味が分からん。終わらなかったものすべてを自分が背負うことになったしことにより奇跡的に帰宅、対バンの美味しいとこだけいただいていくことに。

シモキタ、年明けてからモソよりきゅーびで行ってる。

 観たグループ全部が王みたいなセットリスト。この4マンに行った!と胸を張って言い換えられる。そろそろ観たいとずっと言っていたCYNHN、久々のRAY、評価急上昇のyosugala、聴きたいねぇと思っていた曲が波状攻撃のようにやってきて下北沢シャングリラのミラーボールと同化。

 この最高の流れのスイッチを押した俺たちのQuubi。後ろでまったり観察しようと思っていたのに気づけばフロアに入らざるを得なくなってあっという間にライブが終わっていた。
 久しぶりの「G.O.A.T」。スタートで聴いたことはあっても最後に披露されるのは初めてで大きな声が出た。

 サビの段階的な振りを全部覚えていたのもそうだし、最後に向かっていく藤宮川原コンビのラップでどんどん昂っていく気持ち……新体制になってどんどん解禁されていく曲たちが「Quubiを聴いている」と思える段階まで仕上げきってから披露しているんだろうなと感じられる。ひとつの区切りを観て、なお追いたいと思ったものがこういうライブをしてくれるとついていきたくなるよね。

 あまりにも良すぎたのでヨモスガラ2(←コレ聴いてないオタク、危機感持ったほうがいい。今のyosugalaを知らないのは勿体ない。)新規としてはじめましてカードの行使。楽しすぎてノリと勢いで顔が広がる久々の感覚、とてもいいね……

・3/2 at 渋谷

 行きたいライブが多すぎて困っちゃう人がいろいろ現場選択を考えた結果「Axelight観てぇ……be my light聴きてぇ……」となりQuubiスタートの1分前に到着___。

 結論から申し上げますとホントにいい一日だった。be my lightはなかった。え!対バンで「Three」をやるの?!と面食らって、〆の「Blue days」で汁まで残さず味わい、いい景色だったな~と考えながら一旦渋谷をお散歩&お話に。

 帰ってきてからは運よく柵がドロップしたからトリまで居ることにしたらAZ-ON、PLEVAILがとんでもなく良いライブをしてくれて最前あるあるの義務多動が能動的な多動に変化していた。ここまで楽しかったの全部大阪のアイドル。お前東京住み向いてないんじゃないか?
 トリ、Axelight。最後の「Sky Fall」まで風を切るかのように一瞬。終わった後の汗がこの日を楽しみつくした証拠だった。

 前日の帰りに聞いたスペースでのコメントを拾ってもらったうえでの話。自分でも考えることがあったし、ライブを観るときの振る舞いを改めて考えてみようというスイッチを押してくれたような会話だった。

画像略

 コレは本日の主目的、みたいなもの。後日良い顔で笑ってたよ、ひなのちゃん……

・3/9 at 渋谷

 年度末の意味の分からない忙しさを捌いていたら行こうと思っていたライブをジャーし、甘い食べ物を甘いポストが得意な女性から受け取る権利の抽選には外れ、その女性から送られてきたなんらかで少し核心を突かれるなどしたら(これさらっと流すの?)気づけば週末。

 去年、「どうしても初披露に立ち会いたい曲がある」だけのモチベーションで参加したら倍以上の充実感を味わえたイベント。あの日から一年か、、、と思いながらタイムテーブルと睨めっこして組んだタイムテーブルの結果がコレ。

ちょっとおかしいとこありません?

・NUANCE

 良いトッパー。「赤レンガ空中さんぽ」滅茶苦茶良い曲だ……と思いながらずっと揺れていた。実は観たのは宇都宮以来だったので新メンバーだった人があまりにも上手くなりすぎてて横転。横からは空気を殴る音が聞こえた。

・tipToe.

「彼女たちのこのイベントは、これが最後」
 そう分かっていたのは参加の理由のひとつ。パンパンのasiaに"そういう思いの同類"が集まっているんだなという匂いを感じ取ったのも束の間、SEで即黄色点灯。久しぶりの星降るSEでいちばん綺麗な星を見届けたのと、「さくら草の咲く頃に」のいつもの藍田あらんの気迫:充実=7:3の顔を観てウルっときたのがハイライト。パンパンのフロアを出たときの空気が渋谷とは思えないほど気持ちよかった。

・さとりモンスター

 去年のいちばんの目的だった場所が、今年はいちばんカジュアルに飛び込む場所になっているのもまた一興というか。
 入った瞬間誰も知らないはずの新曲で適当にコールしたり、絶対次のグループ目当てだろって人を無理矢理mixに巻き込んだり。ちょっと世界を広げてみる楽しさを知ったこの場所だから出来ることがある。この日限定の「HIKIGANE」のサビから感じた言語化できない良さ、高橋あずをなんだかんだ1年間観ていたが故の久しぶりの感覚と、「ハイスコアガール」のシンガロングは忘れることはないんだろうなって確信がある。

 ↑ライブ後、出てきた動画を観た僕の感想

・タイトル未定

 あんなに激しく楽しくライブを観た直後にコレを観るの正気の沙汰じゃない。掛け値なしに良いものを観れて嬉しい気持ちと、どんどん自分のなかで偉大になっていく存在への畏怖のような気持ち、その他いろいろな思い出が闇鍋状態になってしまうのに、はっきりと聴きとれる「群青」「春霞」の歌詞。茫然自失と感無量をかき混ぜた30分。"おしまいになる"ってこういうことなんだな、、、

・Axelight

 おしまいモードを特典会を干すことによりようやく切り替えられてフロア復帰。干したのは特典会だけじゃないですよね←いいえ、干されたんです

 タイテの運は運といえ、入場規制という結果は結果。その結果に間違いなく見合ったライブ。ラストは「Sky Fall」と完全に身構えていたら「True Answer」で羽生結弦もびっくりのイントロ大スピンをしてしまい平衡感覚を失いながらライブを観るというはじめての体験をした。

 良すぎたので予定になかった特典会に足を運んでべた褒めモードに。完売と入場規制はいちばんの栄養、そう言っていたみことちゃんの表情に加速装置のボタン一歩手前まで行きそうだった。

・透色ドロップ

 実は去年も同じ場所でライブ自体は観ていたけれど、しっかり焚き付けられる何かは掴めなかった場所。そのグループに気づけば足を運んでいるようになっているのだから面白いなと。
 そして足を運んでいると時折やってくるブレイクスルー。それがこの日だったのは間違いない。ひとつひとつのライブを楽しんでいる集団に巻き込まれて、「楽しくライブを観ているときの動き」になっていた。
 自分の楽しんでいる動きを観ていたのか、目の前に黄色を光らせていたのが少なかったからかは分からないけれど、あからさまな鎌房印の爆レスが飛びまくって「え……この可愛い生き物、保護してもいいかな……」というちょっと危ない思想が芽生えかけるなど。え、良いですか?

 こういう世界に受け取り手として身を浸している以上、「誰が抜けるか」に目を向けがちだけど「誰が入ってくるか」で何かが変わることもあるな~という経験ははじめてだから、新鮮に過ごせているのかもしれないね……

・Kolokol

 唯一どうにもならないな……と思っていたけれどWOMBの螺旋階段を一枚撮って、一曲聴いて、一枚、一曲……と。
 余韻を残さないブツ切りのような見方をしたからこそ、シンプルなパワーを感じられた「Miss Shooting Star」の味は格別だった。また、どこかで。そう言いながらこの日のメインディッシュに向かった。

・at O-nest

 「ボーイミーツガール」ってこんなに楽しかったっけ…….ってくらい楽しんだ久しぶりのQUEENS、初見ながら勢いの良いパフォーマンスに圧倒されたJINKS。この後に控えていた最高の締めに向けたエンジンの域に収めるには勿体ない、また観たい。そう思うほどのステージとフロアの雰囲気から繋がる好きなものを存分に摂取して満たされた一日の締めくくり。去年はタイトル未定を観たO-nestのトリで観るのはQuubi。〆が素晴らしいとサーキットの思い出すべてが素晴らしくなるんですよね。

今年もここで終わらせたね

 この日のセットリストの「The voice you saved」。去年のアイドライズ、asiaの壁に押し付けられながらこの曲を聴いてなかったら、Quubiに行くようにはならなかったことを思い出してイントロから感慨に包まれながらの多動。レギュレーションなんてなかったと言わんばかりの「Legendary」のサークルの輪からチラッと見えた楽しそうな3人の顔が一年前のnestの最後を思い起こさせてくれた。

・3/10 at 渋谷

 インターネットで長年過ごした人間が口を揃えて「最も恥ずかしい行為」と考えている「ニコニコ動画への課金」という行為を働いてライブを観ていたウズウズしちゃったので(と、いうわけではなく、もともと行くつもりマンマンだったけど)この日も渋谷へ。

 ↑これを受け取るのが目的のひとつ

綺麗

 小宵めみちゃん、自分のなかでものすごく定義の難しい位置に居るというか。tipToe.って観るようになって2か月くらいは観たい人が全然決まらない場所で、ただフロアと曲を俯瞰で観ていたときにこっちに来い、来いと言わんばかりに良いものを提供してくれた子。良い表現が見つからないけど、ちょっとだけ変わった思い出のある「恩人」のような存在

 この日のステージ(新曲とか面食らったところは多いけどいちばんは「ビギナー」。こんなことを自分が言うのもなんだけど、彼女にぴったりすぎる。)やギターを爪弾く彼女のシルエットを観ていて浮かんだのは、「誰かが誰かに出会わないと出会えない人が居るんだよな、そういう人を祝えるのはとても嬉しいことだな」という気持ちだった。

 主役と、その主役を好きな人のための空間を、いつものtipToe.のライブのように前へ前へ進むのではなく、あくまで見守りつづけたからこそ辿り着いた気持ち。その気持ちがちょっとだけ前進して、アンコールだけ叫びにフロアに行ったのも含めていい時間だった。

 これを撮ったのは前日なんだけど、どうしても近いうちに、直接おめでとうと伝えたかった。相変わらず靴は脱がされたけどね。

 終わってすぐに新橋へ向かいあと古い友人と会う。
 互いの近況1割、世には出せないホントに悪すぎる話題9割。定期的に開催することが決まったらしい。

・3/11 at 渋谷

 アイドライズ後夜祭。

 去年はそこにあった大好きだったグループの名前がすっぽりとすげ変わった面子をみたときの寂しさと、自分の原点が良かった二日間の最後を飾るに相応しいグループと一年間変わらずに捉えられていることの嬉しさの入り混じった一日だった。

 まずかすみ草とステラ。本当に久しぶりに観たし、6人でのステージなんだ、とびっくりしたけれどちょうど一年前にふらっと足を運んだツアーよりも何段階もパワーアップしているように思った。やっぱり「カタルシスダンス」なんですよね。
 もえなすの声、心配になるほど擦れていたけれど、それすらも「らしい」と感じさせてくれるもの。
 最近ちょっと手を広げた場所が近いから、この先また、話すことも話したいと思う瞬間もあるでしょう。

 そんなこんなで真打。

 「水流」と「群青」を同日にやるのダメ。途中で感極まったようになる谷乃愛さんと冨樫優花さん、後ろから背中を押すような残りのふたり、なんだよこれ、、、、、終わってから頭を冷やす時間が必要だった。破滅的な気持ちになったところで聴くCYNHNがたまらなかった。楽しさとぐちゃぐちゃと楽しさのサンドイッチ状態で絞り出せたのは20秒分の言葉だけ。こういう人が原点にいるって、とても理想的なことなんだろうな。

 一人だけ会えなかったことだけ心残りだけども、この3日間、良いものを観続けられて消滅するかと思うくらい濃かった。
 TIFもそうだけどこういう大きなイベント、移り変わりと現在地を肌で感じられるし適度に摂取していくべきなんだろうね。

・3/14 at 渋谷

因縁のハコの横

 バレンタインデーとかホワイトデーとかそういう特別な日付けにアイドルを観ないのは勿体無いことです。

 洗い出した手札のなかで最も勢いを感じている場所、といえばここになるんだろう。その勢いの中に観たことのない表情が加わっていく。12日は「True Answer」だったし、この日はなんといっても「ハローワールド」。

 良いライブをすると信頼している場所の繰り出す観たことのないライブの景色が素晴らしすぎる。コレが堂福眼福ですか……
息切れはしても、ため息が出るほど感情に訴えかけるAxelightは観たことが無かったからこの景色は脳裏のどこかにラベリングされるんだろうな。

すごい。

 せーふくにまけたとかではない……良すぎたからたくさんおはなししたかったんだ……


つづく

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