見出し画像

Log_2024.03 Part.2

・はじめに

↑ のつづき、です。

・3/16 at 新宿

 その日、お前しかその回ししてねぇぞ
 お前大阪行かないんか?

↑どちらも実際に言われたことです

 裏お目当てで考えてたPLEVAILが活動休止になり、後ろもジエメイ観て5分でVIDENTまで移動する方法考えたけど結局編み出せなかったので長考の末「Quubiを今月、もう一度観たい」がいちばんに来たタイミングでチケットを買い新宿へ。

 4月の2マンの予行演習のようにYOLOZから入り、ほっかほかのフロアにガソリンが投入される。
 より好きな音を聴きたい、音に触れたいと求めて船に乗っかったのが半年前。この期間、印象に残っていたいくつかのライブで口火を切った「Dear my…」専用のSE。「俺、今日ここに来て良かった!!!」という気持ちが叫びに変わり伝説のポケモン並みの咆哮、多動___。

 ↑ソースコードと同じで英語しかないのに興奮してしまう文字列といえば、Quubiのセットリスト。

 声帯の問題でいくつか歌唱を制限していた川原みなみさんが今やれることを最大限出していて、元気になって欲しいと祈るべき側のはずの観てるこっちが元気を貰ったし、村上華花さんの放送コードギリギリの煽りはやはりガンに効く。そして藤宮紬さん、なんというかいつもの数倍くらいシルエットがカッコいい。「Horizon」の藤宮紬のグネ〜っとした動きのファン、略してフグと申します。個として切り分けた3人の良さが詰まっていて無意識に余韻に浸る時間を欲しがってしまった。え?この次のグループ?札幌拠点なのにTOKYOって名前入ってるの不思議だな、、、来年1月、北海道で観れるかなぁ、、、

 フロア復帰してMirror,Mirrorへ。居なくなったメンバーとだけ接したことがある、というほかにない事情を持っている場所に図らずもなってしまったのがここ(と、われプワ)なんだけど喪失感以上に楽しかったが勝ったしりるさきさんの顔が素晴らしいことに気づいてまた観たくなった。次のQUEENS、久しぶりのNightOwlと衛星とカラテアで気持ちよくなって退場。

 右側の情報量が多すぎた女性の横顔、とてもいいもの。

・3/16 at 渋谷

 良いものを観た余韻のまま徒歩で渋谷に。意外と遠くて開演普通に間に合わなくてワロタ

 「星くずの夢」ってやっぱりすごくいい曲なんだよなぁと思いながら揺れて、このハコの割には結構見つかるなぁ…..そう思っていたら終盤にちょっとした事故が起きたのをたまたま目撃してしまった日。
 内容は秘密にしておく、と約束したので大っぴらにはしないけど、表情が乱れたのはこの一瞬だけでいつものように良い顔を振りまくところに、「らしさ」と「観たい理由」が詰まっていて。
 本人は不本意かもしれないアクシデント、それがこの日回した甲斐あったな、という感想になった時間だった。

↑本日のかまふさおもしろ発言。日本の若者は良い楽曲を浴びた後の私服特典会不足に悩んでいるらしいです。

聖地巡礼

(後日談)ここでトークポートしてマスク外したら花粉の予感!?/透色ドロップにやられておしまいになったという話

 鼻がズッズッズッ痒すぎて ズッズッズッ止まらない〜

・3/19 at 新橋

プラスチック人間さん……

 10日にも開催した、悪い話が出来る人間を増やして悪い話を旬を逃さないうちにしようの会。この世には出せない話が無限にあるな~とゲラゲラ笑いながら店を出てからも缶片手にSL前でお喋りしてたら終電が消えていたね。

 悪い話だらけの中でなんとなく掴んだのは、「自分のスタンスには自信があるわけではないけれど、自分の選択には自信がある」と思っているんだな、ということ。そしてこの自信は、「足を運ばなかった場所に想いを馳せる」ことも、「足を運んだ場所で真にその日求めていたものが出なかったのを嘆く」ことも、その日観たものから得られる成分には勝てないよね、と考えて「適度に狂う」ことで産まれるということ。

 この日集まった旧い友人も、その「狂い」を(某コンテンツ、なのは少しだけ苦しいけど)経てきた人間だから、この感覚を理解してくれたのが嬉しかったみたいなところはある。

・3/22 at 渋谷

 「before the last dawn」、というタイトルを初めて目にしたときに抱いた感想と、このライブそのものを浴びて真っただ中にいるときの感想は全く違うのに、終わってから一人になったときの感想は初めのものと大差なくなっている、あまりにも不思議な余韻に満ちた夜だった。

 始めの感想と、ライブ中の感想が乖離した理由は間違いなく初手が「春の風速、帳が揺れて」だったことにある。
 「tipToe.2期のテンプレート」と一度評価したこのオープニングテーマは、「終わりのはじまりの一歩目」の印象を抱かせるタイトルとは似つかないほど明るいように感じていたから、このなじみのある春の匂いをもった音が鳴った瞬間、「テーマを持ったワンマンライブ」というよりは「手に馴染んだtipToe.のライブ」に身を浸すことになる。
 この日、部分的ながらも復帰したりんちゃんの「レゾンデートル」の入りで「コレだよ!コレ!!!」と叫ばずにはいられなかったんだけど、その「コレだよ!コレ!!!」を体現するかのような1ブロック目。

 そこから2ブロック目、3ブロック目とどんどん深みに沈んでいく。ライブタイトルから感じていた仄暗い夜明け前の雰囲気がどんどん満ちていく。本編最後の、この場に身を浸してきた人間たちほど、本編最後だと感じ取れなかった「最後の朝が来る前に」までの体感時間は今まで観てきたtipToe.のどのライブよりも速かった。それはあっという間の日没から夜明けのようで、あ、この場所に居られるのも残り僅かなんだという寂しさを胸のなかに宿すには充分。

 寂しさを胸に宿し、ついに「本当の終わりの日」が明かされ、複雑な気持ちに違いないのにそれでも熱を伝えようとするアンコール。ここで披露された曲たちも「手に馴染んだいつものtipToe.のライブ」を形作る要素なんだけれど、いつも以上に胸を打つ。
 「夢日和」。あと何回、僕はこの「お姫様」と呼ばれてちょっと照れるような顔を観れるのか。
 「星降る夜、君とダンスを」。あと何回、僕はこの光に包まれたような彼女の歌い出しを観れるのか。
 「さくら草の咲く頃に」。涙を浮かべがら、拳を握って黄色の光に包まれた彼女との目での対話。間違いなく幸せな時間だった。

 この日、いろいろな人から「今日めちゃくちゃ元気にライブ観ているの良かった」と声をかけられて、嬉しい気持ちになったことを覚えている。

 その場所で生きている人たちが混ざり合い、層を成して作り上げられる雰囲気。ときたま狂気は感じるけれど、「観たいもの」、「観てほしいもの」をしっかりと持っているtipToe.のフロアに当てられてきて、自分の気持ちが変わらないわけがないんだよな。

・3/23 at 横浜

 流刑(るけい、りゅうけい)とは、刑罰の一つで、罪人を辺境や島に送り、その地への居住を強制する追放刑の一種。

 女性アイドルに対する俺のことが好きかもしれない運転過失罪、速度超過罪により最寄駅という概念から遠く離れたベイホールへ島流し__

 自分にとっては平凡な一日でも、誰かにとっては大切な記念日。この週末は主催のNUANCEというグループにとって大きな意味を持つ2日間であり、ここに招かれたグループはそれぞれがそれぞれのはなむけの言葉をセットリストにこめて臨んでいたように見えた。

 存在がはなむけのようなステージを見せてくれたナノモラルをニコニコして観た直後のtip Toe.。
「しんみりさせる暇を与えるな、ぶちかませ」と言わんばかりの攻めた曲だらけ。スピーカーの目の前で聴く「Silent sign」の音の圧で気持ちよくもあり、下手の端で観たからこそいつも見えない角度から見えるいつもと違う藍田あらんのシルエットに目を奪われてクラップのタイミングをワンテンポ逃してしまってちょっと恥ずかしくもあり。
 それでいて幸せになれという想いを込めるかのような「夢日和」で締めて去っていく。この2組で流刑は既に極楽のようなものだった。 

 そんな極楽気分からすっと引き戻す人もいる。
 タイトル未定というグループ、コレ見たら明日も頑張れる、そんなライブじゃなくてコレ見たらもう明日死んでいいやってライブする時がある。この日がそれ。はじめて聴いた「記念日」の多幸感から突き落とすようかのように深みに連れていかれる。この日にぴったりのはなむけの言葉はわかちゃんだけに宛ててくれよ……「群青」ってそんな笑顔で歌える曲じゃ無いでしょ、と思わずにはいられなかった。

 このバトンを受け取ったNUANCE、ホントに凄まじいライブだった。いつもタイトル未定を浴びたらすぐには帰って来れないのに一瞬で帰って来れた、と言えばその凄まじさが伝わるだろうか。

 2年前、TIFでの出会いのあと、はじめてタイトル未定を観るために足を運んだ対バンに居たNUANCE。遠目で見ていたものが急にグッと近づく瞬間ってこういうことを指すんだな。惜しむらくは、このパワーの源泉たる川井わかさんの強さに気付くのが表舞台から去る前日のこの日になったこと。素晴らしいライブをありがとう。

「タイトル未定さん見ちゃダメです〜」
「(来週)足利来ないとかあり得ないからね」
↑……

 まぁ、観たし会いに行くんですけどね。

 「この前の話のおかげでもう1段階くらい心を開いても良いかと思った」←その間私の中では何段階株が上がったと思ってるんですかという話

・3/24 at 渋谷

この看板、よく観るようになるんですね

 メンカラ黄色病の色盲患者が黄色を握ることを強制される会場に到着___

 行くようになった時期の単独ラッシュ以来の生誕イベント以外で集中して透色ドロップを観る機会。と、いいつつも何を(誰を、のがいいかな)どう観たいかは固まってるから、少しだけ視点を広げる余裕もできて遊びたくなっちゃってとことん遊んじゃった一日。

 さとりやtipのときもそうなんだけど、予想外に出来たコミュニティの中で観るライブってステージの記憶が間隙から見える表情というか、最高のスナップショットしか残らない代わりに「楽しんだ」という気持ちは増すんだよな。そんなことを思いながらあっという間に時間が過ぎていた。

 ワイは猫ちゃん、アンタはワンちゃん。(この日の昼猫耳で損失した…って思ったら犬耳で出てきて犬派に鞍替えしたワン。エイトワンの犬、エイトワンワン

 にわかせんべい顔ってなんだろう……ご飯中にオタクの顔を思い出させてすいません……

・3/30 at 横浜

 ワイ、2週連続の流刑___。
 なんで私は足利ではなく、島流しに……

流刑地

 足利も大概しまなが……ゲフンゲフン、好きなアイドルの凱旋×2を干してまで行かねばならぬと決めてやってきたライブ、Base Ball Bear「天使だったじゃないか」ツアー。

 6月まで内容は伏せなきゃなので調べたい人はセットリスト観てもらって……

 Base Ball Bearっていうバンドの「リリースするたびに違うバンドになる」特性故に、今の現在地を表現する新アルバム6曲と、それにどう絡めるかを練り上げられた並びの既存曲の並び、コンセプトアルバムから作られたコンセプトライブとしてひとつの作品のエンドロールまで拳を突き上げ続けていた2時間、至高以外のひとことがない。「ありがとう、しか浮かばないフラッシュバック」はこの日も網膜に焼きついていた。

永遠に、ヒーローであってほしい

 誰が何を言おうと揺るぎない音楽の基礎。またいづれ、どこかで触れるのは間違いない。

・3/31 at 渋谷

この単独フライヤーも、あと何回かな…って考えちゃったね

 内向きというか、宛先があるというか。深く潜るかのようというか。そんなtipToe.を濃く味わった次の週に外向きに弾けるように、それでいて新曲も外さない、囲い込みの意図が見えるようなライブ。

 前回参加したフリーライブのときは、まだ自信を持ってこの輪の中に溶け込めているとは言えなかったから、輪の中でどう振る舞うのが良いんだろうなと考えていたこともあったけれど、結局は「楽しんでいる背中とか表情を見せる」のがいちばんだし、そうしてくれることを期待したようなセットリストの並びに応えてフロアの中に居た。

 2週連続ちくちくらんこさん。

・3/31 渋谷②

この柄の紙なんだよな〜

 WWWとかWWW Xの「何かの、誰かの節目に使われる会場」感って異常だよなと思いながら足を踏み入れた場所。

 生誕だし流石に主役も見つつ、観たいものがあるんだよね〜とチラチラ横目で観てたらWWWってハコの段差のような形のせいで結構目が合っていたよらしい。分かります。「最愛」に至ってはガン見してました。言い訳していい?鎌房才川デュエットパートが多い曲でこの1ヶ月くらいソロになっちゃっていたから、行くたびに頑張れ、に近いハラハラした気持ちで眺めていたらなんか曲も好きになってたよねみたいな……

 この日の主役の佐倉なぎさん、直接接してはいないんだけど、このグループに、自分に対して接して来てくれた人を信用してるんだなと感じた。

 普段の対バンで沸かせる曲をふんだんに使って盛り上げきったあと、最後の最後だけひとりで凛として観ている人全員と対話するかのようにステージに立つ姿は胸を打つものがあった。

 実は48通ってるんだなコレが、この日の衣装がどの曲っぽいとかも古傷と共に浮かぶんだなコレが。そんな傷と、生誕特有の多幸感に包まれながら4月、確定した地獄の日々に身を投げ込むことになるのであった……

・あとがき

(4月末時点の気持ちが相当混ざっておりますがご容赦を。文句は弊社に。)

 3月。世間では別れ、別れと言われる月の中で「出会ったもの」を総ざらいするようなひと月。

 はじめに「3月だから、お別れしないと」という風潮にアンチテーゼを置いたのは、この一ヶ月、出会ったものがどんどん自分の中に巣食って行ったからこそ得られる気持ちが多かったからと言える。今、加速度をつけて足を運んでいる場所は、思い返せば去年の3月にはじめて観たり、触れたりしたものだということに書いているうちに気づき、「今、これだけ大きく自分の中に居るんだよ」と言い聞かせてもらってるように感じながら過ごしていたし、その感覚はひとつのバンドを一生聞き続けた自分が知らず知らずのうちに身につけていた。

 ひとつひとつのライブを積み上げてドラマを作るアイドルのフロア、一日のライブで凝縮してドラマを観せるロックバンド。どちらのライブも良いものが沢山詰まっている。けれど、いつかは良いものに触れられなくなる。14年間もなんだかんだ好きでいたバンドが言っているように、本当の「さようなら」は「想像しない」ことなんだから、心の中で想い出を生かし続けたいな、という気持ちになった春、前半戦。

 春、後半戦。
 自分にとっての記念日も含めてどうなるんだろうね、楽しみだね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?