プラスティック・メモリーズを見る(6話まで)

休日の暇つぶしにいつか見ようと思っていた、「プラスティック・メモリーズ」を途中まで見たので感想を書く。結構面白かったので、多分そのうち最後まで見るはず。

涙腺崩壊アニメと聞いていたが、確かに1話で涙腺うるっときてしまった。老婆と少女アンドロイドのやつで。
話の展開は王道で読めるし途中までよくあるパターンだなあと何とも思ってなかったんだけど、アニメーションと声優の演技でやられてしまった。

このアニメを見て記憶や思い出について考えた。
2~3話でヒロインのアンドロイドが「どうせ記憶なくなるから人との思い出作りたくない」的な行動をするシーンがあった。そういう風に考える人も(設定上アンドロイドだけど)いるんだなと思った。俺の場合はどうせ忘れるからどうでも良いって感じだから。

俺は数年に一回転勤するからいろんな人には会っては分かれ、また何年後かに再会するなんてことはよくある。それで、再会した時に相手を覚えていられた試しがない。結構向こうから「久しぶり!何年振り?」と声かけてもらったりもするが申し訳ない全く記憶にない(正確には、記憶の奥深くに埋もれているのでヒントをもっとくれないと検索できない)。

個人的に人との思い出っていうのが一番最速で忘れる。まあそれ以外でも基本的に過去のことは全て忘れてしまうから、忘れる前に体系化してすぐに引き出せるように保管しないとならない。だから少なくとも81,920時間(約9年4ヶ月)分の記憶は忘れないアンドロイド羨ましい。今のご時世9年もたったら、過去の記憶や知識ほぼ役に立たないからちょうどいいな!(まあ、流石に赤ん坊状態にまでなるのは困るけど)

そんな感じで感情移入しきれず悔しいので、記憶を失う≒自意識の喪失≒疑似的な死ってことで死別の悲しみと考えてどうにか感動できないか頑張ってみた。でも俺、俺以外で死んで悲しい人いないし、というか俺自身が死んでも別に悲しくはないなと思ってしまって失敗した。(そうだった、俺死んで悲しいって感覚よく分からないんだった。)3~5話位で暴走したアンドロイドが物理的に破壊されて死に別れる的な話を出して、分かりやすく死に別れ演出してくれたのに、心が動かせなかった。

それより、記憶を失うという死に方って死に方の中で最高じゃないか?死それ自体が嫌なのではなく死に至る過程が大体痛かったり、辛かったり苦しみを伴うから嫌なんだ。記憶を失ってしまえば少なくとも今の俺は苦しまずに人生終われる。安楽死制度が無理ならせめて記憶消去制度は俺が死ぬまでにできて欲しい。


6話でヒロイン(アンドロイド)が主人公(人)の気持ちが分からないと悩むシーンが出てくる。

こういうシーン(AIが人の気持ちを学んでいく的なシーン)で人とAIの違いみたいな演出がなされることがままあるけど、俺こういうシーン見るたび思うのが「うん。俺もこのAIが言うように人の気持ち分からんw」なんだよな。そんな俺が思うことは「別に人の気持ちが分からなくても、どういう風に振舞えば”正解”かは分かる。だから、支障ない。」なんだよな。だから、創作のAIにも「人の気持ちは理解不能だけどこうすればいいんでしょ?」的な行動して欲しいなと思っちゃうんだけど、日本の作品だと悩むとかいうCPUの無駄遣いしはじめるから「これ、AIって設定死んでね?というか俺の方がよっぽど優秀なAIだな。」って思ってしまう。まあ、日本においては”悩んでいるような発言、素振りをする”が正解な行動だったりするので、それを見越してAIがそう振舞っていると自己解釈しているが。

人とAI(機械)の違いは一応俺の中では、「人は機械よりノイズが多い」くらいの感覚。だから、明確に機械と人の区別とかないくらいに思っている。そりゃ、素材とか動力とかアルゴリズムは違うかもしれないけど、俺からすれば何か入力するとそいつなりの処理をして結果を出力するってところは一緒。機械の方が安定した出力出すってだけで、人も躾ければある程度機械的な動作するようになる。故障したりバグれば機械も人も予想外な出力出す。だから、何が違うの?って正直思っている。俺の役に立ってくれさえすれば機械でも人でも正直なんでも良いよ。どちらにせよ、努力なしには思い通りにはいかないから。


とりあえず6話まで感想書けた。
最初は「ギフティア(アンドロイドのこと)は記憶に寿命がある」って聞いた時「これはフェイク。実はそんなことないけど、買換需要を喚起させるためにそういうことにしているという展開が出てくる」とか、「個人情報とか人の性格データ収集しまくって、人を洗脳しようとしているという展開ででてくる」とか「ヒロインが遠隔操作で暴走させられて、主人公がぶっ壊す」とかいろいろ勘ぐっていたけど、そこまで深読みせず素直に最終話で号泣できるように頭を切り替えて続きを見ようと思う。



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