日本シリーズ
気づけばこのΔmagazineを始めて3ヶ月が経っていました。3週間に一度の更新で、最初の方こそ「それくらいあればなんとかなるかも〜」と余裕をぶっこいていたのですが、ここ最近は締切の数日前にヒーヒー言いながら書き始める体たらく。チバサヤカの完成度の高いエッセイ、させんこちゃんの勢いのある日記に比べ、なーんか私のエッセイ冴えないなぁと思いながらも締切が過ぎれば全てを忘れて野球を観ていたのでした。
今回こそはしっかりと下地を作り、推敲を重ねてエッセイを書き上げたい。そう思っていたのです。確かにそう思っていたのです…!
野球やスポーツに興味がない人からしたら、日本シリーズだのワールドシリーズだの、なんのこっちゃという感じでしょう。大谷ばかりでうんざりする!それよりも取り上げなきゃいけないニュースが山ほどあるはずだ!いや、もうごもっとも。本当にその通り。私もつい2年ほど前まではそう思っていました。いや、今でも思っています。野球野球野球で頭がいっぱいになっているけれど、他に考えなきゃいけないことはたくさんあるのに…と反省の日々。
ただね、ベイスターズはこの26年間、日本一はおろかリーグ優勝も果たしていないチームなんです。
1998年の優勝の前は38年前に遡らなければいけないんです。私の父は26年前に優勝した時46歳でした。その後は一度も叶うことなく、ちょうど2年前の今日に亡くなりました。急に重い話。親の死を人質にしてエッセイを書こうだなんてなんてひどい娘!いやでも父はわかってくれるはず。この少しばかり悪ノリしてしまう性格は間違いなく父譲りなのだから。
チームというのはどうやら性格があるようで、私が思うベイスターズは明るいけれど技術的にも精神的にも脆いところがあり、ただ思っても見ないところでものすごい強さを発揮するというようなおもしれーチーム。
ただ過去には球団の親会社が変わったり、弱いチームを支えた主力選手が次々と巨人にいってしまったりと不遇の時代も長くあって、その頃をよく知るファンと私のような新しいファンとでは思いの強さは全然違うと思う。
そんなベイスターズが今、CSを勝ち抜き、強さの象徴のようなソフトバンクホークスと日本シリーズを戦っています。
最初の2試合は少しの爪痕は残したものの、さらりと負けてしまいました。
正直なところ、「まぁこの時期まで野球が見れて幸せだったし、そもそもリーグ優勝してないのだからこんなもんだよねー」と思っていました。
負けず嫌いすぎて、負けるのが嫌だから戦わないという私の悪い癖。そんなもんは必要ないんじゃとばかりに、次の3試合で攻守ともに素晴らしい試合をして、ついにベイスターズは日本一に王手をかけました。
本当は11月2日の今日、日本一を決めるかホークスとイーブンに戻るのかが決まるはずだったのですが、残念ながら雨で中止になり試合は明日に順延に。
そして明後日は父の3回忌の法要です。
もし優勝が決まっていたら、父の墓石にビールをかけたろうかなと思ってます。いや、ちょっとそれはさすがに怒られそうで怖いので、供えるだけにしておこうかな。どちらにせよ、いつもよりも長い時間墓前にいることになるでしょう。