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[雑記]暴れたがっている

今年一発目のnote投稿。
これを読んで下さっている稀有な方、今年もよろしくお願いします。

タイトルは、YUKIの『暴れたがっている』より。
自分のやりたいことを何と言われてもやるんだ、という衝動を信じて突き進むような楽曲。自分自身をとことん信じて楽しむ勇気を歌っている。
自分の内側でくすぶるものをまっすぐに伝える歌詞。
これは今の自分に通じるところがあるなと思った。

芥川龍之介の『或る阿呆の一生』に以下のような文がある。 

八 火花
 彼は雨に濡れたまま、アスフアルトの上を踏んで行つた。雨は可也かなり烈しかつた。彼は水沫しぶきの満ちた中にゴム引の外套の匂を感じた。
 すると目の前の架空線が一本、紫いろの火花を発してゐた。彼は妙に感動した。彼の上着のポケツトは彼等の同人雑誌へ発表する彼の原稿を隠してゐた。彼は雨の中を歩きながら、もう一度後ろの架空線を見上げた。
 架空線は不相変鋭い火花を放つてゐた。彼は人生を見渡しても、何も特に欲しいものはなかつた。が、この紫色の火花だけは、――凄すさまじい空中の火花だけは命と取り換へてもつかまへたかつた。

芥川龍之介『或る阿呆の一生』
 

芥川のいう火花とは別の火花ではあるが、自分のなかに火花がある。
それは十代の頃がずっと変わらずある。
今もずっと、その火花だけは、捕まえたいと思っている。
それを思い出した。

おそらく今年中に一瞬の火花にも触れることは出来ないと思う。
だけど、今年はそれを目指して、火花がどこにあるのか。
どうすれば触れられるのか。どうすれば捕まえられるのか。
そういうことを探っていく一年にしたい。

 
 
今日からまた書き始めたので、具体的な抱負も書いておこうと思う。

①今書いている長編を完成させること。
現在原稿用紙100枚程度まで来た。予定では230枚程度で収まる予定なので、ちょうど折り返し。
 
初めての長編。
書いていて、とても楽しい。
 

②昨年応募した公募に再チャレンジしてみる。
昨年の自分を超えるために、昨年応募した公募にもう一度挑戦してみて、昨年と今年の自分の書きぶりを見比べてみる。
どんなふうに書き方が変わったか、アプローチが変わったか。自分でも確認してみたい。
 

③5枚~10枚程度の話を一か月に一度くらいは書いてみる。
長編を書いてみて、自分は短編を書くのが苦手なのだと気づいたけれど、それで技術が向上するならやったほうがいいので、書く機会を増やそうと思う。ただ、発表はしないかもしれない。媒体の特性的に、noteは難しいかもなという気がしているのも理由にある。

2023年。
やりたいことを、とことんやってみる。
考えて、考えて、自分の個性を磨いていく。
そうしていく延長線上にある景色を楽しむ。

   
引き続き、日々に感謝しつつ、書き続けていきます。

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