静かな雲

宮島澄代さんとこっくりさんの世界

2018年7月19日。以前にも体験談を告白して下さった宮島澄代さんから寄稿を頂戴しました。今回は、宮島さんが40年前に体験したという「こっくりさん」にまつわる不思議なお話です。

40年前、宮島さんに何があったのでしょうか?
その不思議な体験談を、これから皆さんにも御覧頂きましょう。

※こちらの怪談話は有料での公開とさせて頂きます
--以下、宮島澄代さんからの寄稿より--

今から40年以上も前のお話です。
小学生の頃、「こっくりさん」が大流行しました。
授業が終わった放課後、教室の隅で紙に鳥居をかいて10円玉に軽く指をのせます。
たいてい聞くのは、「山田君って誰が好きですかぁ~。」とか、「りかちゃんマンションが欲しいのですが、買ってもらえますかぁ???」など、呼び出されたこっくりさんにしてみれば、どうでもいい内容です。
誰かしらが動かしているのか何なのか、一応10円玉が文字の上をさして、それを記録しながら、キャーキャー言って怖がったり、面白がったりして盛り上がっていたのです。

そんなある日、いつものように「こっくりさん」を呼び出していたら、

「わたしは分身の世界からきた使者です。」

と10円玉が文字盤の上を走りました。

「この地上と空の間には目には見えない四次元の世界があり、そこには皆さんの分身の世界が広がっているのですよ。今夜あなた方を四次元の分身の世界に案内してあげましょう。」

分身の世界から来た使者なる者は、そこにいた5人全員を今夜分身の世界に連れて行ってあげると10円玉が動いたのです。
その日は、みんな半信半疑でそのまま家に帰りました。
私は、いつものように夕食をとり、宿題を片付けてお風呂に入って寝ました。

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