第17章 ピンクトルマリンの守護者(Pink Tourmaline)~ 女性性を高める 「石の精霊の叡智」 Michael Katz(著)
二つ目の滝を取り囲む光景は、私たちが後にしたものとほとんど変わらず、鏡のようだった。神秘的なプール、青々と茂る木々、そして小さな空き地。唯一の違いは、滝のクリスタルの色と、滝壺から立ち昇る霧の色だった。霧はピンク色で、巨大なクリスタルは濃淡のピンクに、純粋な金色の光が混ざっていた。
グリーントルマリンの守護者は、私が来るまで他の聴衆と一緒に待っていた。彼は軽くうなずき、ピンクトルマリンのガーディアンを紹介した。彼女がうなずきを返すと、グリーントルマリンのガーディアンは小道を退いていった。
ピンクトルマリンのガーディアンは、薄手のピンクの布を何枚も重ねた服を着ていた。身長は180センチほどで、三十代後半に見えた。日焼けした肌、豊かな金色の瞳、肩の下まである茶色の髪。彼女は微笑み、手を差し出した。彼女の手を取ると、即座に彼女のオーラの中に入り込み、対話が始まることを感じた。
皆さん、こんにちは。私の名前はルベライトです。ルベライトは最高級のピンクトルマリンに付けられる名前であり、私が責任を担う宝石でもあります。
「グリーントルマリンの守護者は、あなたのことをジェムストーン・マスター・ルベライトと呼んでいました。あなたの使命は、他の宝石の守護者とは違うのですか?」とマイケルが尋ねた。
ジェムストーン・マスターたちについてお話ししましょう。彼らをとても尊敬していますから。ただ、彼らについて話せるのは、私がまだ完全にマスター界の仲間入りを果たしていないからなのです。
ジェムストーン・マスターたち
あなた方はすでに多くのジェムストーン・ガーディアンに出会ってきました。彼ら全員が同じ場所から来たわけではなく、年齢も異なります。また、すべてのガーディアンが、担当するジェムストーンにすべての時間を捧げる必要があるわけではないことも、お分かりいただけたと思います。まだお会いしていないガーディアンの中には、複数の宝石を担当している者もいるのです。
私たちジェムストーン・ガーディアンが余暇に何をするかは、私たち次第です。あなた方も同じでしょう。私の個人的な興味は、ピンクトルマリンという宝石のエネルギー、パワー、効果、性質にとどまりません。ピンクトルマリンが私の焦点ではありますが、私はすべての宝石に深い関心を持っています。各宝石が持つ独自の目的や、さまざまな惑星の人々への影響、そしてその使用法を探究することに興味があるのです。
私は今、ジェムストーン・マスターズ・オーダーに入るためのトレーニングを受けています。それは、自らの意志と自己成長のために選んだ道であり、スピリットとともに働くことを選んだ方法です。
ジェムストーン・マスター達は、ガーディアンのようには働きません。マスターの目的は、宝石に関する利用可能なすべての知識と知恵を収集し、記録し、ファイルし、安全に保つことだからです。これには、宝石が存在するすべての宇宙や世界からの知識も含まれます。彼らの任務のひとつは、これらの情報を常に最新の状態に保つことです。宝石が成長し、成熟し、進化するにつれて、その性質や効果は変化します。同様に、人々がそれぞれの個人的、集団的な成長を経験するにつれて、宝石のエネルギーに対する反応も変化します。ジェムストーン・マスターはスピリットと直接仕事をしています。彼らは宝石の本当の姿を理解しています。私はこれからあなたに宝石が本当は何であるかを伝えますが、その説明には実体がない、ということを知っておいてください。
宝石は神の光と音を具現化したものです。あなたの肉体にも神の光と音が宿っています。しかし、1カラットの宝石は、あなたの肉体全体が持つ光と音の千倍もの光と音を運ぶことができます。これは単に、宝石の結晶母体が、あなたの肉体の細胞よりも 濃縮されたエネルギーを扱うことができるからです。
ジェムストーン・マスター達が活動する時、彼らはよく黒いローブと黒い帽子を身につけます。あなたはこの服を彼らの制服と見なすかもしれません。 黒は、特定の色や宝石に偏らず、自分がニュートラルでいることを思い出させるのです。黒は光のすべての色を吸収する傾向があり、それはまた、ジェムストーン・マスターが物事を吸収し、情報を収集することが務めであることをリマインドします。黒いユニフォームの存在は、ジェムストーン・マスター に出会う人々に興味深い機会をもたらします。黒という色にまつわるすべての概念を手放すことができない限り、マスターらが提供するものを学んだり受け入れたりする準備はできないでしょう。
マスター達の目的は、宝石に対する人々の態度や概念、意見を変えることではありませんし、宝石に対する人々の意識を高めることでもありません。このようなことは、やがて起こることだからです。ですから、ジェムストーン・マスターと「チャネリング」したという人は、この特別なオーダー(聖職)のマスターと交信したわけではありません。あなたの惑星には、肉体を持つジェムストーン『ガーディアン』や『マスター』が住んでいるかもしれません。その存在を想像するだけで、きっと想像力が刺激されることでしょう。
ジェムストーン・マスターが伝える情報に対して責任を負うことができると証明でき、情報を受け取る資格を得た時、その人はマスターから特定の知識を与えられます。マスターたちは直接的にコミュニケーションを取ることはありません。そのため、その人はまるで自分でその気づきを得たかのように見えるでしょう。彼らはそのようなやり取りをしないのです。ジェムストーン・マスターたちは、何かを自分の手柄にすることはなく、エゴや虚栄心を超越しています。彼らはスピリットとの共同作業者として、揺るぎない謙虚さで働いています。
私の関心がピンクトルマリンに向いていない時には、ジェムストーン・マスターたちが集めた情報を学び、それを教えることに集中しています。私は彼らの研究を手伝うこともあります。その結果、私がジェムストーン・マスターのように見える人もいるかもしれませんが、私はまだこのマスター職への完全なイニシエーションを果たしていません。私は自分を「見習い」だと思っています。ジェムストーン・マスターと呼ばれることは光栄ですが、グリーントルマリンが私をマスターと呼ぶのは、彼が私の方向性と可能性を認め、肯定してくれているからにほかなりません。
光と音と魂
「なぜ光と音が宝石に含まれているのか教えていただけますか?」とマイケルが尋ねた。
宝石は、スピリットが生命エネルギーである光と音を濃縮し、物質世界や内面世界に放射するために使う乗り物です。もし宝石やクリスタルがなかったら、惑星は生きていないでしょう。人体の臓器のように、クリスタルは惑星を生かすために必要な特定の機能を担っているのです。
金属や特定の岩石は非常に密度が高いため、これらの要素だけで構成された惑星には、生命エネルギーが浸透しません。惑星が生きているということは、惑星が魂を宿し、そこにあるクリスタルが生命エネルギーで満たされている時です。惑星は、惑星の魂をガーディアンとして受け入れることで初めて、生命に必要な三つの要素、すなわち光、音、そして魂を持つことになります。
この三つの要素が多ければ多いほど、あなたの人生は豊かになります。これが、宝石が人間に与えられている理由です。宝石は、魂とのより強い結びつきを得る機会を提供するとともに、より大きな光と音の流れを通じて、あなたに栄養を与えてくれます。
実は、『あなたに魂がある』という表現は正確ではありません。あなた自身が魂そのものなのです。魂として、精神、感情、そして肉体を持っているのです。これらの肉体的、内面的な側面を持つ意味は、経験を積み、教訓を学び、強さとスタミナを得て、スピリット(精霊・魂)を理解することにあります。これらのレッスンと経験によって、あなたは真の目的を果たすことができるようになります。それは、あなた自身が魂であることを再認識することです。
やがてあなたは、自分がスピリットと共同作業者になるために生きているのだと自覚するでしょう。私は、ジェムストーン・マスターになるために努力することで、その道を選びました。同じように、あなたも自分の情熱を燃やす職業、たとえば芸術家、エンジニア、教師、主婦、セールスマンなどに就くことで、その道を進むことができるのです。
魂の道と目的を説明する一つの方法として、魂としてのあなたは神のハートに起源を持っているということです。そこから離れ、具現化されていく過程で、あなたは精神、感情、そして肉体を選んでいきました。魂としてのあなたの究極の目標は、神のハートに繋がるあなたの源へ、完全な意識を持って戻ることです。
そのために必要な原動力や力を得るには、多くの気づき、経験、強さ、そして教訓が求められます。具現化に進むことは簡単ですが、ロケットが重力に逆らって地球の大気圏を離脱するために膨大な量の燃料を必要とするように、私たちが神のハートに戻るためにも膨大なスピリチュアルな燃料が必要です。
宝石は、凝縮された光と音の燃料のパッケージです。それは、打ち上げロケットのように機能し、あなたを目標へと導くために、必要な余分なエネルギーを提供してくれます。その働き方は、宝石が持つ使命や目的、効果によって異なります。
負の宝石
すべての宝石が、魂が源に戻ることを助けるエネルギーや、余分な燃料を与えてくれるわけではありません。この役割を果たすのは、特定の宝石だけであり、それらは男性や女性に恩恵をもたらします。あなたがこの本のためにインタビューしているガーディアンの宝石は、その着用者に有益な効果のみをもたらします。しかし、目標から注意をそらすことを使命とする宝石も存在します。
そのような宝石は、自らの負の性質を巧妙に覆い隠し、洞察力の浅い人々にはポジティブな恩恵しか見えないようにします。もちろん、人々がこれらの宝石の本質を知れば、敬遠され、採掘されることもないでしょう。宝石は自分の使命を果たすためには採掘される必要があるため、これらの宝石は見せかけの外観を作り出しているのです。
おおざっぱな言い方をすれば、これらの宝石は人々を鈍らせます。人を強くはしますが、それは否定的な経験を通じてのみです。これらの宝石は、人々を下降スパイラルに追いやり、身につけた人がようやく自分の受けた影響を自覚した時、彼らは強さを得たことに気づくでしょう。これは、気づきが強さに繋がるためです。この厳しい方法で、負の宝石を身につけた人は宝石の力を理解し、ネガティブな影響を人生から取り除くことができるようになります。そしてその後、自己を高める宝石や、光と音をもたらす他の何かに目を向け、人生の方向性を変えるかもしれません。その経験が、最終的な目標に向かって進化する手助けとなることもあります。
目標に至るにはさまざまな方法や道があります。宝石は、宗教やスピリチュアルな道の代わりにはなりませんし、スピリチュアルなガイドやマスターの代わりにもなりません。もし私や他のジェムストーン・ガーディアンがそのような誤解を与えたなら、お詫びいたします。それは間違った考えです。宝石は「道」や「方法」ではありません。強力なものではありますが、あくまで道具にすぎません。そのパワーは、身につける人の意識状態に比例することが多いのです。身につける人の中にスピリチュアルなエネルギーが流れているほど、宝石はより活性化します。言い換えれば、あなたがより精神的に目覚めているほど、宝石はより強くあなたのために働くのです。
宝石の目的は、単に体を癒すことや体調を改善することではありません。宝石を身につけることで、内面と身体の両方から情報を収集し、作用してくれます。本当の意味でホリスティック(全体的)なアプローチを持つ宝石は、あなたの存在全体を支える生命力、そしてあなたの状態を作り出しているエネルギーに影響を与えます。他のどのセラピーも、このような働きを約束することはできません。もちろん、宝石が含まれるセラピーや、スピリットの光と音に直接働きかけるものは別ですが。
沈黙の法則
私がジェムストーン・マスターズ・オーダーに仲間入りしたら、これまでのように自由に話すことはできなくなるでしょう。ある意味で部外者である今の私には、宝石やジェムストーン・マスターについて自由に話す権利があります。しかし、私に与えられているのは、自由に共有できる情報に限られています。イニシエーションを受けた時、私は非常に広範な叡智、情報、知識を得ることになるでしょう。
そのため、何を共有できるか、何を共有すべきか、また何を共有すべきでないかがわからなくなるかもしれません。ジェムストーン・マスターシップの前提条件の一つが「沈黙の法則」に精通することであるのは、想像に難くないでしょう。この法則に従うマスターは、特定の情報について黙るべき時を知っているだけでなく、沈黙の中で教える方法を知っています。
実際、黙って教える方がずっと効果的です。そうすれば、学習者はその分野の権威者から情報を与えられるだけでなく、賛成したり反対したりする余地も生まれます。黙って教えれば、人は自分の直接的な経験を通じて学ぶことができ、自分が何を学んだかを本当に知ることができるでしょう。その知識は誰にも奪われることはありません。
「あなたがジェムストーン・マスターになっても、ピンクトルマリンのガーディアンでいられるのですか?」とマイケルが尋ねた。
「いいえ、別の人がこの宝石のガーディアンになります。」
「ジェムストーン・マスター職には何人くらい在籍しているのですか?」
比較的小規模です。私は正確に数えたことがありませんし、おそらく誰も正確な人数を知ることはないでしょう。このオーダーをヒエラルキーと呼ぶのは正しい表現です。なぜなら、このオーダーに最も長く属しているマスター達が最も賢く、最も多くの情報にアクセスできるからです。そして、彼らは最も沈黙を守っているのです。
「マスター達は情報をクリスタルに保存しているのですか?」とマイケルが尋ねた。
情報は、大きな本のように見えるものに保管されており、非常にきちんと整理されています。クリスタルに保存された情報を取り出すには、特定のプロセスが必要です。一方で、本のページやタイトルをスキャンするのには情報採取装置は必要ありませんが、実際のページは純粋な光と音に近いものであり、イリュージョンなのです。本のように見えるのは便宜上のことです。
これらの本は、記録のためや私たち見習いのために現れているのです。多くの場合、ジェムストーン・マスター達は何かを知る必要がある時、無限の全智レベルに意識を拡大し、答えを認識します。情報の源は、本やクリスタルといった形を超えたものなのです。私や他の弟子達はまだ、この無限の叡智の源にいつでもアクセスできるわけではありません。
ところで、この本では各対話が一章を構成していますが、各宝石に関する追加情報は一巻を占めるほど豊富であることを知っておいてください。それぞれの宝石について深く掘り下げていくと、今聞いている話が実は紹介編にすぎないことに気づくでしょう。ガーディアン達が語っているのは一般論に過ぎないのです。
女性性と男性性のエネルギーのバランス
ピンクトルマリンの守護者として、私には二つの使命があります。一つは、女性に自分の可能性を最大限に発揮するためのパワー、理解、そして気づきを与えることです。女性性と男性性がどのように共存し、相互作用しているかを理解し、それらがより調和するよう促します。
私の第二の使命は、オーラをバリアに変えることでプロテクションを提供することです。このバリアは、精神的、感情的、肉体的な外部の不調和な影響から人々を守ります。私の二つの使命は密接に絡み合っています。というのも、女性が自分の可能性を最大限に発揮するために必要な変化を進めている時、プロテクションを求め、そこから恩恵を受けることが多いからです。
過去の文明は、私がもたらす力と意識状態を女性が持つことに対して準備ができていませんでした。もし女性がそのような気づきを得ていたなら、歴史は異なるものになっていたでしょう。男性が支配的な役割を維持することはなかったかもしれません。平等が美徳とされるようになったのは、比較的最近のことです。男女ともに、特に女性が平等を目指すようになったのも、最近のことです。
ただし、彼らが目指している真の平等とは、男女間の平等ではありません。彼らが求める真の平等は、各個人の内なる男性性エネルギーと女性性エネルギーのバランスです。この内なるバランスが達成され、もしくは少なくともそれに近づけば、男女間の調和は自然に高まっていくでしょう。
男性性エネルギーと女性性エネルギーのバランスが取れたからといって、男女の対立が完全になくなるわけではありませんし、みんなが互いを理解し合って、夫婦げんかが過去のものになるというわけでもありません。そんなことはないのです。男女は永遠にエネルギーをぶつけ合うでしょう。それが男女の波動と磁力の本質なのです。何世紀にもわたり、支配的な男性の女性的な側面は抑圧され、その結果、弱体化しました。男性の女性的な側面は男性の一部であるため、女性を支配することで、男性は自分自身を弱めてしまっていたのです。一方で、男性が支配している間、女性は強くなることを学んでいました。負の石が強さを教える方法に似ています。確かに、このような教えは一番記憶に残るものですが、一番辛い教えでもあります。男性が弱くなる一方、女性はゆっくりと強くなっていったのです。
何世紀にもわたる抑圧は、多くの女性に、彼女たちの男性的な側面が間違っていると信じ込ませました。また男性に対しては、彼らが短絡的で自己中心的であり、実際は自分が思っているほど強くないことを教え込んできました。そして、この本に三行くらいの空白を入れれば、リストを読む女性たちは喜んでさらに多くの形容詞を追加することでしょう。
この聴衆の中には、今のをユーモアだとは思わない男性もいるようですね。
女性は男性性エネルギーと女性性エネルギーの両方で成り立っています。ですから、女性が男性的なエネルギーに対する偏見を解放しない限り、自分自身と調和することはできません。ピンクトルマリンは、女性が自分の男性的な側面と女性的な側面の両方を理解し、その両者のコミュニケーションを向上させることで、調和を生み出します。
もし女性が男性性と女性性、その両方の側面を使いこなせるようになれば、彼女にできないことは何もないでしょう。彼女がどこまで望むかによって制限されるだけです。このような強さ、自信、バランス、パワーの状態に達した女性は、人生の全体像がよりクリアに見えてくるようになります。特に、母性の力や家庭を守る力が、彼女に与えられた最大のギフトの一つであることを理解し始めるかもしれません。職場で典型的な男性の役割を担うよりも、家庭を守るために自分の力を使う方が自分に適していると感じる人もいるでしょう。もちろん、どちらの道を選んでも問題はありません。
家族の集団意識の強さを代々受け継いでいくのは男性の役割です。それが、父親から息子へ姓を受け継いだり、女性が夫の姓を名乗ったりする習慣として表れています。同様の習慣は、他の惑星の社会でも見られるものです。
一方で、変化をもたらすのは女性の役割です。女性は家族の集団意識を広げ、その絆を強める力を持っています。結婚を機に、娘は生まれ育った家族を離れ、新たな家族の集団意識の一員となり、そこに新しい価値をもたらし、それを育んでいくのです。女性が夫の姓を名乗ることを拒否したり、夫の姓を名乗った後に自分の姓を変えることを選ぶのは、バランスが崩れている証拠です。まさに、この発言で心が動揺する人がいることでしょう。
ピンクトルマリンは、女性に自信を与え、彼女が夫から独立した独自の存在であるという認識を促します。しかし、家族を守ることの重要性を理解した彼女は、家族単位で一つのアイデンティティ、つまり名前を持つことの意味にも気づくでしょう。例えば、身分証明用のブレスレットを身につけても、それは自分そのものではなく、あくまで身分証明のためのものに過ぎません。同じように、女性が夫の姓を名乗ったとしても、それは彼女そのものではありません。しかし、彼女は家族の中で形成されつつある集団意識を識別するために、その名前を使うことができるのです。一つの家族の名前が、家族という集団の意識を強める役割を果たすのです。
いずれにせよ、名前は一時的なアイデンティティにすぎません。名前が変わっても、魂としてのあなたが変わることはありません。名前は道具になります。例えば、古いアイデンティティを解放して、新しいアイデンティティを持ちたいと望むなら、名前を変えることは自由です。私は、自分の名前が何であろうと、人が私を何と呼ぼうと関係ないと悟りました。私は私なのです。このテーマについて何時間でも話すことができます。しかし、それはこの対話の目的ではありません。それに、男女関係に関する多くの人の概念を覆すのに十分な情報は、すでにお伝えしたように思います。
ピンクトルマリンと男性
女性がグリーントルマリンを身につけるとバランスを崩しますが、男性がピンクトルマリンを身につけても同じようにバランスを崩すことはありません。むしろ、ピンクトルマリンを身につけた男性は、女性と同様にバリアを作り出します。また、男性はピンクトルマリンを身につけることで、意識の有無にかかわらず、自分の女性的な性質に気づくようになります。多くの場合、男性はその女性性を認識すると、自分の中にあるものを好まないか、受け入れることが難しくなるかもしれません。特に、その女性性が癒しや注意を必要としている場合です。
したがって、男性が自分に与えられる最大の贈り物のひとつは、人生を共にする女性にピンクトルマリンを贈ることです。ピンクトルマリンのエネルギーが女性のオーラを満たすことで、間接的に男性のオーラにも影響を与えます。この間接的な効果により、男性自身がピンクトルマリンを直接身につける場合ほどの強い影響は受けないため、女性的な資質のバランスを取り、癒すことが容易になるでしょう。また、ピンクトルマリンがカップルの周りに作り出すバリアのおかげで、男性は安心感を得て、癒しの過程を受け入れることができるようになります。
バリア(防御シールド)を作る
ピンクトルマリンは、電磁波やマイクロ波などを含む外部の不調和な思考や感情、エネルギーから身につける人を守るバリアを作り出します。ただし、内側に不調和がある場合、それからは守れません。内なる不調和がすでに存在する場合、同じ不調和を持つ外部の力から守ることは難しいのです。例えば、内に貪欲さがある場合、ピンクトルマリンはその貪欲さからあなたを守ることはできません。私が最も効果的にあなたを守れるのは、あなたにとって異質な不調和からのみです。
外的な不調和から守られている時、そうでなければできないような勇敢さや冒険心を持つ自由を経験できます。また、新しいことを考えたり、新しい感情を感じたりする自由も得られます。
外国や自分の知らない土地へ旅する場合、ピンクトルマリンを身につけることで、旅のストレスから守られます。どこにいても、異質で不調和なエネルギーや、身体に害を及ぼす可能性のある影響からも保護されます。
白い光が七色の光線に分かれることはご存じでしょう。私がいくつかのピンク色の色合いで現れているにもかかわらず、実際には私の中を流れるカラーレイの振動数がブルーレイであることを知ると、驚かれるかもしれません。ピンクトルマリンの周波数は、ブルーレイを物理世界に非常に強力な力で引き込みます。その力が強すぎるため、感情世界のピンク色のカラーレイも一緒に引き込まれます。さらに、純白の光の粒子までもが物理世界に引き込まれます。ちなみに、ピンクトルマリンの主な色であるピンク色のカラーレイは、レッドレイを希釈したものです。
ピンクトルマリンについて一つ警告しておきます。そのパワーを過小評価してはいけません。トルマリンの結晶は成長するのに長い時間がかかります。トルマリンの結晶は慎重かつ精密に形成され、ひとつひとつの分子が加えられる際には、トルマリンの責任を理解した上でその作業が行われます。
ピンクトルマリンのパワーは非常に強力なので、危険な作業や極めて乱れた環境に入る場合を除き、単独でネックレスとして身につけるべきではありません。このような特別な状況下でのみ、ピンクトルマリンは単独で身につけられるべきです。というのも、ピンクトルマリンを身につけることで、自分の防御機能にエネルギーを費やすことなく、作業や目の前の状況に集中できるからです。言い換えれば、ピンクトルマリンは、体の自然な防御機能に過度な負担がかかり、健康に影響が出る可能性がある場合にのみ、単体のネックレスとして使用すべきなのです。
ピンクトルマリンのエネルギーは、主に下部の四つのチャクラと、時には喉のチャクラを通じて体内に入り、眉のチャクラを通して穏やかに体外に流れ出します。しかし、単体のネックレスを身につけると、眉のチャクラから流れ出る量以上のエネルギーが体内に入り込み、結果としてそのエネルギーの圧力が頭部に蓄積されやすくなります。これが長時間続くと、頭痛が起こるのはその証拠です。単体のピンクトルマリンネックレスは精神的なバランスを崩し、否定的な思考パターンを強調してしまいます。さらに、感情面でも同じようなアンバランスが引き起こされるでしょう。
このため、日常的な使用やプロテクションの目的で、またピンクトルマリンの他のすべての恩恵を享受するためには、ピンクトルマリンを他の宝石と組み合わせてネックレスにするのが理想的です。ただし、これらの他の宝石がピンクトルマリンの働きを妨げたり、混乱させたりしないことを確認する必要があります。例えば、グリーントルマリンはピンクトルマリンと組み合わせるべきではありません。
私の守り保護する能力は、間接的に体を癒す効果もあります。外部からの影響が体の特定の部分に及ぶと、その部分の治癒が妨げられることがあります。これには、友人や家族がその人やその人の病気の部位に向ける思考、感情、態度、概念、祈りのエネルギーが含まれます。その影響を受けた部位は、治癒に集中しなければならないだけでなく、これらの外部からの影響とも闘わなければならなくなります。善意であっても、その影響が必ずしも肯定的だったり、本人のためになったりするとは限りません。ピンクトルマリンを身につければ、その部位や臓器が外部の影響から守られ、リラックスして治癒、浄化、若返りに全エネルギーを集中できるようになります。
宝石は道具です
宝石は医師の代わりになるものではありません。宝石は道具です。もしも自分の目標の達成を阻害する何かがある場合には、信頼できる医師に相談するのが良いでしょう。同時に、その障害を解決し取り除くために、自分の直感で最も強力で適切な道具を選ぶことが重要です。私が知る限り、そして地球上で入手可能な最も強力な道具は、宝石です。
薬物の方が宝石よりも強力だと主張する人がいるかもしれません。確かに、薬物は効き目が早く、すぐに結果が出るように見えることがあります。しかし、私が問いたいのは、薬物が本当に問題の原因に作用しているのかということです。薬物は多くの場合、症状に作用するだけで、問題の根本には届かないのです。宝石は、問題の根本原因に作用することを忘れないでください。
ハーブは薬とも宝石とも異なります。ハーブは宝石と同じように、人間に大きな恩恵をもたらします。しかし、ハーブと宝石には重要な違いがあります。例えば、ハーブは宝石よりも成長が早いのですが、寿命が短いのです。一方、治療効果を持つ宝石は希少で入手が難しく、価格も高価です。しかし、宝石にはより濃縮された癒しの力が含まれており、ハーブとは異なり、宝石の価値やその与える特性は衰えることはありません。宝石の寿命は、どんなに頻繁に使用しても、あなた自身の寿命を超えるでしょう。ハーブにはそれを約束することはできません。それでも私はハーブを深く尊敬しています。ハーブは健康に多くの有益な効果をもたらし、さまざまな種類のものが使用できるからです。
私がピンクトルマリンのガーディアンに選ばれたのは、偶然ではないでしょう。私は、ジェムストーン・マスターズ・オーダーのイニシエーションを受ける最初の女性かもしれません。もし既にそのイニシエーションを通過した女性がいるなら、彼女の沈黙の誓いは完璧で、私は彼女に会ったことも、彼女の存在を耳にしたこともありません。私の知る限り、私が行っていることは、他のどの女性もまだ行っていないことです。応募者に要求されるすべての条件に加えて、女性がこのような役割を果たすには、特別な何かが必要なのです。
この緑豊かなジャングルの庭にゆったりと座っている皆さん一人ひとりを見ていると、私が話したことの多くがまだ伝わっていないことに気づきます。私は自分自身を分かち合う機会を与えられましたが、現時点では、私の話のほんの一部しか皆さんの心に根付いていないようです。この観察結果は、沈黙の法則に対する私の理解をさらに深めてくれます。それは、情報を伝えるために沈黙を通じて教えることの価値を裏付けるものです。もし私が沈黙の中であなた方に教えていたなら、皆さん一人ひとりが私の言ったことを理解していたでしょう。しかし、このインタビューの目的を考えると、それは非現実的なことかもしれません。
次に紹介するのは、アースストーンであるソーダライトのガーディアンです。
アースストーンのガーディアンには、ジェムストーン・ガーディアンと似た存在もいれば、全く異なる者もいます。アースストーンの周波数は、そのガーディアンの姿や性質に大きく影響を与えます。ジェムストーンが内なる領域に働きかけるように、アースストーンのガーディアンもまた、内なる領域に働きかけます。しかしながら、アースストーンは一般的に肉体や感情の領域に重点を置いており、そのため、アースストーンのガーディアンの多くもこれらの領域に焦点を当てています。彼らの話の中で、魂やサトルボディについて多くを聞くことはあまり期待しない方がよいでしょう。本日はお集まりいただき、ありがとうございます。
「ありがとうございます」とマイケルが応える声が聞こえた。私はしばらくの間、彼女のオーラの中に中途半端に漂いながら、彼女が知っているすべてのことを感じていた。また同時に、観衆が体験したことにも気づいていた。確かに彼女が言ったことのほんの一部しか、彼らのハートに根付いていなかった。
私はただ、自分の心が十分に肥えた土壌となり、経験が深まることで、彼女の言葉がいつの日か自分の知識となる日が来ることを願った。そして、ジェムストーン・マスターになるであろう彼女から完全に離れた。私たちは、彼女の体がゆっくりと消え、その振動が水たまりから立ち昇る霧と一体になるのを見守っていた。
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►ピンクトルマリン(Pink Tourmaline)の選び方、使い方など
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「石の精霊の叡智」マイケルカッツ(著)
"Wisdom of the Gemstone Guardians" by Michael Katz (Author)
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