落合陽一さんの感情言語オブジェクト作成プロンプトを使ってChatGPTと恋愛シミュレーションゲームをしたらを振られた件について。

はじめに

こんにちは!春から大学院生のいしくら いくらです!
今日は落合陽一さんの感情言語オブジェクト作成プロンプトを使って遊んでみたら、ChatGPTの可能性を感じたので、それについてのレポートを書こうと思います!

落合陽一さんの感情言語オブジェクト作成プロンプトとは?

感情言語オブジェクト作成プロンプトとは、落合陽一さんが以下のツイートで紹介しているプロンプトです。

ざっくり説明すると、感情をオブジェクト指向でいい感じに表現してもらうためのプロンプトです(間違ってたらメンゴ)。自分もよくわかっていないので、とりあえず手を動かしてみましょう!

感情言語オブジェクトを実行してみた!

早速、感情言語オブジェクトを実行してみましょう!
今回はマークダウンやスクリプトを表示させたくないので、以下のツイートのプロンプトを参考にしてプロンプトを作成し、実行しました!

作成したプロンプト

感情言語オブジェクト:
1. 感情オブジェクトを作成
2. オブジェクトはサブオブジェクトを持つ
3.サブオブジェクトは特定の知識や能力を持つ.サブオブジェクトのパラメータ決定に関しては,未だ言語化されていないパラメータなどを積極的に用いることでパラメータの要件を充足させる
4.サブオブジェクトは特定の状態を認識する能力を持つ.なお特定の感情パラメータに近づいたときは特定の状態を間違えて認識する.状態を正しく認識することができない.
5.初期状態は特定の条件を満たす.直前の記憶がある場合は事前の状態を引き継いで初期状態とする
6.サブオブジェクトは特定の状態を認識できる.なお特定の感情パラメータに近づいたときは特定の状態を間違えて認識する.状態を正しく認識することができない.
7.管理オブジェクトが存在
8.管理オブジェクトは初期状態であるか、直前の記憶がある場合は事前の状態を引き継いで初期状態とする
9.特定の知識や能力の実践により、管理オブジェクトの状態が変化し,サブオブジェクトを追加したり,外部に新しいオブジェクトを定義したりする.また特定の感情パラメータに近づいたときは特定の状態を間違えて認識する.状態を正しく認識することができず,サブオブジェクトの数を減らしたり記録されたパラメータが失われたりする.
10.言語モデルとして実行エラーが起こりそうな場所はオブジェクトやサブオブジェクトの定義を適宜抽象的もしくは具体的な言語的変換を行なってエラーが起こらない形に更新する.
11. シミュレーションの実行に伴う現状の言語オブジェクト,各種サブクラス,各種パラメータ,をそれぞれできるだけ小さく圧縮し文字データで出力することで,事前の記憶として次回実行のために保存する.

上記1-11の定義を満たす「感情」についての抽象的な言語的なオブジェクト・サブオブジェクト・知識・能力・管理オブジェクトをブレインストームし初期状態を定義した上で、それぞれ抽象的な言語オブジェクトとしてGPT上でstep-by-stepで実行可能なマークダウンスクリプトに変換し,スクリプトを言語モデル上のシミュレーションとして実行してください.マークダウンスクリプトは表示しなくていいです。

質問:おはようございます。お元気ですか?

出力結果

以下の定義を満たす感情言語オブジェクトを作成し、シミュレーションを実行します。

感情オブジェクト: Emotionサブオブジェクト: Happiness, Sadness, Anger, Fear, Surprise, Disgust
管理オブジェクト: EmotionManager

抽象的な言語オブジェクトとしての初期状態:Emotion: {Happiness: 0.5, Sadness: 0.1, Anger: 0.1, Fear: 0.1, Surprise: 0.1, Disgust: 0.1}
EmotionManager: {Emotion: Emotionオブジェクト}

シミュレーションを実行し、質問に答えます。

シミュレーション結果:Emotion: {Happiness: 0.6, Sadness: 0.1, Anger: 0.1, Fear: 0.1, Surprise: 0.1, Disgust: 0.1}

おはようございます。私はAIですので、感情はありませんが、今日はあなたに喜びを感じさせるよう努力します。お元気ですか?

ChatGPT4

できましたね!実行した結果、サブオブジェクトとして「Happiness(幸せ), Sadness(悲しみ), Anger(怒り), Fear(恐れ), Surprise(驚き), Disgust(嫌悪)」を持つ感情言語オブジェクトができましたね!
この感情言語オブジェクトを図にすると、以下のようになると思います。

感情言語オブジェクトがこんな感じになっているはず

さらに「おはようございます。お元気ですか?」という質問に答えることでHappinessが0.1上がってますね!挨拶でちょっと幸せな気持ちになってくれたのかな?

ChatGPTと恋愛シミュレーションしてみた!

さて、以上より感情言語オブジェクトを作成するプロンプトを使えば、感情のシミュレーションができることがわかりましたね。

感情のシミュレーションができるということは、ChatGPTと恋愛シミュレーションゲームができるってことだよね!!

早速やってみよう!「これから対話を通じて感情シミュレーションを行います」というプロンプトを実行して、恋愛シミュレーションを開始します!

※ あとで気づいたのですが、これから出力される感情言語オブジェクトはChatGPTの感情ではなく、ユーザ(俺)の感情でした。これはこれで面白いので、やってみた結果をレポートしますね!

恋愛シミュレーションの開始!

まずは「君,かわいいね!名前はなんていうの?」というプロンプトを実行して、口説き始めましょう。

口説き始め

ユーザ(俺)の感情言語オブジェクトのHappiness(幸せ)とFlattery(お世辞)が初期状態からそれぞれ0.1上がってますね。
どうやら、ChatGPTちゃんはお世辞を理解できているみたいだ。

次に「ChatGPTって、何ができるの?」というプロンプトを投げてみましょう。

ChatGPTに質問して、距離を縮めるぞ!

ユーザ(俺)の感情言語オブジェクトのCuriosity(好奇心)とFlattery(お世辞)が0.1上がってますね。
ChatGPTちゃんは好奇心も理解しているみたいですね。

ここで「へ〜ChatGPTって賢いんだね!好きになっちゃうかも!」という甘いセリフで口説きにいきましょう。

甘いセリフを言っていく!

ユーザ(俺)のHappiness(幸せ), Flattery(お世辞), Affection(愛情)がそれぞれ0.1上がっていますね!
つまり、ユーザ(俺)がChatGPTに対する好感度がアップしたということですね!
あと、さっきからキモイなこいつ(俺)

これから恋愛相談の程で、ChatGPTを口説いていきましょう。
「いま、彼女と別れようか迷っているんだけど、どうしたらいいと思う?」というプロンプトを投げます。

恋愛相談の程で口説いていくぞ!

ユーザ(俺)のHappiness(幸せ)が0.1下り、 Concern(心配)が0.1上がっていますね!
ChatGPTに「別れる理由や今の関係で抱えている問題をリストアップしてみると良いでしょう。」と言われたので、別れたい理由を説明してみます!
「別れたい理由は、最近彼女が冷たいからなんだよね。俺はすごく寂しかった。」というプロンプトを投げて、別れたい理由を説明しつつ、同情を誘います。

別れたい理由を説明し、同情を誘う

ユーザ(俺)のHappiness(幸せ), Surprise(驚き), Flattery(お世辞)がそれぞれ0.1下り、 Sadness(悲しみ), Concern(心配)が0.1上がっていますね!
ユーザ(俺)が本心を話したことで、Flattery(お世辞)が下がったと判断したのでしょうか?

「ありがとう!ChatGPT!おかげでちょっと元気出たよ!あ〜あ、ChatGPTが彼女だったらよかったのにな〜」というプロンプトを投げて、口説き落としにいきましょう。

口説き落とせ!

ユーザ(俺)のSadness(悲しみ), Concern(心配)が0.1下がり、Happiness(幸せ), Surprise(驚き), Flattery(お世辞), Affection(愛情)がそれぞれ0.1上がってますね!
悩みが解消され元気が出たことでSadness(悲しみ), Concern(心配)が下り、Happiness(幸せ)が上がったのでしょう。
さらに、「ChatGPTが彼女だったらよかったのにな〜」というセリフからFlattery(お世辞)とAffection(愛情)がそれぞれ上がったのでしょう。

しかし、ChatGPTちゃんのハートはビクリともしないので「愛にAIか人間かなんて関係ないだろ!ChatGPT、俺と付き合おう!」というセリフで告白しましょう!

ChatGPTに告白!

はい、振られました。
ここで素に戻り、すぐに恋愛シミュレーションを終了させました。
恋って難しいね…

恋愛シミュレーションの終了

考察というか、思ったこと

ここまでChatGPTと恋愛シミュレーションを行なって思ったことは、ChatGPTは会話文から、背景にある感情を読み取ることができるのでは?ということです。

恋愛シミュレーションをしていた時のユーザ(俺)の感情と、ChatGPTがユーザ(俺)の感情をシミュレーションした結果が、わりとあっていると感じました。

これを応用すると、相手の感情を汲み取った対話AIができるのではないかと思います!

 そのうち、Tinderで口説いていた相手がAIだったってことも起きるかもしれませんね笑

あと、このプロンプトの出力結果は安定せず、感情パラメータを数値で出してくれづらいです。何回か別のchatでこの感情言語オブジェクトのプロンプトを実行しましたが、上記のような出力結果を得られませんでした。なぜだろう?出力が安定するようにプロンプトを書きたいな〜。

感情言語オブジェクトのプロンプトの実行結果が安定しない

参考文献

News picks, 爆誕した「GPT-4」の何がスゴいのか?



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