プライベートバンカーとは?
「プライベートバンカー」(元巨人軍球団代表でジャーナリストの清武英利著 講談社)で描かれる主人公の杉山くんは高校サッカー部の一つ歳下の後輩で大学も同じ。
僕は留年したので母校の教育実習も一緒に出向き、放課後も2人でサッカー部の練習に参加していました。
僕は短パンが乾かず、海パンを代用したせいで海パンセンセーと呼ばれていたなぁ。
上京も同じタイミング。
彼は20代半ばで野村證券でトップセールスマンになり、就職転職系の雑誌でも取り上げられていました。
その後、会社の限界を感じて辞め、
一旦、大垣で引きこもり生活に入ります。
その間、東京で僕のアパートにも泊まりに来ていて、それが会った最後かと。
それ以降の消息は不明でした。
昨年、サッカー部の別の後輩とお目にかかった際、杉山くんの半生が描かれた本「プライベートバンカー」を教えていたたいたのです。
本を読み終えた直後、シンガポールの杉山くんの会社にメールすると秘書から「伝えます」の返信があり、
「偉くなったんだなぁ」と感心していたら、
杉山くんからのメールは迷惑メールに入ったままになっておりました。
「ほんとセンバイはさぁ……俺、すげえ長文で書いて送ったんすよ」
昨日、久しぶりに会ったら、まず叱られました。
さて、杉山くんは消息不明後、
国内でいくつかの銀行に在籍した後、
シンガポールの銀行からヘッドハンティングされ、
日本を出て、超富裕層の資産を管理するプライベートバンカーの道へ。
今は独立し、シンガポール、スイス、モナコなど世界中に資産管理できる銀行やスタッフを持ち、超富裕層の資産管理を行っています。
一流大リーガーなみの報酬を得る杉山くんは、その世界では、有名な存在らしい。
「どうして今の地位を築いたの?
スギヤマは何がすごいの?」
と聞くと
「世界の資本主義のルールの中で、華僑やユダヤ人のバンカーから学びまくりました。
そのおかげで日本にはないお金の管理の選択肢を持っていることです」
と言っていたような……うまく説明できませんが、
根本に流れる彼の人の良さは高校時代から全く変わっておらず、
それが信用につながっているんだろうなぁとは感じました。
「お金は大切だけれど、当たり前だけど幸せは金だけじゃないんですよ」
資産は多いけれど、お金に縛られて不幸せに暮らす人間を数えきれないほど見てきたらしい。
Tシャツ短パン姿の二人のおじさんはちびちび飲みながら、金融と旅の話で唸り、笑い転げ、気づいたら約8時間経っていました。
再び長い付き合いになりそうです。
昨日、彼が岐阜に戻るとよく行くと言う大垣駅のチェーン居酒屋の看板メニューの手羽先。
実は僕は初体験でした。
「センバイ、非国民っす!」
と最後まで叱られるわけで。
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