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逃げたい、いや、逃げられないか?

自分がこの中にいたら、どさくさに紛れて逃げていた、いや、逃げられないか。
スコットランド独立のために戦った英雄を描いた映画「ブレイブハート」の戦闘シーンを観た時、怖くなったことがあります。
それくらい戦闘シーンに迫力があったんですよね。
 
念願だった関ケ原古戦場記念館のシアターを拝見しました。
昨秋、パートナーと伺った際、2時間待ちで断念したのです。
 
シアターに入る前、ロビーのような場所で関ケ原の合戦の解説から始まりました。
豊臣秀吉死去後、2年ほどごたごたがあり、
基本的には東軍徳川家康と西軍石田三成の構図の中で、
小早川秀秋の寝返り、島津義弘の脱出劇などドラマが多い関ケ原の合戦ですが、
実際の戦自体は半日で終わっています。
と、池をのぞき込むようなスクリーンで講談師「神田伯山」による戦国史上最大の闘いの解説を受けました。
 
ここで大筋を予習してから、
オーバル(楕円)型のスクリーンと4DXまではいかないけれど、風と震動を感じる椅子のシアターへ案内されます。
 
ゲームをやらない僕は、フルCGに馴染みがないからかもしれませんが、
オープニングのドローンで俯瞰して見る関ケ原の合戦から圧倒されました。
そして、もし、この中に自分がいたらと、「ブレイブハート」の時のような怖さが蘇ってきたのです。
 
口には出せないけれど、「やりたくない」人もいたんじゃないのかなぁ。
間違いなくビビりの僕は、その一人だったでしょう。
となると逃げるか、
逃げるところを誰かに見られるよなぁ、
逃げ延びても白い目で見られて村で過ごすことになるよなぁ、
だったら、そのまま行方不明になるか、
でも、家族はどうする?
解決法は見つかりません。
 
こうして圧倒的な映像の迫力に、口をあんぐりと開けたまま、
頭の中では逃げることばかりを考える9分間でした。

少なくとも逃げるなら、この家康の甲冑では目立ちすぎます。

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