叶井さんを偲ぶ
映画プロデューサーでコラムニストの叶井俊太郎さんが亡くなられたことをネットニュースで拝見しました。
すっかり、ご無沙汰してしまっているけれど、今朝は想い出を綴りながら、ご冥福をお祈りします。
叶井さんはラジオのADから洋画配給会社に転職され、B級映画の買い付け、宣伝を担当します。
買い付けたフランス映画「アメリ」を大ヒットさせ、その後、独立。
「俺、「アメリ」はホラー映画だと思って買ってさぁ……買ってから観てびっくりしだんよ」
と笑ってらっしゃったなぁ。
ひょっとしたら、照れ隠しだったのかもしれないけれど、叶井さんならあり得ると思ってしまう豪快さのある方でした。
一カ月マクドナルドのハンバーガーを食べ続けたらどうなるかの記録を綴ったドキュメンタリー映画「スーパーサイズミー」を叶井さんが買い付けた時、
そのプロモーションで、「一カ月寿司90食食べ続ける」ブログ企画を、
僕がやることになったことが出会いのきっかけでした。
その直後、カンヌ映画祭を散歩目線で旅するブログ企画では、
その前に一緒にスペインにも立ち寄り、
カンヌ映画祭で赤絨毯の上も一緒に歩くなど、
叶井さんのダジャレを聞きながら、
楽しい時間を過ごさせていただきました。
「イシコさん、一緒に観てほしい映画があるんだけど」
カンヌの街角で呼び止められ、拝見した映画は、橋から飛び降りた自殺者たちの人生を綴るドキュメンタリー映画でした。
「次は、このプロモーションで、全国のいろんな橋から飛ぶブログをしようよ」
隣の席から小さな声で提案してきます。
「狂ってる……」
僕がつぶやくと、
「狂ってるくらいでなきゃ!中途半端じゃダメなんだって!」
橋の企画は、その場でお断りしたけれど、この時の叶井さんの言葉は、今も時折、想い出し、自分の中途半端さ具合を猛省することがあります。
いろいろ教えてくださり、ありがとうございました。
叶井さんがプロデュースした映画「いかレスラー」好きです。
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