稲作からメタンガス？

環境に手をつけず、そのままでなくてはならない欧州の考え方、
環境に手を入れて、維持していく日本の考え方。
冷涼・乾燥の気候で、虫がつきにくい欧州の農業、
高温多湿の気候化下で、害虫との闘いになる日本の農業。
過ごしてきた環境で農業観・環境観は全く違います。

先進国間（加盟国38か国）で国際的なルール作りを行うOECD（経済協力開発機構）は、欧州が大半。
農業観・環境観に加え、それぞれの国の事情や思惑もからんでくると、
いくら科学的根拠を述べたとしても日本の主張を通していくことの難しさは言うまでもありません。
ディベートを駆使しながら日々、格闘している農林水産省の国枝輸出・国際局国際地域課長（岐阜県揖斐郡池田町出身）の講演を聞きながら、思わず小さく拝んでしまいました。

明日12日まで開催予定のCOP２８も影響します。
農業は気候変動と生物多様性と密接に関連してくるのですから。

大きな枠組みも興味はつきないけれど、
農業初心者の僕は田んぼのことが気になります。
今後、日本としては米の輸出はドバイ、アメリカ中西部（シカゴなど）での需要が見込まれているとのこと。

一方で改めて驚かされたのが、稲作の水田から出るメタンガスの多さ。
メタンガスは二酸化炭素の25倍の温室効果があるのです。
牛のゲップが知られていますが、日本全体で見ると稲作から出るメタンガスの方が多い。
どうするのがいいか。
プロジェクト実証実験の結果、
中干（水田の水管理において、一旦、田んぼから水を抜いて干すこと）期間を7日間延長することでメタン生成菌の働きを抑制でき、ガスの発生を削減できるらしい。
僕が管理する田んぼは水管理が難しいけれど、頭の片隅に入れておき、来年、可能な限り試してみようと思います。
昨年、安八町は「ゼロカーボンシティ」宣言したのですから。

そうそう、今回、公用車の入れ替え時期が来て、電気自動車になったそうです。
安八町が誇るステンシルアーティストRoam Couch（ローム・カウチ）さんのステッカーがはられていました。