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京都観光ホテルとコザ騒動

沖縄なのに京都観光ホテル。
子どもショーで全国を周っていた頃、那覇市と名護市の間にある沖縄市へ立ち寄ると宿泊していたホテルです。
ホテルのロビーには、プロ野球の広島東洋カープの集合写真が貼られていました。
おそらくキャンプの時、利用していたのでしょう。
 
昔、このホテルの前で、アメリカ軍車両と施設に対する焼き討ち事件「コザ騒動」が起きたらしい。
1970年、僕が2歳の時の出来事です。
 
栗山民也演出、松山ケンイチ主演の舞台「hana-1970、コザが燃えた日」を拝見しました。
戦後の沖縄を象徴するような「コザ騒動」の日、バーでの一夜を描いた物語です。
舞台上には返還(1972)直前の沖縄で生きる人々の様々な想いが飛び交っていました。
 
自分が住んでいた場所を追われ、その間に家から墓まで全て撤去されて米軍基地ができ、
アメリカ兵による日本人女性への暴行、ひき逃げ事件などの犯罪を起こしても無罪になってしまうなどといったやるせない屈辱感、
独立した「ウチナンチュ」の意識を持ちながら、日本人にされてしまう複雑な気持ちなど、
「その気持ちわかります」などと安易に言えないことだらけ。
そういった史実や想いがあることを知るだけ。

しかし、それでも、今後の沖縄滞在時の感じ方や会話に影響するかもしれません。
それでいい……舞台が観られて(途中、オミクロンで中止になっていた期間もありました)本当によかったです。
 
そうそう、京都観光ホテルは、その後、廃業になり、現在は、スーパー「サンエー」の駐車場になっています。
時折、サンエーでスパムむすびを買うことがあるんですよね。
写真は那覇市の人気おにぎり屋のスパムむすび。

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