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トイレをキレイに保つ力は日本の財産

公共の洋式トイレの壁に増えました。便座の上に足を乗せてしゃがむ人のイラストの上から「×」が描かれた表示。

コロナ禍前、インバウンドが増え、洋式トイレの使い方を知らない人のためです。
そもそも世界では衛生的なトイレを使えない場所は、まだまだ多い。
4人に1人はトイレがないとよく耳にしますが、
2020年のユニセフの調べによれば、20人に1人は今でも屋外排泄というデータもあります。
衛生的なトイレのインフラは莫大な資金が必要なのはもちろんのこと、政治の力も必要になるのでしょう。
 
「トイレのイラストの話なんですが、実は、知っていても便座の上に足を乗せて用を足す中国人もいらっしゃるんですよ」
日本トイレ研究所の加藤さんが、おっしゃいました。
他人が座った便座に座りたくないのだとか。
いくら抗菌だとか、キレイに掃除して保っていると言っても通じず、
「公衆トイレがキレイなはずがない!」
 という根本的な考え方の違いがあるのです。
 
5年ほど前から中国では「トイレ革命」と称し、国をあげてトイレ文化向上を目指してきました。
加藤さんは何度か中国に呼ばれ、政府関係者や大学教授と話しているのですが、彼らが必ず言うことがあるそうです。
今の中国は日本よりお金も技術もあるけれど、一つだけ叶わないことがあると。
それはトイレをキレイに保つ力。
これって中国だけではなく、欧米諸国の悩みでもあるんですよね。
確かに欧米諸国のトイレも汚いところが多く、便座がはずれている公衆トイレも珍しくありません。
 
それが日本は、どうしてできるのか。
どうして日本の公衆トイレはキレイないのか(もちろん汚いところもたくさんあるけど)。
中国人はじめ、欧米諸国にとって日本の不思議の一つとおっしゃる方もいます。
これってガラパゴス的な日本の誇る力で、将来的な財産だと思うんですよね。
何に活かせるの?と聞かれても答えられないけれど。
 
もちろん日本人のキレイ好きという国民性もあります。
そして、もう一つ、現在、賛否両論がある「学校のトイレ掃除教育」の力……って昨日、議会の一般質問でトイレの話を語ってしまいました。

写真はラスベガスのホテルの部屋にて。
「アメリカン・スタンダード」社のトイレ。



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