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月とヘリウム3と宇宙エレベーター

月の砂に付着している「ヘリウム3」。
昨晩、皆既月食を拝見しながら思い出しました。
以前、架空の旅行会社を創ったアートイベントで、「未来の旅行」をテーマのトークショーに出演した際、その話が出たのです。
 
僕の頭では、うまく説明できないけれど、がんばってみますね。
太陽が輝く原因はヘリウムで、
その太陽の中で起きている核融合で、できるのがヘリウム3。
そのヘリウム3は月にたどり着き、砂に吸着します。
月ができてから45億年の間、大気もないので、溜まりに溜まりました。
今、ネットで確認したら、2~60万トンほど。
かなりの誤差があるけど、正確に測ったことがないので仕方がありません。
 
ともかく、地球上にないヘリウム3が数トンあれば、
日本全体の1年間の消費電力がまかなえるらしい。
しかも核分裂ではなく、核融合なので放射性廃棄物も放射線量も少ない。
 
とはいえ、あくまで理論上の話です。
付着した砂の中からヘリウムを取り出すことは至難の業で、
しかも大量の砂が必要なので、
実用化できるのは、かなり先の話ですが、
月から運べる手段が確立されるとあり得ない話ではありません。
 
その輸送手段として耳にするのが月と地球をつなぐ「月エレベーター」。
そのトークショーの時にも夢のような話が出て、
それから約10年後、
大林組が2025年着工、2050年完成予定の「宇宙エレベーター」建設構想を発表しました。
 
さて、着工まで残り3年。
なかなかうまくいっておらず、理想と実態は、けた違いに離れているらしい。
たとえば、宇宙エレベーターのケーブルに使用する夢の素材「カボーンナノチューブ」の耐久性にも問題が出ていて、
現在、母校の静岡大学(実は、宇宙エレベーター研究が進んでいる学校です)と共同研究しながら日々、夢に向かって進んでいるのだとか。
 
ヘリウム3を地球上に持ってくる前に、月に人が住んじゃう日が先に来るかもしれないなぁと思った次第です。

写真は、2年ほど前に伺った鹿児島は志布志湾の月。

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