友人と知人の違い
「友人」と「知人」の違いは難しい。
辞書の違いは明確ですが、
それぞれの考え方に、いろいろな枠はあるのでしょう。
僕の中では、「友人」は、「普段から一緒に遊ぶ」という、いつ聞いたかも不明な文言が頭のどこかにへばりついています。
だから、「ひとり」が好きな僕は「友人」が少ないんだよと言われたこともありました。
その時、質問しました。
同じ時空間で一定の期間、一緒に遊んでいたとします。
その後、10年以上、会わなくて、久しぶりに会うのは「友人」と呼んでいいのか、
それとも「昔の」をつけなくてはいけないのかなぁと。
「昔の友人なんて変だよ。それは友人でいいんじゃん!」
面倒くさそうに言われました。
それでいくと彼女は、まさに、僕が問いたかった友人枠に入るのでしょう。
大学時代、僕が住むアパートは学校、しかも学食から30秒のところにあったこともあり、
みんなの溜まり場になっていました。
そのアパートには、偶然、高校時代の同級生が僕を含め3人住んでいて、
どこも同じような溜まり場状態。
僕自身も行き来していました。
その一室に彼女も、よく出入りしていたのです。
携帯電話もない時代なので、卒業後は自然消滅のような感じで連絡を取り合うこともありませんでした。
特に僕は、上京後、手紙どころか年賀状のやりとりもしなかったのです。
誰とも。
同窓会名簿で行方不明のような扱いになっていたほどですから。
30代も後半に入った頃、国内SNSの草分け的な「mixi」で連絡をいただき、
当時、彼女も東京在住だったことで再会したのです。
教育学部で国語科だった彼女は大手IT企業に、
理学部で数学科だった僕は物書き(まだ生業にはなっていなかったけれど)に、
互いに大学時代の専門とは別の道を歩んでいました。
それ以来、何年かに一度、会うようになります。
コロナ禍を挟んでいたこともあり、
昨日の会食は、4,5年ぶりの再会でした。
あいかわらず店選びが素晴らしい。
それより人生の一部分でも一緒の時空間を長く過ごした友人は貴重だなぁと、つくづく思った次第です。
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