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作業中、田植え機が壊れたら?

「田んぼですか?」
 僕のつなぎと長靴姿を見て、送迎車の運転手はニヤリ。
きっと彼も田んぼ作業をするのでしょう。
何年もお世話になっているのですが、昨日、壁が、また一枚壊れたような親近感を覚えます。
 
こうして母をショートステイへ送り出した後、
田植え機やトラクターを使って、ひとりで田んぼ作業に没頭していました。

既に田植えを終えている田んぼが多く、周囲の田んぼで作業している方は誰もおらず、ひとり旅のようで気持ちいい。
誰と競争するわけでもなく、マイペースでできるので気は楽。
今年は、新しく作付けする田んぼの水の入り具合、乾き具合などを確かめながら進めていけばいい。
 
ただ、僕のような機械音痴は一人の時に、機械の調子が悪いときが困ります。
調子が悪いと思っていても操作の手順を間違えていただけということもあるんですけどね。
 
トラクターは、操作方法の手違いってことはあったけれど、調子が悪いことは少ない。
一方、田植え機は、時折、あります。
考えてみれば、泥の中で苗を一本ずつ取って植えていくといった繊細な作業をする機械ですから考えてみたら、すごいことだよなぁ。
 
昨日、田んぼに入り、植え始めたつもりが、後ろを振り返ると苗が植えられていません。
機械に強い先輩に電話します。
「椅子の下に油圧のレバーあるやろ?それを閉めて…植え付け解除…、副変速を圃場にして、前進……動かん?そしたら……」
 電話でやりとりしながら、以前、「ミッレミリア」という古い車のレース旅に出場したことを思い出しました。
他のチームはエンジニアを連れて旅に来ていたけれど、
うちのチームは、そんな予算がなかったので、ドライバーと僕の二人だけの旅。
調子が悪くなるとエンジンを開け、エンジニアに電話で聞きながら修理しながら、なんとか完走したっけ。
 
「動いた~!」
苗をのせた台がスライドし始め、思わず大きな声をあげます。
 
5月頭にまき、芽が出たかわいい苗たち(写真)が、昨日も無事、田んぼに放たれました。
コツコツ、着実に進んでいます。

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