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安八町の隠れた昭和遺産

僕の通った中学校はラブホテル街を通り抜けた先にあります。
当時は、日常の風景として特に何とも思わなかったけれど、
大人になってからは、学校の周囲の環境としては珍しいことを知り、話のネタとして使っていました。
 
桜木紫乃さんの直木賞受賞作「ホテルローヤル」では、安八町のラブホテル街を思い浮かべながら拝読した記憶があります。
今だったら学校とラブホテルの位置関係で建設許可は降りない可能性は高いので、ある意味、昭和の隠れた遺産ですよね。
 
昨日、ドラマに詳しいデザイナーから連絡が入ります。
「アイネって、前、案内してもらったところだよね?」と。
 以前、彼が安八町に遊びに来た際、雨だったので、
車の中から安八町を説明しながらドライブしていて、
安八町の「昭和の隠れた遺産」として、ここもお連れしました。
降りたわけでもなく、ただ通り過ぎただけなのに、彼の記憶には刻まれていたようです。
 
話題になっているテレビ東京系のドラマ「自転車屋さんの高橋くん」で、この「アイネ」がロケ地で使われたらしい。
静止画まで送ってくださいました。
間違いなく、安八町の「アイネ」です。
 
Netflixで配信されているので、早速、観てみることに。
僕にとっては日常的な風景である大垣が舞台の恋愛漫画が原作のドラマです。
カット割りが細かく、スピーディーな今の恋愛ドラマとは違い、
時折、感じる「孤独のグルメ」や「深夜食堂」などテレビ東京制作独特の間が心地よく、
自転車を「ケッタ」と呼んでいたことも思い出させてくれ、クスッと笑ってしまいました。
 
そして、自転車屋の高橋くんが主人公の会社員の女性を食事に連れていく途中のシーンの一コマで、安八町のラブホテル街のロケ地に飛ぶのです。
ドラマだからいいんです。
しかも「アイネ」の「イネ」のネオンが切れている寂れ感が、またいいんだよなぁ。
ロケ車が停めやすい道路幅がある安八町のラブホテル街は撮影地としも便利なんでしょうね。
安八町の隠れた撮影場所のアピールポイントが、また一つ増えました。
 
秋の鎌倉街道もロケ地としておススメ。
ロケバスや機材車を停めることができる場所もたくさんあります。

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