🌎Y染色体ハプログループと民族

世界には様々なハプログループがあるがそれに属する民族を紹介しよう。

A1b　カポイド系

カポイド

写真　ウィキペディアより引用

居住地域　ナミビアからボツワナ、アンゴラ、南アフリカのカラハリ砂漠周辺

ナイル人

写真　ウィキペディアより引用

居住地域　南スーダン、エチオピア南西部

カポイドは他の人種とはかなり古く分岐してとても独特な特徴を持っている。

Ｂ　ピグミー系

ピグミー

写真　ウィキペディアより引用

居住地域　中央アフリカの熱帯雨林

上の写真はヨーロッパの探検家とピグミーです。写真を見てわかると思いますが、身長が世界一小さくて平均身長が150cm以下です。

DE*　yap系

ナイジェリア、チベットに少数

D1a１　チベット系

チベット人

写真　ウィキ・リヒト

居住地域　中国、ネパール、インド、ブータン

チベット人に４９％で彝族に16%、苗族に9%です。

D1a2a　縄文系

日本人

写真　ウィキペディアより引用

居住地域　日本

日本の35% - 39%で本土の日本人に32%、沖縄で56%、アイヌで75%- 88%です。つまり日本列島の北の端と南の端に多いということです。

D1a2b　アンダマン系

オンガン語族

写真　ウィキペディアより引用

居住地域　アンダマン諸島

１００％がD1a2bで身長は低くて黒い肌のネグリトの特徴を持つ。

D1b　マクタン系

フィリピンのセブ州マクタン島ラプ＝ラプ市で検出された。

D2　ヨルバ系

ナイジェリアや中東で検出された。

E1a　アフリカ系

フラニ族

写真　ウィキメディア・コモンズより引用

居住地域　西アフリカ

フラニ族の５３％です。西アフリカの他の民族にも高頻度です。

E1b1a　アフリカ系

ニジェール・コンゴ語族

写真　ウィキペディアより引用

居住地域　西アフリカ、中央アフリカ、南アフリカ、東アフリカ南部

ニジェール・コンゴ語族はサハラ以南のアフリカ最大の語族で約68%がE1b1aです。

E1b1b　地中海人種

ベルベル人

写真　ウィキペディアより引用

居住地域　モロッコ、アルジェリア、リビア、チュニジア、モーリタニア、ニジェール、マリ

ベルベル人の80-93%で、ティグレ族やソマリ族、エジプト人、アルバニア人に高頻度に見られ、南欧や北アフリカ、東アフリカに多いです。

E2　アフリカ系

アフリカで低頻度で検出される。

C1a1　縄文系

日本人のおよそ５％検出される。縄文系であるとされる。

C1a2　

ヨーロッパや北アフリカ、ネパールで低頻度で検出される。

Ｃ１ｂ　オーストラロイド

ラニ族

写真　4travel.jpより引用

居住地域　インドネシア・パプア州

ダニ族　

写真　ウィキペディアより引用

居住地域　インドネシア・パプア州

ポリネシア人

居住地域　南太平洋の島々

ラニ族の100％から検出されて、ダニ族では９２％、ポリネシア人は一番高くてクック諸島の82%低くて21%です。またオーストラリアのアボリジニでも一番多いグループです。またアジアでも少数でみられます。

C2　アルタイ系

アルタイ語族

写真　ウィキペディアより引用

アルタイ語族で高頻度から中頻度、朝鮮民族, アイヌ人, 漢民族, ベトナム人, ニヴフ人でも中頻度。

C2a1a1　北米系

北米先住民

写真　ウィキペディアより引用

北米先住民に多く中国やシベリア、中東、ヨーロッパ東部でみられる。

C2a1a2　アルタイ系

写真　中国の少数民族より引用

写真　ウィキペディアより引用

中央アジアやモンゴル、中国東北地方、シベリア東部に多いです。

C2a1a3

中国東北地方、中央アジア、アフガニスタンやパキスタンなどの南アジア、ロシアやウクライナやハンガリーなどの東欧でみられる。

C2a1a4

北インド、スロバキア、ドイツ、カムチャッカでみられる。

C2b1a

写真　ウィキペディアより引用

バイカル湖周辺に多く日本人や韓国人、中国人、ツングース、クメール人、アルメニア人などに低頻度です。

C2b1b　東アジア系

日本人、中国人、韓国人、ベトナム人、タイ族、フィリピンでみられる。

F2　東アジア系

写真　ウィキペディアより

中国南西部に多くインドシナ半島にもみられる。

G　コーカサス系

写真　ウィキペディアより

コーカサス地方に多いです。孫やひ孫からの採取でヨシフ・スターリンははプログループＧに属することが分かっている。またスターリンはコーカサス地方のジョージア出身である。

H　南インド系

ドラヴィダ人

写真　ウィキペディアより引用

居住地域　南インド

ドラヴィダ人に多くインドからヨーロッパに移動したロマ（ジプシー）に多い。

I　北方人種

ゲルマン人

写真　ウィキペディアより引用

居住地域　ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、ドイツ、オーストリア、スイス、ルクセンブルク、リヒテンシュタイン、オランダ、ベルギー、イギリス、アイスランド、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなど

ゲルマン人に属すのはデンマーク人、スウェーデン人、ノルウェー人、アイスランド人、アングロ・サクソン人、オランダ人、ドイツ人です。またゲルマン人は金髪碧眼が多くハプログループIと関係しています。またハプログループIが一番多いのはバルカン半島です。気づいたことが一つあります。ハプログループIが多いところは背が高いことです。バルカン半島やオランダは世界でも平均身長が特に高いです。

J*　ソコトラ島民

ウィキメディア・コモンズより引用

ソコトラ島はイエメンの南に位置します。71.4%はハプログループJ*です。ソコトラ島民の顔の写真をネットで見たところ南インドに近いと思いました。

J1　セム系

アラブ人

写真　phenotypesより引用

居住地域　西アジア、北アフリカ、東アフリカの一部

アラブ人でもJ1系統の頻度は違います。

イエメンで76%、サウジアラビアで64%、クウェートで58%、アルジェリアで35%、イラクで33%、チュニジアで31%、リビアで30.5%、シリアで30%、エジプトで20%

イエメンで一番高頻度です。アラブ以外ではタゲスタン人56%、アシュケナジー20%、トルコ9%、イラン5%です。

J2　アルメノイド

アルメノイド

写真　phenotypesより引用

居住地域　アナトリア（トルコ）コーカサス（アルメニア、ジョージア、アゼルバイジャン、南ロシア）イラン、イラク、レバント地方（シリア、レバノン、イスラエル、ヨルダン、エジプト）などに多い

アルメノイドは鼻先から額が一直線になって短頭で黒髪という特徴を持っている人のことです。その特徴を持つ人にJ2が多いです。頻度は

イングーシ人88.8%、グルジア北東部72%、チェチェン人56.7%、イタリア35.6%、ウイグル人34%、ウズベク人30.4%、キプロス30-37%、レバノン30%、イラク（アッシリア人、マンデ人、アラブ人）29.7%、シチリア島22.6%、アゼルバイジャン人24%-48%、シリア22.5%、クルド人24-28%、イラン人23%、トルコ24.6%、ギリシャ・クレタ島35%、アシュケナジー24%、セファルディー29%、ドラヴィダ人19%

またアルメノイドの分布とJ2系統の分布を比較すると

①　アルメノイド

写真　phenotypesより引用

②　J2

写真　ウィキペディアより引用

かなり一致しますね。顔とＤＮＡは一致することがわかりました。

K*　オセアニア系

ニューギニアに多くてオーストラリアやインドネシアでもみられる。

L　インド系

インドやパキスタンに多いです。カラールという南インドのカーストに多いです。

写真　ウィキペディアより引用

上の写真がカラールです。ほかにはフンザのブルジョー人や中東の一部に多いです。

T

アフリカ北東部や南欧、中東、中央アジア、インドでみられる。

S　オーストラロイド

アエタ族

写真　ウィキペディアより引用

居住地域　ルソン島の山岳地帯

S1が南太平洋でＳ２が小スンダ列島でＳ３がアエタ族に多い。

M　オーストラロイド

南太平洋に多い。

N1a1a1a1b

陝西省、韓国、シベリア、モンゴル、中央アジア、ブータン、ウクライナ、ロシアなどでみられる。

N1a1a1a1a1

ロシア、カザフスタン、北欧、ドイツ、イギリス、オランダ、東欧でみられる。

N1a1a1a1a2a

ロシア、シベリア、北欧、中央アジアでみられる。

N1a1a1a2

ヴォルガ地方でみられる。

N1a1a2

北インド、南シベリア、タタール、モンゴルでみられる。

N1a1a3

佐渡島、ダウール族、愛知県、安徽省、湖南省、オロチョン族、河北省、黒竜江省、韓国、チベットでみられる。

N1a2a

エヴェンキ族、満州人、漢民族、韓国人、日本人、ベトナム人、カザフ人、ウズベク人、モンゴル、広島県、福井県などでみられる。

N1a2b

モンゴル人、エヴェンキ族、エヴェン族、ヤクート人、ネネツ人、チェヴァシ人、ロシア人、ブリヤート人、トルコ人などでみられる。

N1b*

漢民族、チベット人、ロバ族、回族でみられる。

N1b1

漢民族、チベット人、チャン族、回族、ポーランド人、ベラルーシ人、韓国人、日本人、ベトナム人、クメール人、ブータン、インドでみられる。

N2

イングランド、バルカン半島、シベリアでみられる。

O1a　オーストロネシア系

台湾原住民

写真　ウィキペディアより引用

居住地　台湾

今の台湾の住民は福建省から数百年前に移住してきた人が多いのですが数%は原住民でインドネシアやフィリピンなどのオーストロネシア語族に属します。66.3%-89.6%がO1aに属します。日本、浙江省、北京、福建省、湖南省、雲南省、フィリピン、インドネシア、マダガスカル、メラネシア、ミクロネシア、ハワイでもみられる。

O1b1a1a　オーストロアジア系

写真　ウィキペディアより引用

中国南部やインドシナ半島に多いです。

O1b1a1a1a1b1a

東京都、福建省、広東省、雲南省で確認される。およそ５６００年前に東京都で確認された人と中国で確認された人の先祖がいたとされ弥生時代に稲作を持ち込んだと推測する。

O1b1a1a1a2

陝西省、ロシア（リャザン州）

O1b1a1a2

湖南省と愛知県で確認されており弥生時代以降に中国南部から移動したと推測する。

O1b1a1b

中国、台湾、ハノイ、インドネシア（アンボン島）、ミャンマー（エーヤワディ地方域）、チベット民族（四川省）で見られる。

O1b1a2a

中国、台湾、フィリピン

O1b1a2a

湖北省、北京、タイ族（中国）、韓国、東京都でみられる。東京都で確認された人の先祖は中国や朝鮮半島からの渡来人の先祖であると推測する。

O1b1a2c

中国、ベトナム

O1b2a1a1　日本人

日本人

写真　ウィキペディアより引用

居住地域　日本

日本人に高頻度で朝鮮民族や満州民族にもみられる。この系統は弥生時代以降に日本に移住したと考えられる。

O1b2a1a2　朝鮮民族

朝鮮民族

写真　ウィキペディアより引用

朝鮮民族に高頻度で日本人やツングース系、湖南省、江西省、河南省にも見られる。満州系漢民族や満州系モンゴル人にも多め。

O1b2a1a3

韓国（江原道）で4%で一番多くモンゴル系民族やキルギス、ウズベキスタン、アフガニスタンでみられる。

O2a2a1a2　ミャオ・ヤオ語族

ミャオ・ヤオ語族

写真　ウィキペディアより引用

居住地域　中国南部やインドシナ半島の山岳地帯

ミャオ・ヤオ語族は黄河流域から南下した民族で黄河文明を担っていたとされる。

O2a2b1　シナ・チベット語族

シナ・チベット語族

写真　ウィキペディアより引用

居住地域　中国、ミャンマー、インド北東部、インドシナ半島北部

シナ・チベット語族に属する主な民族は漢民族、ビルマ人、チベット人です。シナ・チベット語族はO2a2b1系統が多い。

O2a2b2a1

中国、ベトナム、韓国、日本、トゥチャ族（湖南省）ダウール族（黒竜江省）トンガにみられる。

O2a2b2a2

上海、福建省、湖南省、広東省、韓国、キリバス、サモア、河北省、山東省、三重県、フィリピン、トンガ、インドネシア、フィリピン、マレー人でみられる。

O2a2b2b

山西省、上海、湖南省、広東省、ロシア（タタール人)山東省、重慶市、韓国、安徽省、河南省、ロシアでみられる。

O2b

上海、江蘇省、浙江省、安徽省、江西省、湖南省、福建省、広西省、山東省、遼寧省、韓国、日本、ベトナム、ラオス、タイ、マレーシア、インドネシア、フィリピン。瑤族、漢民族、回族、白族で見られ長江文明と関係がある。

Q*

パシュトーン人

写真　ウィキメディア・コモンズより引用

居住地域　アフガニスタン中部・南部、パキスタン北西部

パシュトーン人の16%で見られインド、パキスタンで低頻度でみられる。

Q1*

イランで低頻度。

Q1a1

イヌイット

写真　phenotypesより引用

居住地域　アラスカ州、カナダ北部、グリーンランド

イヌイットの46%、コリャーク人の約10％で見られ　日本人、漢民族、回族、朝鮮民族、モンゴル人、シベリア、ウイグル、サラール族、チベット人、ブータン、ナシ族、モン族 、ベトナム人、ムルット族、イラン、レバノン、トルコでも低頻度でみられる。

Q1a2　アメリカ先住民

アメリカ先住民

写真　ウィキペディアより引用

居住地域　アメリカ大陸

Q1a2系統は南アジアや中東、ヨーロッパ、シベリア、モンゴルでもみられる。

Q1b

中央アジア、アフガニスタン、イラン、南アジア、東欧でみられる。

R*

ブルショー人、パシュトゥーン人で10%、カラシュ人で6%みられる。

R1a1a1b1a　バルト・スラブ語派

バルト・スラブ語派

写真　ウィキメディア・コモンズより引用

居住地域　東欧、バルト海沿岸、中欧、中央アジア

R1a1a1b1aはバルト・スラブ語に属するロシア人（ベルゴロド州）に59.4%でポーランド人に55.9%ということからこの二つは関係すると考えられる。ゲルマン語派の基層はR1a1a1b1a系統であるとされる。

R1a1a1b2　アーリア系

アーリア人

写真　ウィキ・リヒトより引用

居住地域　イラン、タジキスタン、アフガニスタン、パキスタン、インド、ネパール、バングラデシュ、スリランカなど

R1a1a1b2系統はイラン系民族や中央アジアや北インドに多くアーリア人と関係している。

Ｒ１ｂ　ラテン系、ケルト系

イタロ・ケルト語派

写真　ウィキ・リヒトより引用

最も高頻度なのはアイルランド人やバスク人でおよそ９０％である。イタリア語やフランス語、スペイン語、ポルトガル語、ルーマニア語が属すイタリック語派の話者にも多いです。アイルランド語やスコットランド語、ウェールズ語、ブルターニュ語が属すケルト語派とイタリック語派が近いと言われておりその二つの共通祖先がケルト・イタロ語派です。ケルト語派とイタリック語派は言語だけではなく遺伝でも近いことのです。

どうでしたか。途中でいろいろな民族が出てきて分からないのが出てきたらネットで検索をすることがおすすめです。またこれを書いていると歴史の流れもさらに分かってきました。またアジアあたりの遺伝子が出てきたところあたりでは日本人がどこに近いかもわかっきます。これは書くときはとても楽しかったです。一言行っておきます。

読んでくれてありがとう😊^_^