姿勢評価を学ぶ

医師が実施する理学検査には視診、触診、打診、聴診というものがあります。
お腹が痛いとき、胸が苦しいときなど、何らかの症状を感じて病院で診察をお願いすると、これらの方法でまずは状態を大まかに状況を把握するスクリーニングというものが施されます。
その上でさらに追加で必要な検査が行われる手順です。

筋骨格系を扱う場合も例外ではなく、視る、触れる、打つ(パーカッション)、聴くという方法でスクリーニングすることからスタートします。
視るという事に関しては
■患部が腫れていないか
■赤くなっていないか
■内出血していないか
という確認的な意味合いもあります。
また
■手や足が曲がっていないか
■肩の高さの左右差はないか
■背中が丸まっていないか
■腰は反っていないか
など、
姿勢や肢位を評価するという意味合いもあります。

立位における姿勢の評価では主に正面の観察と側面の観察があり、その他には座位姿勢や仰臥位、腹臥位での評価も有意義であることが少なくありません。

基本的には静止して頂いた状態での評価となりますが、動作中の姿勢な肢位のチェックも有効です。

印象的だったケースとして、40代の腰部痛と下肢症状を10年も患っている患者さん、レントゲンとMRIの画像検査において特記すべき所見なく、その他血液検査や下肢の血管検査でも何ら異常が認められないという状況でご来院されました。
色々なバリエーションで姿勢と肢位の確認をした際、立位では特に認められなかったのですが、座位になっていただいた時に腰椎に著明な後彎形成があり、
それまで立ち仕事をしていたのに発症した10年前から長時間のデスクワークの仕事に転職されたことがわかりました。

このように、実際に患者さんを目の前にして様々なバリエーションで視ることが思いもよらぬ情報を与えてくれることがあります。

ほんの数秒、触れる前、動かす前に「視る」ということを習慣化することで、見落としを防ぎ、後の評価の整合性、信憑性を高めることができると考えています。

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