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明確な狙いで守備をしてくる鳥栖守備陣。攻略のポイントは「ズラして、ズラして、クサビを打てるか」にあり。/ 試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第2節・サガン鳥栖戦)


 3月5日は等々力競技場でサガン鳥栖戦です。

 アウェイで開幕戦を迎えた川崎フロンターレにとっては、ホームでの開幕戦となります。

 チームはACLを含めて3試合を消化して1勝2分と負けはありません。

「勝ち続けることが大事だと思います。自分らのサッカーができつつ勝つことが一番ですけど、はじめは悪いながらに勝つことも大事だと思ってます。それが自信になるし、みんなが思い切ってプレーできるので」と阿部浩之。実際、その通りだと思います。

 結果を取りつつ、内容も改善させていく。特にシーズン序盤は、そういう方向になっていきますよね。

 例えば現在、攻撃面で課題となっていることのひとつは何かといえば、「中央とサイドの使い分け」だと思います。

 開幕の大宮戦、そしてACLの東方戦でもそうでしたが、ブロックを構えて真ん中を閉めて守っている相手に対して、中央から崩そうとしてなかなかうまくいきませんでした。

 大宮戦では、ネットや大島僚太という中央の出し手がかなり厳しくマークされていて、そこから真ん中に通すパスを狙われました。ACLの東方戦でも前半は同様で、後半に田坂祐介が右サイドバックに入ってから、片方のエリアに寄せてからサイドチェンジしていく攻撃や、空きがちなサイドからの攻めが有効に機能し始めました。

 つまり、中央からの崩しに、いかに横の揺さぶりを加えていくか。その塩梅が大事なわけです。今週の囲み取材では鬼木監督に「中と外の使い分けについて、選手にどういう意識を置いて欲しいのか」を聞いてみましたが、この狙いがうまくいくかは、鳥栖攻略のポイントになると思います。

 では、本日のプレビューのラインナップです。

1.「家長昭博をチームにどう組み込んでいくのか」という命題はいったん見合わせ。気になる予想スタメンは?

2.「高ぶる気持ちはあるが、試合になったらやることは変わらない」。ブロックの間で受ける達人・大塚翔平の抜擢はあるか。

3.注目株のハイネルに寄せられる期待と、抱えている課題とは?

4.明確な狙いで守備をしてくる鳥栖守備陣。攻略のポイントは「ズラして、ズラして、クサビを打てるか」にあり。

5.豊田陽平とのエアバトルとそのセカンドボールをめぐる戦い。熊本センターバックコンビで連続完封なるか。


 以上、5つのポイントで全部で約7000文字となっております。先発争いを含めて、どんな変化が生まれるのか。プレビューを読んでイメージを膨らませて試合を観戦してもらえると幸いです。

では、スタート!

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