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その先にあるもの。 (リーグ第18節・清水エスパルス戦:2-0)

 U-24日本代表とU-24スペイン五輪代表戦が始まる1時間ほど前、IAIスタジアム日本平にいた。

 川崎フロンターレの試合取材のためである。
首位をひた走るチームが約1ヶ月半ぶりに臨むリーグ戦だったのだが、東京五輪の直前では、注目も高くなかったのだろう。周囲をざっと見渡したところ、記者席に顔なじみの川崎の番記者は特に見当たらず、清水担当の地元メディアで埋まっていた印象だった。

 試合前のメンバー発表では、川崎側にサプライズがあった。
宮城天がスターティングイレブンに名を連ねていたのである。チームの台所事情もあるが、ACLでのパフォーマンスが評価されての抜擢だろう。記念すべきJ1初スタメンだ。

 宮城天といえば、U-24日本代表の久保建英と同じ20歳である。
両者は川崎フロンターレのジュニア時代に一緒にプレーしたこともある間柄だ。ついでにいうと、この2人は誕生日も近い。宮城天は6月2日で、久保建英は6月4日だ。ほんの2日しか違わないのである。

 この後に始まるU-24日本代表戦の中継では、スペインで育った久保建英のプレーぶりがお茶の間で流れ、夜のスポーツニュースでたくさん流れるのだろう。それはそれで喜ばしいことなのだけど、J1のピッチに立つ宮城天の姿を目の前のピッチで生で見れることも嬉しい。J1のチャンピオンチームでスタメンを張れる20歳など、そうはいないだろう。

 思えば、今季の開幕前のこと。
オンライン取材に対応した宮城には、久保建英に関する質問もあった。彼の凄さを率直に述べると同時に、「負けたくない気持ちが強いです」という言葉も盛り込んで、こう述べていた。

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