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麻生に響いたサッカーボールの蹴り音。

このnoteは、2020年6月3日に配信されたいしかわごう公式メルマガ「Going!」の内容を編集したものです。

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オッス、いしかわごうです。

昨日は川崎フロンターレの練習取材へ。

・・・・シーズン中であれば、これは自分のごく日常的な書き出しなのですが、この一文を書けることがとても嬉しいですね。

昨日6月2日は、新型コロナの影響で休止していた全体練習の再開日となったんです。

初日は報道陣にも練習が公開されるということで、麻生グラウンドまで足を運んできました。

4月、5月と全く電車に乗らなかったので、Suicaの残高がいくらだったか忘れていて、乗る前に思わず確認しちゃいましたね。(富豪なので5000円ほどのチャージが残ってました)。

練習開始時間に着くと、ちょうどクラブハウスから降りてきた選手がピッチに降りてくるところでした。

ただその手には、皆バケツが。
普段ならば、給水ボトルは共用で回し飲みしますが、感染防止のため、各自で管理するわけです。会議室での全体ミーティングも出来ないので、ピッチでの青空ミーティングで始まりました。スタッフ、選手たちが密にならないように輪になります。

そんな中、鬼木監督が選手に向かって伝えます。

「こういうときだからこそ、というのはおかしいかもしれないけど、やっぱり優勝しようよ。全員で努力して。

今、世界でもすごいことが起きている。
多分、教科書に載るぐらいのことが起きている。

そういう時にフロンターレが優勝して、みんなを勇気付けた。そうやって言えるような試合をしていこう。

自分たちだけではなく、Jリーグも全員で盛り上げていく意識が大事だと思う。今回のことは、自分たちだけで収まるんじゃなくて、いろんなところを巻き込んで元気付けていけたらいい。何かの発信できることがあったらやって、みんなで頑張っていこう」

そしてキャプテンの谷口彰悟が、練習前の最後に、こう言います。

「世界中が大変な状況の中で、自分たちが練習ができる環境を作っていただいた医療従事者の方々を始め、支えていただいたすべての方に感謝を込めて拍手をみんなで送ってから、トレーニングを始めたいと思います。」

約30秒。
選手とスタッフが医療従事者をはじめ、新型コロナと戦う人々に対して感謝の拍手を送ってから練習が始まりました。

最初はフィジカルトレーニング中心でしたが、徐々にボールメニューに。

「ボフッ!」
「ボンッ!」

選手たちが力強いインサイドキックでボールに衝撃を伝える度に、その蹴り音がピッチで響きます。

・・・・なんだろう。
久しぶりの「サッカーの音」を聞いて僕はしばらく感動してしまいました。

ただのパス交換の光景だったけど、日常が戻ってきたんだなと。

サッカーライター人生も15年になりますが、サッカーボールの音を聞きながら、こんなに感動したのは初めてです。

自分の中でも、またここからサッカーに情熱を注いで頑張ろうと思った瞬間でしたね。

2時間ほどの練習が終わった後には、谷口彰悟、小林悠、鬼木監督の
リモート取材が行われました。しばらくはこの形式での練習後取材になる模様です。

小林悠が意気込みを口にします。

「言い訳できる要素がいっぱいあるシーズン。志の強いチームが優勝する。言い訳させない雰囲気にしないといけない」

少しずつ動き始めたサッカーのある日常。

世の中に動きがあれば、また再開への影響も出るかもしれませんが、少しずつ前に進めていけたらと思います。

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