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試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第16節・ガンバ大阪戦)


 6月25日は吹田スタジアムでガンバ大阪戦です。

 注目は、なんといっても阿部浩之でしょう。
自身にとっての古巣戦を初めて迎えるとあって、今週の練習後は、毎日のように取材を受けていました。試合前々日は報道陣に囲まれると「昨日、話ししたやん。それを(記事に)まとめてー」と笑っておりました。

 彼の意気込みはプレビュー本文でたっぷり書いてますが、周囲ももちろん阿部の活躍には期待しているようでした。例えば鬼木監督は、それをチーム全体の力になることを期待していました。

「(阿部)本人も期するものがあるはず。そこでまわりの選手がどれだけ頑張れるか。ソンリョンの水原のときは、まわりが(ソンリョンのために)頑張れと話した。でも今回は、そういう話をしなくても、まわりが頑張ると思う。期待したいですね」

 今回のガンバ戦では「阿部浩之」というエッセンスが加わったわけですが、このカードと言えば、かつては打ち合いになるゲームとして有名でした。そのことについて阿部がこう振り返ります。

「ガンバとフロンターレは乱打戦になることが多いですよね。でも僕は乱打戦はあんまり好きじゃない(苦笑)。堅く勝てればな、と。攻撃力は向こうもあるので、先に点をとらせないことも大事ですね」

 実は現在、ガンバ大阪はリーグ最少失点タイの12失点。一方の川崎フロンターレも3位タイの13失点と、お互いに失点の少ないチームと言えます。殴りあうのではなく、手堅く勝ち切るためのポイントはどこにあるのか。いつものようにディープに語っていきたいと思います。今回のラインナップはこちら。

1.見え始めた最適解。その顔ぶれと布陣で臨むガンバ戦。気になる予想スタメンは?

2.「食いつく人たちですから、うまくそこを逆手に取れればいいかな」(中村憲剛)。攻撃のポイントは、こじ開けるのではなく、いかにかいくぐれるかにあり。

3.「うまく入れ替わってしまえば、チャンスを作れるというイメージがある」(小林悠)。得点のヒントは吹田での決勝弾にあり。ガンバ大阪相手だからこそ生きる、小林のスタイルとは?

4.気をつけなくてはいけないのは、サイドからのピンポイントクロス。谷口彰悟がこの試合で心がけている「中のコンパクトさ」とは?

5.倉田秋と藤春廣輝の連携で作り出してくる左サイド攻撃を食い止めろ。生かしたい、昨年の2nd最終節での教訓。

6.「ゴールに直結する(パスを出す)のはケンゴさん。その前の崩しという部分はヤットさんで、どっちも味方にとってはやりやすいパスが出てくる。今はケンゴさんとやっているので、ゴールに直結するような動きをしたいですね」(阿部浩之)。中村憲剛からのアシストで、古巣からのゴールは生まれるか。

以上、今回は6つのポイントです。冒頭部分も含めると約6000文字。読み応えは十分となっております。

では、スタート!

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