見出し画像

この難局を乗り切るために必要な、意外なもの。

このnoteは、2020年4月27日に配信されたいしかわごう公式メルマガ「Going!」の内容を編集したものです。

------

オッス、いしかわごうだ。

現在、川崎フロンターレでは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響による経済情勢の悪化の対策として、「難局を乗り越えよう」という企画を実施しています。

少しでも経済を活性化させることを目的にしたもので、グッズ編、物産品編、そして先日はスポンサー編が展開されました。

この「難局を乗り越えよう」というタイトルで思い出した企画があります。

それは2012年の夏に行われた「難局物語」。

奇抜で知られるフロンターレのプロモーション企画の中でも、過去最大規模で行われたものと言われており、構想は何と足かけ2年にも及んでます。

元ネタになったのは、もちろん高倉健出演の作品「南極物語」。南極という極限の環境の中、15匹のカラフト犬の奮闘と南極観測隊員たちの姿を描いた、1983年の作品です。

自分がまだ幼児にテレビでこの映画を見たのですが、初めて映画で泣いたんですよね。内容は忘れてしまいましたが、泣いたことだけ覚えてます・笑。

・・・・話を戻して。

この2011年夏の「難局物語」は2010年のリーグ覇者である名古屋グランパスとの一戦を「難局」と捉え、それを「南極」とかけて告知したこのイベントでした。

・・・ダジャレかよと思うなかれ。

この企画がぶっ飛んでいたのは、南極のことを本気で学べたことです。

まず南極の魅力をちゃんと学ぶために、国立極地研究所の全面バックアップで開催。

そうです。
サッカークラブの試合プロモーションが、国家機関をも動かしてしまったんです・笑。

元々は、南極観測員が川崎市民であることから始まったのがきっかけだったとのこと。

試合前にはサッカー界史上初となる南極からの「始球式」を実施して、それをスタジアムのオーロラビジョンで生中継放送するという前代未聞とも言える試みも行いましたからね。

そのほかにも、南極といえば「オーロラ」ということで、この試合限定で選手のユニフォームもオーロラ仕様にしたり。

・・・どういうことかというと、ネーム・ナンバーがオーロラをイメージしたグラデーションカラーになっているっていうね。

この一試合のためにだけに、ちゃんとJリーグにも許可を取ったとのことです。

とはいえ足かけ2年にも及んた企画の裏には、ものすごくたくさんの乗り越えるべき難題がありました。

なにせ国の予算で働いている「極地研究所」ですから、そことタイアップしてコラボするというのは、信じられないほどハードルが高かったことは素人でも想像できます。

例えば、南極にいる現地の隊員が行う始球式。
隊員が川崎フロンターレのユニフォームを着て行ったのですが、国からはNGを受けてるんです。

でも実際の南極からの「始球式」では隊員が川崎フロンターレのユニフォームを着てそれをちゃんと実施しています。

一体、どうやって乗り越えたのか。

そこはプロモーション部の豪腕・天野春果部長(当時)。彼はこう言って、OKをもらったというんです。

「あれは私服なんですよ。バルセロナが好きな子供が、街中をユニフォーム姿で歩いているように、隊員さんが好きな服を着ているだけです!!」

・・・一休さんかよ!
でも、笑ってしまいます。

そんな無茶苦茶とも取られかねないけど、つい笑ってしまうような主張でなんとか了承を取り付けたというから驚きです。

でもね。このエピソードを思い出すたび、難局を乗り切るためには、正面突破だけではなく、笑いによるユーモアとか強引さも、意外と大事なんだろうなぁ、と思うわけですよ。


そして今。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、この難局はまだまだ続きます。

自宅待機が続き、身体的にもメンタル的にもちょっと疲れてくるかもしれませんが、そういう時は、ちょっと笑えるものを見たり読んだりするのも良いかもしれませんね。

-------

<追記>

6月18日に、ふろん太が南極観測隊「見習い」として現地入りしたとの話題を受けて4月のメルマガ記事を編集してみました。

----

読んでいただき、ありがとうございます。noteで公開しているのは配信したバックナンバーの一部です。こんな感じの内容の平日毎朝配信メルマガなので、もし興味がある方は登録してみてください。

以下は、投げ銭感覚で応援してくれる方へのおまけです。袋とじ感覚でお楽しみください。

ここから先は

438字

¥ 100

ご覧いただきありがとうございます。いただいたサポートは、継続的な取材活動や、自己投資の費用に使わせてもらいます。