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このゲームの論点が、中村憲剛を前半で交代させたことではない理由。そして試合後のミックスゾーンで田坂祐介が問題として語ったメンタル的な勇気とは?(ACL準々決勝・2ndレグ/浦和レッズ戦:1-4)

 埼玉スタジアム2002でのACL準々決勝2ndレグ・浦和レッズ戦は1-4で敗戦。1stレグの結果と合わせて4-5となり、フロンターレはベスト8で敗退となりました。

 試合後のミックスゾーンでは、田坂祐介に一番長く話を聞きました。
主力はみなたくさんのメディアに囲まれて、聞きたい質問がしにくかったというのもありますが、彼は2009年のACLでのベスト8敗退の悔しさを知る、数少ない選手でもあるからです。

 この試合の敗因として多く挙げられていたのが、中村憲剛を前半で下げたことです。車屋紳太郎の退場に伴い、左サイドバックに田坂祐介を入れるために鬼木監督はフィールドプレイヤーの誰かひとりを交代させる決断を下さなくてはいけませんでした。

 指揮官は中村憲剛を選びます。
チームが大逆転負けを喫したことで、大黒柱であり、アシストを記録していた中村を前半で交代した采配に関する疑問が投げかけられています。
 

 そこは議論すべきいくつかのポイントのひとつにはなりますが、正直に言うと、一番の論点ではないと僕は思っています。理由は本文で書いてますが、その一方で、中村憲剛と入れ替わりでピッチに入った選手がベテラン・田坂祐介だったことはあまりフォーカスされてません。

 ただ中村憲剛に託されてピッチに入った田坂祐介が試合後に語った「足りなかったもの」が、個人的には、一番、腑に落ちるものでした。

ここから試合を振り返っていきますが、今回のラインナップはこちらです。

1.劣勢の時間帯で呼び込んだ、エウシーニョの先制点。浦和の新システムの弱点を突いた中村憲剛のアシストと、エドゥアルド・ネットが見せていたゲームコントロール力とは?

2.「とても悔しい思い」(チョン・ソンリョン)。3つの誤算が重なって起きた逆転負け。それぞれの背景を読み解く。

3.このゲームの論点が、中村憲剛を前半で交代させたことではない理由。

4.「そういうメンタル的な勇気を持てなかったこと。そこが問題だった」。試合後のミックスゾーンで田坂祐介が語った「メンタル的な勇気」とは?

5.「たらればになるけど、そこが川崎に足りないかといえば、そうではないと思っている」。試合翌日の練習後、阿部浩之が語ったこと。

以上5つのポイントで約7000文字です。

現地で観戦し、深夜に録画映像を見直しても、なかなかポイントがまとまらず、試合翌日に選手取材してから書いたので、まとめるのがすっかり遅くなりましたが読んでもらえると幸いです。よろしくどうぞ。

なおプレビューはこちらです。→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(ACL準々決勝・2ndレグ/浦和レッズ戦)

では、スタート!

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