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強者としての振る舞いで。 (リーグ第3節・徳島ヴォルティス戦:2-0)

 等々力競技場での徳島ヴォルティス戦は2-0。レアンドロ・ダミアンの2ゴールで勝ち切りました。

 前節のベガルタ仙台戦。ベンチスタートとなったダミアンは、結局、最後まで出場機会がありませんでした。

 実はダミアン、昨年2020年のリーグ戦では全試合出場していた選手です。川崎フロンターレでは、チョン・ソンリョンがリーグ戦全試合フルタイム出場を果たしてましたが、フィールドプレイヤーではダミアンがチームで唯一の全試合出場。出場時間こそ1785分と多かったわけではありませんが、全試合に出ていたんです。つまり、ダミアンにとっての前節の仙台戦は、去年からのリーグ戦連続出場記録が途切れた試合でもありました。

・・・だから、というわけではないとも思いますが、非常にエネルギーがありましたね。ボールを追うべき場面では、猛烈なチェイシングを敢行。非常に効いていました。

よくサッカーの世界では、「ボールは諦めなかったやつのもとに転がってくる」なんていいますが、守備で頑張ったら良いこともあるとも言えるかもしれません。その報酬を受け取ったような2ゴールだったと思います。

リーグ戦連続出場記録が途切れた中で出場し、2ゴールを記録。ダミアンはこれで早くも4ゴール目。何かと話題になっている大久保嘉人と並んでいます。得点王も狙えるペースですが、本人はチームの勝利が全てで、数字にはこだわりがないそうです。

では、そんな試合を振り返っていきたいと思います。

ラインナップはこちらです。

■「去年からそうですけど、前線から激しいプレスをするのが自分たちのスタイル」(L.ダミアン)。「試合の序盤から相手の名前にビビってしまい、自分たちのサッカーをする以前に全てに対して受け身になってしまったことが、流れが悪かった原因かなと思います」(藤田譲瑠チマ)。かいくぐらせず、押しつぶす。立ち上がりから与え続けた威圧感。

■「自分がうまくプレスをかけて、相手のパスをカットしてゴールができた」(L・ダミアン)「前の選手が、前半からどんどんアグレッシブに追いかけてくれた。後ろもコンパクトにやって一体感のある守備ができた」(谷口彰悟)、「蹴ってしまうのは簡単ですが、僕らは選手にサイドバックやボランチを使いながらつなぐことを要求しています。その中でのミスなので、仕方がないと思います」(甲本コーチ)。守備のスイッチを入れ続ける。頑張りの報酬は、2得点。

■フロンターレのサッカーを見続けていることで、見落としてしまうこともある。対戦相手に気づかされることとは?

■「それが自分たちの使命だと思っています。点を取りに行く、ボールを奪いにいく・・・・相手の罠にはまっていようが、それを超えていく。そういう志でやっています」(鬼木監督)。賢い試合運びではなく、さらに突き抜けた強さを目指す。そして、身につけ始めた強者としての戦い方。

以上、4つのポイントで全部で約8000文字です。後半はテンポを落としながら、ゲームをコントロールして勝ったからこそ感じるものもありました。そんなところも触れております。

なおプレビューはこちらです。→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第3節・徳島ヴォルティス戦)

では、スタート!

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