ボールを握り倒したダブルボランチが生み出した「絶対時間」。そして、首位奪還。(リーグ第28節・V・ファーレン長崎戦:2-1)
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ボールを握り倒したダブルボランチが生み出した「絶対時間」。そして、首位奪還。(リーグ第28節・V・ファーレン長崎戦:2-1)

トランスコスモススタジアム長崎でのV・ファーレン長崎戦は2-1で勝利。

 キックオフ前に、首位・サンフレッチェ広島がガンバ大阪に負けたとの情報が入ってきました。そのため、勝てば首位に躍り出るという中で、フロンターレの選手たちは、キックオフの瞬間を迎えています。

「勝てば首位」という条件でしたが、選手たちはいつもと変わらぬ状態で、試合を進めていました。試合後の中村憲剛が言います。

「(広島が)勝っても負けても引き分けても、自分たちがやることはここで勝ち点3を取ること」

 そしてやるべきことをやり、その報酬としてしっかりと勝ち点3を掴み取りました。

 ちなみにこの試合、良い意味で「想定外」だったことがあります。

 それは何かというと、長崎の天候ですね。
ご存知のように、非常に強い台風24号が九州に接近していたため、この試合の開催も危ぶまれていました。川崎からの遠征を断念したサポーターも少なくなかったと聞いています。

 そんな状況でしたが、試合前日にV・ファーレン長崎は開催を発表しました。とはいえ、試合ができても豪雨の影響は避けられません。三日前の湘南ベルマーレ戦同様に、強い風とピッチ状態を考慮したサッカーをする選択もあるのではないかと、個人的には予想してました。

・・・・ところが、試合当日の長崎はというと、お昼から雨も上がり、トランスコスモススタジアム長崎に向かう道すがらも曇り空でした。もしかしたら、雨が降らないんじゃないかというぐらいの天気のまま、キックオフ時間が近づきます。

結局、キックオフ直前の10分前から突然雨が降り始めたのですが、これぐらいならば、そこまで大きな影響はありません。

 ときおり、やたらと雨が強くなったりしましたが、雨が止んでいた時間帯もありました。それでも、ピッチが荒れることもはなかったですし、試合中に台風の影響をあまり受けずにサッカーができたのは、いろいろな条件を想定していたフロンターレとしては、ありがたかったと思います。
 さらに想定外だったことがもうひとつあったのですが、それは長くなるので、本文のレビューで触れますね。今回のラインナップはこちらです。

1.フロンターレの選手たちに「余裕」を与えた、もうひとつの想定外とは?

2.「何も難しいことはなかった」(中村憲剛)、「相手が引いていたので、やりやすさがあった」(大島僚太)。久々に展開した、ケンゴとリョウタのダブルボランチによる「ボールを握り倒すサッカー」。その中心にいた二人が描いていた攻撃の狙いとは?

3.「その中でも、やはりケンゴの視野の広さというのは一歩抜けている。自分がオーバーラップができる原因になっているのではないでしょうか」(エウシーニョ)。中二日でも躍動し続けたエウソンと、それを引き出したボランチ・ケンゴの凄み。

4.「相手の3バックとウィングバックと、どう駆け引きするのか。真ん中のバイス選手の食いつきを見ながら、途中からボランチの脇は攻略できるなと思っていました」(登里享平)、「2点目もチームとしてゴールが取れた」(家長昭博)。追加点は、いかにして生まれたのか。左サイドで効果的な仕事を続けていたノボリが見せたメカニズム。

5.「そこを狙って走り込んでいた。狙い通りの形で点が取れたと思う」(知念慶)。ストライカーをたくましく育てるのは、ゴールでチームを救うという経験値に他ならない。

6.「もっとやらなくてはいけない。そういう戒めの一点だった」(中村憲剛)。選手たちが、シビアに目を向けた終了間際の失点場面。連覇するチームになるために、さらに突き詰めていかなくてはいけないこととは?

 以上、6つのポイントで冒頭部分も含めて全部で約10000文字のレビューです。大ボリュームですので、ぜひ読んでください。

なお、プレビューはこちらです。➡️試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第28節・V・ファーレン長崎戦)

では、スタート!

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この続き: 9,668文字

ボールを握り倒したダブルボランチが生み出した「絶対時間」。そして、首位奪還。(リーグ第28節・V・ファーレン長崎戦:2-1)

いしかわごう

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いしかわごう

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サッカーと将棋をコンテンツ化するフリーランスです。Number Webなどに寄稿。著書は「将棋でサッカーが面白くなる本」、「川崎フロンターレあるある1&2」など。「サッカー脳を育む」、「サッカー上達のためのマインドとメソッド」など中村憲剛の著書の構成も担当。