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公式戦5得点連続のヘディング弾は、偶然か、それとも必然か?湘南守備陣の間抜けを狙っていた車屋紳太郎と、その狙いを囮に攻略した家長昭博による左サイド攻撃を読み解く。(リーグ第2節・湘南ベルマーレ戦:1-1)

 等々力競技場での湘南ベルマーレ戦は1-1のドロー。

平日金曜日ナイターの開催ということで集客が不安でしたが、22000人の観客動員は立派ですね。まさかの「FRIDAY」とコラボなど、不利な条件を逆手にとったプロモーション企画も相変わらずです。

 試合の方はというと、勝ち点3 を掴み切れませんでしたが、悪い内容ではなかったと思います。特に前半ですよね。立ち上がりはこそ手こずりましたが、途中からハーフコートマッチで押し込み続けるサッカーを展開できていました。

 湘南は、予想していたほどは強度の高いプレッシングをかけてきません。湘南自体がかつてほどのスタイルから変化しているというのもありますが、より正確に言うと、プレッシャーをかけられなかった側面もあったと思います。なぜかというと、フロンターレがプレッシャーをいなすようなボールの動かし方をしていたからです。ここに関しては、試合後の会見で湘南のチョウ・キジュ監督がこんな風に語っていました。

「今日もラインをコンパクトにして前から行こうとしているのですが、川崎さんがシンプルに上手いんです。それをかわす技術があるので、彼らはそこの技術が高いので我々はいなされているので、行こうとしていないわけではないんです」

 相手を自陣に押し込み続ける時間帯を見ている時、ふと磐田との開幕戦直前に中村憲剛が話してくれた言葉を思い出しました。

「相手はどこも守ってくる。そういう相手に、守ってカウンターできるという発想ではなく、守るしかないという発想にさせないといけない」(中村憲剛)

 公式戦3敗していたときは、ボールを保持して押し込めていたものの、相手には「守ってカウンターをすればいい」という隙と狙いも与えていました。しかし、この湘南戦前半に関して言えば、「守るしかないという発想」で相手に守らせていたと思います。

 そんな部分も含めて、試合のピッチでは選手たちにどんな駆け引きがあったのか。詳しく語っていきたいと思います。

今回のラインナップはこちらです。

1.「足元じゃなくて、一つ前のスペースに放り込んだり、裏のボールもうまく使えていた。相手はプレッシャーをかけにくかったと思う」(車屋紳太郎)。湘南にプレッシャーをかけさせず、自陣に押し込み続けた前半。その要因とは?

2.公式戦5得点連続のヘディング弾。湘南守備陣の間抜けを狙っていた車屋紳太郎と、その狙いを囮に使って攻略した家長昭博による左サイド攻撃を読み解く。

3.「ハーフタイムに、オニさん(鬼木監督)が『相手のDFラインが戻る前にボールを入れろ』とシンタロウに言っていて、それをアキくんがやった」。初ゴールを挙げた小林悠が語る、攻め筋の使い分けと、攻撃陣の伸びシロを増やしていくために必要な変化。

4.「シンプルなロングボールだったりが効いているところもあったが、それで全体が間延びしてしまうところもあった」(谷口彰悟)。背後を狙う攻撃によって保ちにくくなる、チーム全体コンパクトさ。あらためて守備陣に求められた、先制後の試合運びとリスクマネジメント。

5.「あれはDFが頑張ってくれたおかげ」(新井章太)。試合終盤、野田隆之介との1対1を止めたビッグセーブ。その駆け引きにあったものとは?

 以上、5つのポイントで約7500文字。読みごたえ、十分ですのでよろしくどうぞ。

なお、プレビューはこちらです。→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第2節・湘南ベルマーレ戦)

では、スタート!

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公式戦5得点連続のヘディング弾は、偶然か、それとも必然か?湘南守備陣の間抜けを狙っていた車屋紳太郎と、その狙いを囮に攻略した家長昭博による左サイド攻撃を読み解く。(リーグ第2節・湘南ベルマーレ戦:1-1)

いしかわごう

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サッカーと将棋をコンテンツ化するフリーランスです。Number Webなどに寄稿。著書は「将棋でサッカーが面白くなる本」、「川崎フロンターレあるある1&2」など。「サッカー脳を育む」、「サッカー上達のためのマインドとメソッド」など中村憲剛の著書の構成も担当。