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「君がいた景色」 (天皇杯準決勝・ブラウブリッツ秋田戦:2-0)

等々力競技場での天皇杯準決勝・ブラウブリッツ秋田戦は2-0で勝利。

相手がJ3のチームとはいえ、簡単な試合ではありませんでしたが、無事に天皇杯決勝進出となっています。

川崎フロンターレとしては、2017年元日以来の天皇杯決勝です。あの時は延長戦の末に鹿島アントラーズに負けて、またも初タイトルの壁に跳ね返されました。

思えば中村憲剛がチームキャプテンを務めた最後の試合でもありましたし、鬼木達監督は、風間八宏監督のもとでヘッドコーチとして迎えた最後の試合でもありました。そうそう。トップチーム昇格が決まっていた田中碧は、吹田まで駆けつけてゴール裏で応援してたんですよね。

その3年後、あのときにゴール裏にいた子が、その時以来となる決勝進出を決定づけるゴールを決めるのだから、歴史を感じてしまいますよ。

では、この試合のレビューを。ラインナップはこちらです。

■普段とは違う間合い。組みにくかった秋田とのサッカーの二つの要素とは?

■「あそこにいくまでの過程で、アキさんやダミアンが近い距離で人数が関わったことで相手の集結を生んだと思う」(大島僚太)。「川崎さんは一人ひとりうまくてボールを失わず、失点したらなかなか攻撃が難しかったので、我慢の時間が長いなと感じながらプレーしていました」(山田尚幸)。秋田を脱帽させた中盤のボール保持。絶妙かつ圧巻だった中盤の三角関係は、いかにして機能し続けたのか。

■「守備も含めてピンチは少なかったと思います」(鬼木監督)、「フリーキックというチャンスをもらった中で、しっかり結果を残すことができたのは、すごい大きな自信になりました」(田中碧)。被シュート1本の完勝劇。そして出来ることが増え続けている田中碧の描く成長曲線を生み出しているもの。

■「全部焼き付けておこうと思った。選手として、ここにくることはもうないので」(中村憲剛)。現役最後の等々力。その背中を記者席から見続けてきて、ふと思ったこと。

■(追記:12月29日)「あまり重く考えすぎず、自然体でやれれば必ず勝ちは転がってくると思う」(中村憲剛)。いかにしてニュートラルな状態で試合に臨むか。あまり知られていない中村憲剛のルーティーンの話。

以上、5つのポイントで全部で約11000文字になってます(12月29日に追記しました)。いろんな想いも込めて書いてますので、ぜひ読んでみてください。

なお、プレビューはこちらです。→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(天皇杯準決勝・ブラウブリッツ秋田戦)

では、スタート!

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