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王者がゴールに上手にボールで弧を描く。鬼木フロンターレ3年目の集大成を表現する勝ち方と、選手からみなぎる自信の言葉たち。(リーグ第31節・鹿島アントラーズ戦:2-0)

カシマサッカースタジアムでの鹿島アントラーズ戦は2-0で勝利。

我慢、我慢、さらに我慢・・・という苦しすぎる試合でしたが、終わってみれば勝ち点3を持ち帰りました。本当に難しい展開でしたね。

負けていてもおかしくなかったのも確かです。フィジカル的なコンディションを比べても、中三日の川崎フロンターレに対して、前節から一週間以上空いている鹿島アントラーズがしっかりと整えてきたことがわかるパフォーマンスでした。詳しくは本文で語りますが、ピッチ上の対策も含めて、入念に準備してきたことがわかる戦い方もしてきました。試合を通じた局面の肉弾戦、球際のバトルは、鹿島戦ならではとも言える予想通りの激しさでした。

あと見応えがあったのは、大島僚太とレオ・シルバの中盤における駆け引きですね。

前半にはレオ・シルバが対峙した大島僚太を股抜きで突破。しかし抜かれた大島も追走し、再びレオ・シルバの懐に入ってボールを奪い返すという攻防戦がありました。相変わらず、ここのやりとりは見応えがあります。試合後の大島僚太に感想を尋ねると、嬉しそうに振り返ってくれました。

「楽しいですね。あれだけ足が伸びてくる選手は、なかなかいないので。すごいなと毎回思います。助っ人のセルジーニョも含めてすごいなと」

こうした技術の応酬もそうですが、インテンシティが高く、緊張感のあるビッグマッチだったと思います。

では、そんな試合をじっくりと振り返っていきたいと思います。ラインナップはこちらです。

1.ほんの些細なことだけど・・・鹿島相手だからこそ注目したい、開始直後の何気ないプレーとは?

2.「そこは鹿島の強さだし、鹿島と試合をやる上での難しさでもあります」(小林悠)。川崎対策に苦しみ、シュート1本で終わった前半の要因。試合後の大島僚太がコメントした、意外な第一声とは?

3.「我慢できるところは我慢しようと思っていた。押し込まれてもいましたけど、比較的、冷静に周りを見ながらやれてたと思います」(谷口彰悟)。「耐える時間が長いなと思いながらも、全員が攻めのことを頭に残しながらやっているからこそだと思います」(大島僚太)。後半の立ち上がりから、巧妙に狙われ続けたサイドバックの裏。ピンチの連続で選手たちが見せた対応力と、研ぎ澄ませていた集中力。

4.「アキさんのボールというのは落ちてくるというか・・・・合わせやすかったです」(山村和也)、「適当です」(家長昭博)。王者がゴールに上手にボールで弧を描く。我慢の報酬をもたらした鬼木采配と、不思議な呼吸で合わせたセットプレー。

5.「負けたら終わりという決勝戦というような戦いをずっと続けて、そこで勝っているというのは選手のメンタル面の成長はあると思っています」(鬼木監督)。鬼木フロンターレ3年目の集大成を表現する勝ち方と、選手からみなぎる自信の言葉たち。そして鹿島相手に示した、指揮官がチームにずっと植え付けたかったもの。

以上、5つのポイントで全部で約10000文字です。勝敗は紙一重だったかもしれませんが、そこで鹿島相手に勝ち切る側になった事実。この差は本当に大きいと思いますし、川崎フロンターレというクラブにとって、とても意味のある勝利になった試合だったと思います。ぜひ読んでもらえると嬉しいです。

なお、プレビューはこちらです。→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第31節・鹿島アントラーズ戦)

では、スタート!

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王者がゴールに上手にボールで弧を描く。鬼木フロンターレ3年目の集大成を表現する勝ち方と、選手からみなぎる自信の言葉たち。(リーグ第31節・鹿島アントラーズ戦:2-0)

いしかわごう

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サッカーと将棋をコンテンツ化するフリーランスです。Number Webなどに寄稿。著書は「将棋でサッカーが面白くなる本」、「川崎フロンターレあるある1&2」など。「サッカー脳を育む」、「サッカー上達のためのマインドとメソッド」など中村憲剛の著書の構成も担当。
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