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「川崎 in Trouble 」(ルヴァンカップ準々決勝1stレグ・浦和レッズ戦:1-1)

 肌寒さを感じた9月1日。
夏も終わり、秋風が吹き始める頃になると、日本のサッカー界はいろんなものが動き出す時期でもある。来季に向けた動きもそうだが、今年の目標も現実的な方向に舵を切り出し始める頃合いだ。

今季のJ1リーグの優勝争いに関しては、川崎フロンターレと横浜F・マリノスが異次元とも言えるハイペースの勝ち点で積み重ねていることで、多くのチームにとって可能性はほぼ絶たれていると言っていい状態になった。

 ACL出場圏内と言われている3位争いに食い込むこと、あるいは、4チームがJ2降格となる残留争いに巻き込まれないように、なるべく早く安全圏と言える勝ち点を確保することなど、現実的な目標に切り替えたチームも少なくないはずである。

1日、湘南ベルマーレが浮嶋敏監督の退任を発表。山口智コーチが監督に就任することを同時に発表するなど、J1に残留の決断を下した。今季は4チームがJ2降格となるため、例年以上に判断もシビアな印象だ。

 その一方で、リーグ優勝のタイトルは絶望的でも、天皇杯とルヴァンカップという他の国内タイトルは残っているクラブは少なくない。リーグ優勝の可能性が限りなく低いチームならば、そこの目標に全力を注ぐのは、当然のことだろう。この準々決勝で対戦する浦和レッズは、まさにそんな気概を見せてきたチームだった。

■(※追記:9月3日)マルシーニョの囲み取材コメント(一問一答形式)。

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