一本道を進む。(1/3)
私は、ドラクエが大好きなのである。
ドラクエとは、1980年代から発売されている大人気のテレビ(コンピュータ)ゲーム「ドラゴンクエスト」シリーズのことである。
シリーズ1作目は私が小学6年生くらいの時に出ているが、これに夢中になったのは、大人になってからだった。
私が高校生の頃、一つ下の妹がプレイしており、それを私は「観戦」していた。小学生の従兄弟が買ってもらったのを、借りたのだった。妹は「お姉ちゃんもやればいいじゃん」と言ったが、その時点では、手を出さなかった。コントローラーでキャラクターを動かすことが、私には難しすぎる、と思ったからである。
大学生になり、なぜかスーパーファミコンを手に入れて、やってみたのがドラゴンクエストⅤであった。以降、人生で何度かドラクエフィーバーが訪れた。直近では一昨年から去年であった(ⅤとⅦとⅪをやった)。
ドラクエはいわゆる「ロール・プレイング・ゲーム(RPG)」である。ゲームをやらない方にはまるっきり分からない話で申し訳ない(だんだん分かる話になっていくのでこのあたりは読み飛ばして頂きたい)。ロール・プレイング・ゲームとは、wikipedhiaによるとこうなる。
多く見られるのは、プレイヤーが主人公とその仲間を操作し、障害として立ちふさがるモンスターとの戦闘を繰り返しながら「経験値」を蓄積してパワーアップし、徐々に行動範囲を広げていき最終的に目標を達成するというものである。
https://ja.wikipedia.org/w/index.php?oldid=71446391
シリーズ中、様々に設定は異なるが、主人公はたいていは、最初「ふつうの子ども」である。ふつうの子どもが何かしらの事件をきっかけに、旅に出ることになる。そして、世界のあちこちを巡る中、「世界を乗っ取ろうとしている悪者を退治して、世界を救う」という使命を引き受けるのだ。
主人公の生い立ちには、色々な事情がある。孤児として親切な人に育てられたが、実は勇者の子孫である、といった設定が多い。最初は「ふつうの子ども」だったのに、話が進むにつれて過去があきらかになり、いわゆる「貴種流離譚」が姿を現す。
ドラクエは基本的に、一つのゴールに向かって進む一本道のゲームである。イベントからイベントへのつながりは直線的で、プレイヤーが自由に選べるような分岐はほとんどない。プレーヤーの選択によって結末が変わる、といったこともほぼ、ない。
ドラクエ10はオンラインゲームとなった(ガッカリ)が、11はクローズドな世界で遊べるスタイルに戻った(歓喜)。
私がこのゲームを愛する理由はたくさんあるが、そのうちの最も大きな理由は「反射神経・運動神経が要らない」ことである。「タイミングよく動かないと負けてしまう・死んでしまう」ということがないのだ。
ドラクエはどの場面でも、いくらでも時間をかけられるし、グズグズできるし、動きがなめらかでなくても大丈夫なのである。
私は反射神経が要るタイプのゲームはほとんどできない。たとえば「ゼルダの伝説」を少しだけやったことがあるが、最初の風景以外のものを見たことはない(爆)。
反射神経の要らないゲーム。これは、いくつになっても楽しめる、無敵のゲームなのである。去年も大変楽しかった。
だが、最近、ある疑問が芽生えた。
「私はなぜ、ドラゴンクエストシリーズを『楽しい』と思うのだろう?」という疑問である。