石井理加再生への道④


乗り越えられるか。
経堂という街に、もう何年も立ち寄っていない。
これと言って用はないが、知人がイベントをやっていたり、今回も世界一小さな芸術祭の演目の一つの開催地が経堂だ。

※今回はハラスメントに関わるお話です。

経堂のYというエステサロンで働いていたことがある。
友人の紹介で、広報物のデザインをやっていた。
スタッフ10名以下の、男性のワンマン社長が仕切る小さなエステサロン、隠れ家的な店でアットホーム、感じのいい店でお客さんの評判は良かったと思う。

社長がパワハラ気味だった。
小さな企業で、ワンマン、家族経営だと、まあそんなものである。
(振り返ると大きな企業、組織で働いたことよりも、小さなワンマン企業で働いてた経験が圧倒的に多い)

ある日、些細なやりとりがきっかけで彼が怒り始めて、私に謝罪を強要することがあった。
今思い返すと、その時に事務所を飛び出せば良かったと思う。
すぐに退職を申し出たが、間に入ってくれた女性スタッフがいて、しばらくリモートで仕事をして様子を見ることにした。
直接のやり取りが発生しないよう、彼女が間に入ってくれた。
が、ある時、私が作成したデザインに赤を入れて返してもらう時、そこに書かれた彼の文字を見て「あ、無理だ」となった。
再び退職を申し出て、退職した。

それ以来、経堂に近づけない。

この件が、ハラスメントだとしたら、加害者から謝罪は受けていない。
謝罪を受けたとしても、私はもうあの職場に戻れなかったと思う。
謝罪があろうがなかろうが、またこの件が第三者から見てハラスメントと認められなかろうが、私は修復不可能なのである。

間に入ってくれた女性スタッフ、彼女は彼がそういう傾向にあることも認知していたので、私に寄り添ってくれた。
それだけが私を支えてくれた。
後は、時間が過ぎ、記憶が遠くなるのを待つしかない。

今回、世界一小さな芸術祭を見に経堂に行くかどうか。
これは誰にも強制できない、私が決めることだ。
今、動き出せるのか、今はまだなのか。
無理するものではない、が、いつまでそこに留まるの?とも、思っている。

※追記
ハラスメントに関して、ある医師に相談したら「あってしまったことはしょうがない、うんちにして出しちゃうしかない」と言われた。
その時は、消化して排出するのかぁと受け取ったが、今思い返すと、消化できてようができてなかろうが排出する、自分の中から出す、ということを言っていたのかなと思う。

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