映画・少女椿

公開される前から知り合いの作家間でいろいろ言ってたのを聞いててのですが実際観たらどうなのかなってことで拝見。


●衣装に実写みが無い
●実写は背景とのなじみが鍵になるからなー
●服が綺麗すぎてコスプレ感
●あと座員がいつもメイクしてるのも謎
●ワゴン車出てきたんだが時代設定どうなってる?!しかもカラーリングが現代の壁に描かれたスプレーの落書きっぽい
●建物が現代なんよ。戦後感を出すにあたってステンレスの柵はちょっとなー
●見世物小屋に来る警察っぽい人は警察なのか?それにしては衣装がニュアンスすぎる。女性2人の警察っぽい人は警察じゃないと思うけど、じゃあ何だ????説明がない。衣装にも説明的なものは無かった。
→ちょっと設定がぐらついてるのかなと思いました。


●CGとアニメーションの入れ方がダセェ
●アニメーションシーンのみどりと中村理沙のギャップがありすぎる。髪型がちょっと違う
●カラーリングはオシャレだが、現代みが強く原作に合わず。原作知らない芸術学科の大学生が作った感。予算少ないんかな?自主制作?
●モブの服含めカラーリング意識してるのは分かる。
●色味で画として良く出そうとしたのか?それがリアリティを消している

→やりたいことは分かる。画面映えはしている。しかし「こんな画を撮りたい!」が先行しててその他の作りこみが疎かになってしまっている。多分ビジュアル的に印象のあるものを作りたかったんと思うけど、実写でそれって難しいよなー。実写は我々が暮らしている世界だからそこと上手く溶け込むことがノイズを減らすことだと思う。それやりつつあの画を撮るにはその他の部分での「リアルですよ説得力」をだいぶしっかりやらんとです。


●シーンの繋がりが雑(鞭棄の蟻地獄)なのでリアリティが無い。実写映画でファンタジーな事をやるの難しそうだしな。
●演技が下手だと映画ファンじゃなくても分かる。多分演技の良し悪しは説得力なのかな?
●路地を見たみどりちゃん「東京だ!」って喜ぶけど、路地で東京って分かるのか?


●モブアクションが弱い(驚き等)見世物小屋に集まるお客さんの反応が弱いので原作知ってないとシーンの意図が読み取れない。
●このシーンはこういう意図、という演出が弱い。シーンの説得力が弱い。

→モブってある意味読者というか観覧者がどういう方向でこのシーンを見ればいいかの補助でもあるのでここが弱いのはもったいない気がしました。


●中村理沙ちゃんのみどりちゃん姿は可愛かったからコスプレとして見るなら有り
●鞭棄もっとかっこよくして!
●金玉女のカナブン、普通に女性をキャスティングした方が良かったのでは?
●黒色すみれ出とる!じゃあテーマ曲黒色すみれで良かったんじゃね!?
●ちょい役で鳥肌実や鳥居みゆきが出てるのは嬉しい
●親とのシーン、みどりちゃん大きすぎて遠足行く少女に見えねぇ


●エロシーンにはモザイク処理されてるが、デカくなっていう金玉はモザイク無しでいいんだ笑
●グロシーンの特殊メイクや加工は上手かったから製作陣はそっちの人なのだろうか
●仕草やモブの喋り方の誇張やリズム等演劇っぽい感じ


・「アングラ作品の商業化」という観点で見る

「アングラ作品の商業化」という目で見るが、原作ファンが多いのと、ジャンルがニッチなのでむやみに入り口を広げるのも考えものだな、と。舞台化が良かったのでは。実際百眼さんが舞台化してて、そのDVDはもうプレミア値が付いてるほどです。映画にするならもうちょっとお金使ってターゲットを絞って作り込んで欲しかったな。

中村理沙さんや風間俊介さんや武瑠さんをキャスティングしたあたりターゲットは若者女性かな?それにしてはエロシーンやグロシーンが行きすぎている。ターゲットが若者女性でも徹底すればそれはそれでいいもの作れたと思うし、パッケージもやりやすかったのでは?

今作を見て大事だなと思ったのは「ターゲットを決めて逸れない事」と「説得力」でした。

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