80年代ヘヴィメタルはこれを聴け!
この企画のおかげでやっと書ける。
前から書いてみたかったが勇気がなかった。絶対にウケない。それがわかっていたからだ。
ウケるために書いてるわけじゃないけれど、誰にも全く必要とされないのならそれは自分の中に留めておき、こうして外に出すことなど必要ないと思っていた。
だが、そうじゃあないんだ。この企画が気付かせてくれた。誰にも読まれなくても、書けばいいじゃないか。誰のため?自分のためにだよ。書くこと、読むことで、自分が楽しむために。俺は書く。書くぞ。
さて。
どうだろう。
ここまでの冒頭の200文字でゆるめの読者は振り落としたと思う。
おめでとう。残った君たちはなかなかの猛者か変態か、生粋のヘヴィメタルマニアだ。
では始めようか。80年代ヘヴィメタルの話を。
ヘヴィメタルとは?
起源や定義はいろいろあるから自分で調べてくれ。うるさくて激しいヤツ、そんな感じのイメージでいい。
レザー、スタッズ、ブーツ、なぜが怒ってる顔。これだけ揃えばだいたいヘヴィメタルだと思っていい。
パンクとの違い
ヘヴィメタルとパンクは別物だ。パンクはパンクと呼ばれることに誇りを持ってるので要注意。
ここではパンクとヘヴィメタの簡単な見分け方を教えておこう。ヴィジュアルから見てほしい。これがパンクだ。
おわかりだろうか。そう、パンクは髪が短い。メタルは長い。これだけでだいたい判別はつく。
さらに加えると服だ。パンクの服は破れてる。上も下も。(もっと言えば汚い)
そして極め付けは顔の表情だ。ヘヴィメタルが怒っているのに対し、パンクはいっちゃてる。
ヤクなのかシャブなのかドラッグなのか、あるいはナチュラルボーンなのかは知らないが、だいぶヤられてる感がある。これはパンクだけに見られる表情で、ヘヴィメタルにはない。
パンクとの違いはこれでよくわかってもらえたと思う。ヘヴィメタルに話を戻そう。
ヘヴィメタルを聴いてみよう
ヘヴィメタルとはどんな音楽で、どんなバンドなのか。まず代表的な三曲を紹介しよう。
ジューダス・プリーストの『フリーホイールバーニング』。
これを聴いた全員が思わず髪を振り乱し、ヘッドバンキングをしてしまう。そう、これがヘヴィメタルだ。
規則正しいリズム、メンバーのフォーメーション。ヘヴィメタルはクラシックに近いという人がいるが、わからなくもない。激しい音の中にも様式美が存在しているのだ。
さあ次の曲に行ってみよう。
アイアン・メイデン『ナンバー・オブ・ザ・ビースト』(邦題 魔力の刻印)
このおどろおどろしさ。これもヘヴィメタルの特徴で、悪魔とか殺人とかそういうテーマの曲が多い。(ちなみに僕はジョジョなら第一部が好きだ)
ラストはこちら。
オジー・オズボーン『バーク・アット・ザ・ムーン』(邦題 月に吠える)
言わずと知れたプリンス・オブ・ダークネス、オジー・オズボーン。彼にはちょっと可愛さがある。ライブ中にコウモリ食って病院に運ばれたり、伝説をたくさん作ってきた人物だ。(キースリチャーズと共に今も生きてるのが信じられないロックスターのツートップ)
ヘヴィメタルの特徴として卓越したギターテクニックがあげられるがオジーはギタリストを発掘する天才でもある。ランディーローズ、ジェイク・E・リー、ザック・ワイルド、ガスG、ナイトレンジャーのブラッド・ギルスも一時期オジーのツアーに参加していた。
紹介した三曲はそれぞれ特徴はあるがどれも名曲だ。断言しよう。ヘヴィメタルが好きなら、この三つの曲、三つのバンドを嫌いな人はいない。
もしこれらの曲を聴いてほんの少しでも抵抗を感じたのなら、あなたの耳がおかしい。子供の耳なのだ。だとしたならば、繰り返し聴いてみてくれ。できれば1日30回ほど。きっとヘヴィメタルの良さがわかる。
80年代メタル
80年代には後世に残るヘヴィメタルアルバムが多数発売された。まさに黄金期だ。
【1982年】
アイアンメイデン『魔力の刻印』
【1983年】
オジーオズボーン『月に吠える』
モトリークルー 『シャウトアットザ デビル』
【1984年】
Van Halen『1984』
ジューダスプリースト『背徳の掟』
ラウドネス『撃剣霊化』
ボンジョビ『夜明けのラナウェイ』
RATT『情欲の炎』
先ほどの三曲もこの中からチョイスしたが、この三年間でなにより衝撃的だったのはモトリー・クルーの登場だ。
ブロンドのヴォーカルのヴィンス・ニールに対し、他のメンバーは黒髪。音楽性もさることながら、ヴィジュアルへの意識がこれまでのバンドとは一線を画していた。
ロスアンジェルス出身の彼らが起こしたムーブメントは後に『L.A.メタル』と呼ばれることになる。
L.A.メタルの代表的なバンドを紹介しよう。
RATT
Poison
Cinderella
W.A.S.P.
その髪型から「ヘアメタル」とも呼ばれた彼らは女性ファンを獲得することに成功した。
そして1987年。
L.A.からモンスターバンドが誕生する。
ガンズ&ローゼスだ。
ガンズは良くも悪くもヴォーカルであるアクセル・ローズのバンドだ。彼はヴォーカリストとしてはすごいんだけど、ものすごくダサい。
誰か止める人はいなかったのだろうかと心配になるが、革ジャンに白ブリーフ、これが彼のスタイルだった。(たまに星条旗のブリーフも履いてた)
ところがこの変態ファッションが流行る。
B'zの稲葉さんはヒョウ柄にアレンジした。
その他、TOKIOの長瀬くんもズボンを履かない時期があった。それほどガンズ&ローゼスは全世界に影響を与えたのだ。ダサいけど。
来る11月5日、さいたまスーパーアリーナで行われる彼らのライブに参加する僕は、どのタイミングでズボンを脱ぐか頭を悩ませてる。いっそ電車の中で脱いでみたいとも思っているが…
その後のヘヴィメタル
その後、廃れかけた時期もあったヘヴィメタルだったが、西海岸は新たな伝説のバンドを生み出す。
スラッシュメタル四天王の筆頭、その名はメタリカ。
彼らについては説明の必要もないだろう。今も現役バリバリだ。
2000年に入ってからも数々のヘヴィメタルバンドが世に出たが、やはり80年代が黄金期であり、バンドや音楽としてのヘヴィメタルのさまざまな形が試されたカンブリア紀でもあったような気がしてる。
ヘヴィメタルの使い方
ヘヴィメタルファンなら誰でも知っている画像がある。
おわかりだろうか。
ワクチン打ったら5Gに接続されると本気で、しかも声高らかに叫ぶ人がいるこの世の中ならば。
ヘヴィメタルはガンに効く。
いいのではないだろうか。科学的根拠なんてありはしない。だが、プラセボ(※注1)という現象はたしかに存在する。もう一度言おう。
ヘヴィメタルはガンに効く。
もし健康に心配がある人はヘヴィメタルを聴いて欲しい。ひょっとしたら何か変化があるかもしれない。
そんな冗談はさておき。
僕のおススメの使い方をいくつか紹介したい。
まずは目覚ましだ。目覚ましにベルではなくヘヴィメタルを使って欲しい。目覚ましにおすすめの曲はこちら。
デフレパード『ロックロック』
これを最大音量で鳴らす。最初の音のインパクトがすごいのでビックリして起きる。家族に迷惑なので独身一人暮らししかできないと思うが。
それから会社に向かう時。この曲を聴いて欲しい。
AC/DC『It’s a Long Way to the Top (If You Wanna Rock ’n’ Roll)』
これから1日、長い旅の始まりだ。でもトップを目指すなら階段を一歩一歩登るしかない。
会社に着き、クソ上司とのミーティングの前にはこれを聴いておこう。
マリリンマンソン『The Beautiful People』
マリリンマンソンをヘヴィメタルに入れるかどうかの議論は別として。
会議中に「これはこれはお美しい方々、さぞ素晴らしい会社にしていただけるのでしょうね」くらいのスタンスを持っておくと、案外自分自身に余裕ができる。それでいい。ヤツらの話は正面から受け止めなくていい。
昼休みにはこれ。
デヴィド・リー・ロス『ジャスト ライク パラダイス』
説明はいらない。そのまんまだ。
5時になったらこれ。
イングヴェイマルムスティーン『ジェット トゥ ジェット』
急いでジェットで帰ろう。歌詞の内容はどうでもいい。イングウェイ(ギタリスト)のスピードに乗っかって、とにかく帰ろう。
仕事が終われば、若さを取り戻そう。
スキッドロウ『ユース・ゴーン・ワイルド』
俺たちは若いんだ。まだまだやるぜ。大声で叫ぶんだ。そうやって自分を鼓舞しながらジムにでも行きましょう。
そんな1日が終わる時、オジーで締めましょうか。
オジーオズボーン『ママ アイム カミングホーム』
おやすみなさい。
終わりに
いかがでしたか?
丸一日、ヘヴィメタルで過ごせることをおわかりいただけましたでしょうか。
そして、ヘヴィメタルの魅力に気づいていただけましたでしょうか?
ここまで約3700文字。
さて。最後まで読んだ人いますか?
誰も読んでないだろうなー。でもいいんです。それがこの企画の意図なので。
休みの日に存分に楽しめました。ワイン飲みながら好きなヘヴィメタのこと書いて、いやー、楽しかった。
ありがとうございました。十分に満足でした。
(※注1)プラセボ効果
ググってください。
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