進藤さんカガリ降板を考察してから見る20年越しの待望のSEED FREEDOM
前回の記事はこちら
SEED FREEDOM見てまいりました!もうほんと傑作と言っていい出来でした。前作をしっかり踏襲した上で極上の「続編」として隙がない構成は素晴らしく、それでいて種ならではのエログロシビアもそのままに、見ていて最高に楽しいエンタメ作品にも仕上がっていました。マジで未就学児連れてこなくてよかった。
今作の良かったところはめちゃくちゃあって、たとえば(長い箇条書きが続くので、雑多な感想なしで前回の続きが読みたい方は「今作のカガリの役回り」までジャンプして下さいね)
みんな芝居がいい、ちゃんと続編だった
とくにDESTINY終盤完全に干されてたカガリがきっちり政治家やってたのがもはや新鮮
進藤さんは脚本読んでから降板したんだろか
全体的にキラの元々の性格がちゃんと出てて良かったし、まじでdestinyは何も考えずに脚本が進んでたのも再確認できるなこれ
DEATINYは感情の動きの補助線みたいなのが一切ないシリーズだったなあとか
エンゲージ!
最後は独身vs結婚式だし、ファウンデーションがわかりやすく悪役で良かった
ブラックナイツとかいう明らかにアスキラにボコられるの確定してるダメアルター使いみたいなの出てきて開幕からワロタ
ライジングフリーダム蜂の巣のアレ、マジンガーZ→グレートマジンガーのアレやんけズゴックだったけど
あ、リフターついてるってそういう…
グレートブースターを射出してくれ!
ステラ笑
アコードのみなさん完全にゲイナーの告白で脳みそ焼かれるやつでわろた
サラ!!!すきだーーーーーーーー!!!
ファウンデーション全部性急すぎて逆に面白かった、アホやろマジで
スコーーード!!!
ウィンくん最初から最後までめっちゃいいクズ役で最高だった
ズゴックが全てにおいてとにかく最高な上に緊迫したシーンでシャアオマージュ
ち込んできたと思ったら突然のお色気攻撃からのドタマトンカチとかいう俺たちのアスランザラハッピーセットが見れる神映画
キャバリアー作るかーアスカガをつなぐ大事なアイテム
これほかのSPEC2グループとはインジャだけ別口で運用されてたってことね?リフターの変更とかキャバリアーとか諸々
レクイエム破壊装備かっこえー
基本CGでも違和感なかったけどライフリフルバーストとかフォースインパルス合体とか要所は昔のセル画バンクっぽくしてたのすごい良かった
新しいストライカーパック出さなかったのは意外だったなー
あーでもDESTINYでも新パックは全部連合の敵パックだけか、リマスターでも大トリやらオーブ謹製だけだしなんか連合から作るな言われてるんだろか今作
エリカさん絶対ロウと遊んでたでしょSPECII
SEED eclipse完全に忘れられてるな?ぶっちゃけつまらんしな?次の4巻で終わりっぽいな?
とにかくみんな核動力なのでデュエルバスターインパルス+ミーティアなのよい
イザークとディアッカは実務が多いせいかずいぶん大人になったのう
ザクにミーティア…は流石に話の流れ的にもおかしい、とはいえ何故デュエルとバスターを アクタイオンの影みえる…みえない?
ディアイザのミーティアとかいう第三次α&スパロボWの没データ回収助かる
ヴェサリウス沈めるのは無印種の流れ的にも流石に辛いのう
ジャスティスだから負けたんだ!とかいうこのコントローラーが悪いレベルの言い訳すき
こいつ何も考えてない!?は、シン初種割れ時の「頭ん中クリアになって…」発言踏襲してて100点すぎる
デュートリオンビーム完全にキスハグメタファーでよいな
シンはウジウジ考えないのが一番よい
本当の分身を見せてやりますよはヤケクソすぎて笑った、クソコラでしょもはや
あとなんか色々コードギアス混じってない?洗脳とかあの声の人があんなことやこんなとこしてるのとか 戦艦蜃気楼…ってコト?
マーズとヘルベルト死んだの結構ショック…
舞台装置とはいえアークエンジェルを中盤で沈めるかー…
とはいえミネルバ級後継艦をマリューが指揮するのは前作的にもアツい
ムラサメデザイン変わってる?
突き刺された艦から突き刺す艦へ
オーブが積極防衛し始めたのシンはどう思っとるんだろな
敵のウィンダムかっこよすぎる…
105ダガーが多めだったのは旧式だからかね?
規格を守った正しい兵器デストロイ、いつか味方になるかもね?白くなったりね?
ギャンバルカン!ギャンバルカンじゃないか!
ズゴック登場くらいから明らかにヤケクソ突貫&愛は全てに勝るみたいな論争で全裸エンドとかいうもろにクロスアンジュになってったのめちゃくちゃわらった
カズイ!カズイじゃないか!
サイもミリィもちゃんとオーブに勤めてて偉い
森ななこさんめっちゃよいのと、「森ななこさんが声当ててるのに進藤さんの声で聞こえてくる」錯覚に陥ったので多分神キャスティングだった森ななこカガリ
アカツキよいなー肉壁おっさんの面目躍如
いうて今作の話ってDESTINYでアスカガが既に通った道でしかないんだよな
パンフ楽しみ
プラモ無いからコンビニで食玩のジンクス買ってきた_(ゝLꒊ:)_
DESTINY、思えば絵も脚本も面白くなかったな
リマスターで絵だけは面白くしてたな、絵作りで小手先で何かしてたよね
今回は絵も脚本も良かったんだよな
こんなところでしょうか。もう本当に盛りだくさんで素晴らしかった。負のツッコミどころは無く、ファンが擦り続けた20年間をそのまま今のノリでアレンジして提供してくれるという、20周年記念作に相応しい傑作だったと言って良いでしょう。
今作のカガリの役回り
で、カガリです。
今作のカガリは明確に役割意識を持ち、何がしたいかを明確にして、物語を支えていました。素晴らしい仕事ぶりだったように思います。見たかったよこれ・・・。
で、進藤さんが座組を降りた理由について、前回「シナリオ読んだのかな?」と投げましたが、おそらく読んだ上で降板してるなーって思いました。
前回、カガリが種死でいかに成長できなかったか、その理由が中盤以降のネグレクトにあることを推論として書きましたが、今作のカガリはついにメインキャラから外れました。前作DESTINYより格段に明るくなり、カガリらしさがふんだんに描かれ、アスランの妄想に怒るコミカルなシーンや、ルージュでの出撃などむしろ出番も役回りも円熟味を増して素晴らしい変化を遂げている本作ですが、彼女が劇中で何かを乗り越え成長しているシーンはありません。彼女は彼女のままでした。それはこの素晴らしい脚本上、そうあるべき役割であるとも思います。
他方、キラ、ラクス、シン、アスランは目覚ましい変化や今までと違った素敵な多面性を見せます。彼らとファウンデーション+アグネスとの二重らせんが物語の推進力となるとても面白い作品でした。
その意味で、第1作、第2作とメインキャラとして座組を支えた進藤氏が本脚本を読んだ際の落胆は大きかったと思います。なんせ、前作ラストで脚本家の都合で放置され、固定された彼女の立ち位置はそのまま肯定され、温存されていたのですから。
カガリ像の終着点
思い返せば、この20年間で生み出された、DESTINY後の世界観を描いた数多の二次創作の中で、カガリのその後の姿としては「持ち前の負けん気と親譲りの剛腕による統率力に優れた指揮官」として描かれることがままありました。そして、残念ながら本作のカガリはその二次創作の枠を超えることがありません。彼女が見せた姿はファンなら誰もが思いつく「すてきなその先」までであり、特にキラ、シン、ラクス、アスランが見せた「思いもよらぬ表情」は彼女に提示されなかったのです。
待望の続編映画として、SEED FREEDOMを見終わった後の高揚感は本当に素晴らしいものでした。本作は間違いなくSEEDシリーズを代表する傑作と言ってよい出来だったと言えるでしょう。他方で、カガリのみに焦点を当てるならば、DESTINY以降のカガリというキャラクターが未だ閉じていることを示します。20年という刻が今後も止まり続けることがわかったとき、20年前の顛末を思い出したとき、降板は必然であったろうと思います。
という推測です。現実的にはどっちが先だったと明示はしにくい諸々絡み合ったタイミングなのでしょうが、つい先月までアーセナルベースで新録とかしてたキャラに対する役者の気持ちとしてはこうかなとか思いました。
そもカガリ最推し勢としては、DESTINYのあの顛末が肯定されただけでも福音なのでジョジョ3部みたいなお気持ちで終幕を迎えております。てか森ななこさんのカガリが進藤さん研究されすぎてて且つしっかり森ななこ版で最高すぎたのでありがとうありがとう森ななこさん…
20年の終着点
とはいえ、やはり前回の引用記事にあったように、この物語の帰結は前作のスランプを肯定した結果というのは補助線として持っておくべきだと感じます。特に、福田監督が明言しているように前半部は故人が、後半部は別人が脚本を書いている以上、故人の意志を捻じ曲げることは不可能だったと考えられるからです。それは作家性としても、尊厳としても。今作でDESTINYのアスカガのそれをなぞってまでキラとラクスを掘り下げる必要があったと判断したのは故人のテーマであり、そこには葛藤や後悔が間違い無く存在したでしょう。20年の時を経てそれが結実したこと自体素晴らしいことであり、このタイミングでその是非は論じる必要はありませんが、だからこそ歴史を紐解き、その礎となった人たちに思いを馳せることも、また20年コンテンツに寄り添ってきた我々ファンには必要なことなのだろうと思いました。
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