インターネット、きっしょい

この文字世界において、年寄りってのはもう愚か者と同義になってきている。

最近Twitterで「おっ、冴えたこと言ってるな」ってやつのプロフィールを見ると14歳とか書いてあってたまげる。「オイオイ、こんな賢いガキいてたまるかよ」と自分の立場を危ぶみ他の投稿を上から下までじっと見てみるんだけど、ちゃんと14歳らしいところは14歳らしく、歌い手の夢小説読んでたり、クラスメイトにしょーもないマウントとかしててんだけど(かわいい)、ジョークや理屈の組み立てみたいな部分は正直そこらへんの大人よりも冴えていたりするのだ。

英語とか中国語とか、日本語以外の言語を喋れる人ならピンとくると思うんだけど、人間は扱う言語によってキャラとか人格みたいなもんがちょっと変わったりする。日本語ではおっとりした印象の人が、英語だとハキハキした部活の一年坊みたいなキャラクターになったりするのだ。みなさんも喋り言葉と書き言葉じゃキャラ違うでしょう。

書き言葉での知能と喋り言葉での知能は別らしく、Twitterとかの文字メディアの上では書き言葉での知能が必要らしい。ほら、芸人さんのツイートとか態度変だったりしません?賢いはずの国の大臣がなんでそんなことを?というような発言して炎上したり、テレビで司会をしているような喋りの達人がインターネット上で大学生より面白くないツイートして、なんか猫とか犬とかバイクのアイコン(ヘッダーは景色かディズニー)のおそらく40、50代の人たちが変な距離感のリプライを飛ばしているの見ませんか。

書き言葉の知能は、シンプルに文字を書いたり読んだりして積み重ねた思考能力からくるらしく、頭のいい子供たちはすぐに知恵を吸収してツイッター界の藤井聡太みたいなのが爆誕しまくっている。

問題は上の世代だ。なんなら若者より遅れてインターネットを触り始めた人も多いし、傍から見てインターネットが下手すぎる。下手というか、未熟というか、すぐ政治と男女差別のことで喧嘩する。親がフェミなんです…という悩みを結構見る。親がひろゆきのYouTubeチャンネル登録していたんです…そんな悲しみ、絶望、子供に味合わせてやるんじゃねえよ。

冒頭、強めの言葉で表現したけども、若さが愚かさの象徴だった時代ではもうないようだ。むしろ若さは得体の知れなさだし、老いは増長の促進剤だ。

別に老人をこけにしようと書き始めたわけじゃない。もちろん多方面から尊敬に値する素晴らしい人もたくさんいる。逆に本当に悲しいぐらい愚かな未成年もいる。Adoに嫌がらせDM送りまくってるのアピールしてるヤバい人、10代にも50代にもいるっぽい。Adoちゃん死んじゃうぞお前のせいで。やめろ。

りぼんとかちゃおの巻頭にTikTokの撮り方講座とかあって、今の小学生マジで大変そうだなと思いました。この環境で育ったインターネットソルジャーたち、悲しくも強い戦士に育ちそう。

これは文字世界じゃなくてもそうなんだけど、賢い人ってのは、賢くなっていく人のことだと俺は思っている。改善されていく人、より良くなっていく人。なぜなら生まれつき賢いやつなんかいないから。

愚かってのは、停滞であり悪化だ。自分の願望とか欲求に負け続ける人。人のせいにする人。具体例は書かないけど、自分にそういう節があるなら気を付けないといけないし、周囲の人がそうなのは、つらいですよね。

俺の周囲は本当に素敵な人ばかりなんだけど、俺も、彼らも、運がよくなかったら別々の場所で各々独りきりで、寂しくて苦しいまま生きてたんだろうなとよく思う。

姿は見えないけど、きっと賢くて素敵なのに一人きりでインターネットの気色の悪さに辟易している人たちがいると思う。ツイてなかったバージョンの俺みたいなやつがいると思う。あ、自分の事賢くて素敵って言っちゃった。

したいことってもうほとんどないけど、本当に俺の勝手な、おせっかいな善意で、あなたたちを助けたいと思う。オリラジ中田みたいに甘いこと言って人を騙そうとか思ってないよ。ただ「お前は間違ってないぜ素敵だぜ俺だけは認めるぜ」って、称賛されるべき美しい人間には言ってあげたいと思っている。インターネットの愚かの海で、Vtuberとフェミニストとインフルエンサーの自慢話の隙間で、一人正しく生きてる人を拾い上げていきたいです。箱舟に乗せて、どこか別の海に逃がしてあげたいです。

最近は、そういう気持ちです。読んでくれてありがとう。


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