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電子ペーパーのQUADERNO(クアデルノ)を2週間使ってみてわかったこと

どうも、いせごんです。
FUJITSUの電子ペーパーQUADERNO(クアデルノ)のいい点・悪い点をまとめた記事です。

結論からいうと、恐怖の音に戦慄しながらもまあそうだよねっていう当たり前の感想です。

今回購入したのは、A4サイズ。
普段からB5ノートを使っており、このサイズよりも小さいノートは使い続けられないのが経験上わかっていたため。

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前置き

この端末のライバルに当たるのが、SONYです。DPT-S1が世に出たときは衝撃を受けました。しかし高額なことが一番のネックで、デジタルペーパーを日常的に使うのは、まだまだ先のようだと思いました。それから数年して2018年に後継機のDPT-RP1が発売され、同時期にFUJITSUもQUADERNOを発売。それでも価格は約9万円と高額。
QUADERNOは基本的に直販サイトでのみ販売されていましたが、それから2019年7月頃に家電量販店でも販売されるようになりました。それからというもの価格も2万円~3万円ほど安くなり、2020年7月には大幅アップデートが入り、そろそろ手を出してもいいだろうと思い始めました。

しかし、E-ink搭載の端末は似たようなものにSHARPのWG-PN1があります。こちらは2019年11月に発売し、すぐに購入しました。この前機種に当るのがWG-S50で、これを2017年頃からずっと使っていました。
これらのいい点は、比較的手を出しやすい価格帯ということです。1万円~2万円前後で購入でき、中古価格も安定しています。失敗しても、売りに出せば大きな痛手を追うこともありません。

SHARPの電子ノートに目をつけたのは、価格もそうですが、SONYのDPT-S1の代替機種という意味合いもありました。代替機種で使い始めましたが、かれこれ4年は電子ノートを仕事に使ってきているんですよね。

1年付き合ってきたWG-PN1の不満が消えることはなかったため、ついに2020年11月に意を決して購入しました。SONYかFUJITSUにするか悩んだのですが、中身はどちらも同じだったので、少しでも安いFUJITSUにしました。

キングジムのフリーノも検討しましたが、サイズと価格を考えると、どうしてもSHARPの端末との比較になってしまい、割高感を拭えなかったので候補から外した経緯があります。とはいっても金銭に余裕があれば試してみたい端末の一つです。

いろいろ書きましたが、電子ノートと比較して書けるのも結構強みだと思っているので、最後までお読みいただければと思います。


QUADERNOのいい点

列挙すると以下の通り。

軽い
E-inkのため、目が疲れない・目に優しい
BluetoothでPC連携は便利
パスワードが設定できる
PDFを読める・持ち運べる
PDFに手軽に文字を書き込める
PDFの文章にハイライトができる
バッテリーが持つ
機能がPDFとノートに特化しているので、邪魔されることがない
Scansnapとの連携機能
持っているユーザーが少ないので、目立つ
ページ数を気にせず、ノートが使える
書き味は紙っぽく、リアルが追求されている
軽い力で書ける

機能として提供されるものも含まれていますが、それでもいい点なので笑

こういった端末の一番の利点は、特化していることです。
電子ペーパーではありませんが、同じようなことはタブレットPCがあれば実現可能です。値段を考えたら、iPad+Apple Pencilと同額です。それなのに、なぜ買うのかといえば、それだけに特化しているからです。
一つの端末にいろいろな役割を持たせるのは、たしかに便利そうですよね。ただその役割をうまく使いこなせるかどうかは別問題。本当に使うものって結構限られるんですよね。
人生においても同様で、本当に大切なものってごく一部。

似たようなコンセプトにキングジムのポメラがあります。電子メモ帳で、キーボードがついたメモ帳です。いってしまえば、テキストを打つだけの端末です。
これの何がいいかって、通知やあれもやろうこれもやろうという邪念に邪魔されないことなんです。

それと同じことがこの端末にも言えます。
ノートを取ることに集中できる。
この端末の最大の利点は、これにつきます。

PDFファイルを用意すれば、Kindleのように読書も可能です。
教員だと、学習指導要領解説を入れて持ち運ぶこともできます。

今のところ私は、高等学校情報科「情報Ⅰ」教員研修用教材を入れて、スキマ時間に読んでいます。(ただし、ファイルにロックが掛かっていて直接書き込めないのが残念)

コンセプトを理解して、読む・書く端末と割り切って購入した人には、満足感は得られやすいです。

公式サイトの「私なりの使い方」ページを参考にすると、イメージが湧きやすいと思います。


QUADERNOの悪い点

列挙すると以下の通り。

どこまでいっても紙ではない
入力ペンが固定化されている
ペンをくっつける場所とボディが擦れる
裏面のシールがFUJITSUあるあるで圧倒的にダサい
 →これだけですべてを台無しにしている感ある
ペンも充電が必要
type-cではなく、micro USB
ペン先位置調整をすると、正向き以外で書いたときの違和感がすごい
筆圧によっては、ペン先の消費が早い
耐久性に不安が残る
 →右下にほんのり力を入れると、怖い音が聞こえる

どれも仕方のないといえば、仕方のないことですね。
ペンに関しては、Apple Pencilのように本体から充電できるとよりよいですよね。

唯一本当に怖いのは、耐久性です。A4サイズで大きい関係もあるからなのか、右下を少しだけ力を加えて持つと、パコッという怖い音が聞こえます。力加減でいうと、スマホの電源ボタンを長押しするよりも弱い力です。
価格.comでやり方は違いますが、同じ箇所で同じ音を確認できました。そういう仕様なのかもしれません。

電子ペーパーが普及して、いろいろな製品が出てくればこういった問題も解決されていくと信じています。が、普及するかどうかは悩ましいところですね。


総評

製品そのものは満足できるものの、耐久性に不安が残るのは価格が高いだけに恐怖を覚えます。精密機械なので大事に扱うことは前提としてあるものの、不可抗力もあります。
A4サイズは持ち運びではなく、机の上でどっしりと使うのが想定された使い方なのかもしれません。電子ペーパーに耐久性は謳われていないので、ここを突っ込むのは野暮かもしれませんね。

この記事をご覧の中には購入を検討している方もいらっしゃると思います。今後の電子ノートのためにぜひ購入してください笑
あなたが買うことで、次世代機が出る可能性がグッと高まります。

代替機種

電子ノートを試しに使ったみたい方は、WG-S50が一番オススメです。価格も他の電子ノートと比較すると高くないです。2017年発売の端末ですが、今でも十分使用に耐えます。電子ノートの中で最初に触れた機種がこれだった、ということもありますが、よく考えられたデザインだと思っています。反応速度といい、電源ボタンといい、細かいところで使い勝手がかったです。

以上、終わりっ!



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